今となってはなかなか見ることが難しくなった貴重な「スズキの歴代バイク」を紹介する連載企画。 そんなスズキの歴代バイクを振り返りながら、もし「今のバイクに例えるなら…?」と、編集部 岩瀬が独断と偏見で選んでみたいと思います。今回はスズキ・オフロードの礎を築いた1969年登場の『ハスラーTS250』です!

ハスラーTS250(1969年)

「スズキ・オフロードの礎を築いた2スト・スクランブラー」

画像: 1969 HUSTLER 250(TS250 1型)

1969 HUSTLER 250(TS250 1型)

1960年代の前半頃から、スズキは国内のバイクレースはもちろん、海外レースにも積極的に参加し、並み居る強豪を相手に好成績を収めるまでに成長していきました。

さらにスズキは日本メーカーとして「モトクロス世界選手権」にもいち早く挑戦をスタート。

画像: スズキのワークスモトクロスマシン「RH68」(1967年)

スズキのワークスモトクロスマシン「RH68」(1967年)

ダートレースで活躍していたワークスマシン「RH68」の技術をフィードバックして造り上げられたのが、今回紹介する『ハスラーTS250』です。

当時の日本ではまだ”オフロード”という言葉があまり浸透しておらず、オンロードバイクをベースにしたストリートスクランブラーが主流だった時代に、スズキの市販車で本格的なオフロードマシンとして誕生しました。

画像: 1970 HUSTLER 250(TS250 2型)

1970 HUSTLER 250(TS250 2型)

軽量で馬蹄型のヘッドライト、エッジの効いたタンクデザイン、豪快なアップマフラーやアップフェンダーなど、本格的なオフロード装備を身にまとっていました。

エンジンは空冷2ストローク単気筒を搭載し、最高出力は18.5馬力を発揮。

フロントに19インチ、リアに18インチのブロックタイヤを装備し、低速から湧き上がるトルクで抜群の走破性を誇ったバイクでした。

また、モトクロスの競技用には別売のキットパーツを装着することで最高出力を25psまで上げることができ、翌年の1970年に発表された2型は車両重量を11kg減という大幅な軽量化が図られました。

画像: ハスラーTS250(1969年)

また、仮面ライダーV3で無改造のままテレビスクリーンに登場し、当時の子供達からも大人気バイクになっていました。

ハスラーシリーズは”モトクロスのスズキ”と言われていた威信をかけて造られたオフロードマシンだったのです。

現行車に例えるならどんな車種?

さて、ここからはあくまでもスズキのバイク編集部 岩瀬の個人的な主観で「現在のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。

スズキ初の本格オフロードモデルとして登場した「ハスラーTS250」を、もし現在のスズキ車で選ぶとしたら、250ccアドベンチャーの「Vストローム250 ABS」になるかと思います。

画像: 「Vストローム250 ABS」パールネブラーブラック/ハイテックシルバーメタリック(2021年カラー)

「Vストローム250 ABS」パールネブラーブラック/ハイテックシルバーメタリック(2021年カラー)

「ハスラーTS250」はワークスレーサーマシンの技術を取り入れた市販車のスクランブラーマシンでしたので、毛色はちょっと違っちゃいますけど、アドベンチャーバイクの『Vストローム250』と比べてみたいと思います!

Vストローム250は、2016年のミラノショーに展示され、2017年7月から日本での販売が開始された、スズキ初の250ccアドベンチャーとして登場しました。

(下に続きます)

軽二輪クラスでありながら、大型アドベンチャーバイクに引けを取らないほどの快適性能とスタイリングを誇り、大容量17Lの燃料タンクのおかげで、ロングツーリングも疲れ知らずで走ることができる250ccモデルです。

純正で装備されているナックルカバーやデジタル機器などの充電に便利なDCソケットも装備。

さらに純正アクセサリーのトップ&サイドケースを付ければ、キャンプなどのアウトドアの頼もしい相棒になってくれるマシンです。

スズキ『Vストローム250 ABS』の試乗インプレ記事はこちら!

前回の『スズキ今昔物語』はこちらです

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