“スズキイエロー”が印象的なモトクロッサー「RM-Z450/250」シリーズ。レースに勝つために生まれたクローズド専用のレーシングマシンって一体どんなバイク?

スズキのオフロードマシン「RM-Z」シリーズって知ってる?

ちょっと前の話ですけど、スズキのオフロード専用モデル「RM-Z450」と「RM-Z250」シリーズの2022年モデルが、2021年9月22日(水)に発売されました。

“スズキイエロー”が印象的な、この「RM-Z」シリーズは“レーサー”や“モトクロッサー”などと呼ばれる「レース/競技専用モデル」のため、ミラーやウインカーなどの保安部品が装備されておらず、一般公道を走ることができません。

本場アメリカで開催されている「AMAスーパークロス」や、日本では「全日本モトクロス選手権」などで活躍するレース用のバイクっていうことです。

レースで勝つために各メーカーが競って高性能なマシンを開発しているため、毎年のようにモデルチェンジやバージョンアップが行われています。

では、そもそも“モトクロッサー”っていうのはどんなバイクなのでしょうか?

意外と知らないことも多いと思うので、よかったら見てください。

RM-Z450(2022年モデル)

排気量450ccの「RM-Z450」は、2005年にスズキ初の4ストローク市販モトクロッサーとして登場し、2008年にインジェクション化。

2015年にはスズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)が装備され、2018年には外観を含めた全面刷新が図れるなど、毎年のように戦闘力がアップしているスズキのフラッグシップ・モトクロッサーです。

ちなみにガソリン満タン状態の装備重量でも、重さはたった112kgしかありません。下手すれば125cc/原付二種のスクーターより軽いです。

RM-Z250(2022年モデル)

「The Winning Balance『走る、曲がる、止まる』の高次元でのバランス」を開発コンセプトに2019年2月にフルモデルチェンジされた「RM-Z250」。

ツインインジェクターの採用やエキゾーストシステムの改良、シリンダーヘッドの変更などにより出力の向上を図ったほか、フレームや足回りも強化し、戦闘力を高めた排気量250ccのモトクロッサーです。

こちらはさらに軽くて装備重量で106kg……力自慢の人だったら持ち上げられるかもしれません。

エンジンは軽量コンパクトかつ低速からハイパワーを生み出すレース専用ユニットになっています。

これらレース用エンジンはナンバー付きのバイクとは段違いの力強い低中速トルクを発生し、リニアで確実なスロットルレスポンスと強大なパワーを発揮します。

なぜそんなことが可能かと言えば『公道を走るバイクじゃないから』です。排ガス規制などの制約を受けないし、耐久性も細かいメンテナンスが前提。純粋にエンジンの持てるチカラを、すべて絞り出すように設計されている訳です。

なので乗ってみると『えっ!?』って思うほど、純粋に速いんですよ!?

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ちなみにモトクロスのレースではホールショットを奪うことが勝利に大きく繋がるので、スタートダッシュがとても重要になってきます。

RM-Z450/250シリーズには、そんなスタートダッシュを電子制御でアシストする「スズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)」が備わっています。

スロットルポジションやギヤポジションなどの情報をセンサーで感知し、点火タイミングを調整してエンジン出力を最適化。

スタートに際して、点火タイミングを最適化することで効果的なスタートダッシュをアシストしてくれる電子制御デバイスです。

そもそも“モトクロス”ってなに?

「クローズドのオフロードコースを全開で走るモータースポーツ」

ひと口に“オフロードのレース”といっても「モトクロス」や「エンデューロ」をはじめ「ダートトラック」に「ラリーレイド」など種類は様々。

その中でも「モトクロス」は、基本的に人工的に作られる起伏に富んだ“ダートコース”を周回するオフロードレースのことです。

レースのルールは至って簡単で、専用の周回コースを横一線のグリッドから「よーい、ドン!」でスタートし、決められた時間に最も多く周回を重ね、最初にチェッカーを受けた者が勝者。

コース内には急勾配やジャンプ台が設けられ、スピードのみならず、飛んだり跳ねたりといった、躍動感あふれるレースがモトクロスの見どころです。

出典:OGUshow

www.ogushow.co.jp

そしてレーシングバイクは公道を走ることができないため、トラックやバンタイプのトランスポーター(通称:トランポ)に積んで、オフロード施設やレース会場まで運ぶのが一般的です。

いきなりレースをやるのはちょっと敷居が高そう…… と思われるかもしれませんが、日本にもいわゆる“草レース”と呼ばれる「楽しむためのレース」が数多く開催されており、技量やレベルに合わせて楽しみながら参加できるレースもたくさんあるんですよ。

また、公道を走る必要がないクローズドコースなら基本的にバイクの運転免許が不要なので、小さなお子さんもバイクに乗せることができます。

実際にロードレースの世界最高峰「MotoGP」のライダーも、オフシーズンやウォーミングアップなどにダートトラックやモトクロスなどをトレーニングに取り入れているライダーも多いのです。

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レースに出なくともレーサーマシンでクローズドコースを思いっきり走れるモトクロスは、一度やったらヤミツキになるエンジョイスポーツ。

バイクは公道を走るツーリングも楽しいですが、スズキのRM-Zシリーズでモトクロスなどのモータースポーツも一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?

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