カタナの足つき性とライディングポジションは?
第二世代も基本的なシャーシのディメンションに変更はないので、ライディングポジションは前モデル同様。
上半身が起きた姿勢なので街乗りや高速道路での快適性は高く、長時間の移動も苦になりません。峠道でも環境によって自由なライディングスタイルを選べて、積極的に操る楽しみが味わえる絶妙な設定となっています。
ただ、シート高も825mmと前モデルから引き継いでいるので、足つきは身長173cm(健康診断で身長が縮んでいて震えた)の私で両足の踵がすこし浮きます。
ですが、片足をステップにのせた状態では安定しているので、身長が170cmあれば不安は停車時の不安は少ないでしょう。
ローダウンキットもちらほらみかけるので、足つきが不安な方は調べてみるといいかもしれません。
また、装備重量215kgと大型バイクとしては軽量・コンパクトな部類なのでアップハンドルと併せて取り回しは見た目以上に良好です。
スズキ『カタナ』で実際に走ってみた燃費は?
諸事情で私(石神)はごく短い区間しか計測できませんでしたが、市街地&高速道路を47.5km走った際の給油量は2.51L。実測燃費は18.92km/Lで、この数値をもとにすると、タンク容量12Lの新型カタナは227.04kmとなります。
この時、インストルメントパネルに表示された燃費情報は19.1km/L。若干誤差はありますがおおよそ数値通り。ガソリンの給油量で差が出たのかもしれませんが。
また、WMTCモード値は16.6km/Lなので、かなり良い燃費が出ているように見えますが、それは高速道路が多めだったからかと思われます。基本はWMTCモード値を信じて、航続距離は200km弱と思っておいた方がいいでしょう。
インストルメントパネルに表示される燃費情報は思いのほか正確で、ワインディングを走った際は14km/Lなど如実に燃費が落ちました。
ちなみにスタッフの北岡がワインディングメインで試乗した時は走行距離216.3kmでガソリン総給油量が14.03リットルだった、とのこと。この場合はガソリン1リッタルあたり15.41キロの燃費となりました。
その他、燃費のリアルタイム表示も便利で、高速道路などで少し気にして走ると航続距離を稼ぐことができるでしょう。
カタナの装備/ディテールを解説!
刀の切っ先をイメージしたフロントカウルは「カタナ」らしい造形を現代的に表現。
角目のLEDヘッドライトは視認性良好で、サイドに張り出したウィングの先にはポジションランプを配置。ウィンカーはラジエータステーにマウントされています。
小ぶりなウィンドスクリーンも合わさりレジェンドカタナを想起させつつも、現代らしいシャープなデザインに仕上げられています。
フルアジャスタブル機能を備えたKYB製倒立フロントフォークに、ブレンボ製のラジアルマウントモノブロックキャリパーの組み合わせ。
フォークカラーはゴールドに統一されましたが、シルバーのホイールはブロンズ、マットブルーはゴールドに設定され、落ち着いた高級感のある印象。
ベースモデルのGSX-S1000と比べても、さらに引き上げられたアップハンドルを採用。様々なシチュエーションで快適性・操作性の高い絶妙なポジションです。市街地・高速道路も苦にならず、ワインディングでもしっかり走りを楽しむことができます。
また、電子制御スロットルが採用され、左のスイッチボックスに配置されたボタンで3つの走行モード、5段階トラクションコントロールの介入度をセレクトできます。
細かな改良が施され、最高出力が150PSにアップした水冷直列4気筒エンジン。
電子制御スロットルとSDMS(スズキドライブモードセレクター)の採用で3モードから出力特性を選択でき、Aモードは初期型に比べかなり強烈なパワー感に変化。これにより、以前に増してダイナミックなスポーツライディングが楽しめるように進化しました。
Bモードが一番扱いやすい印象で、市街地から峠まで気軽に150馬力のマシンを楽しむことができました。
ちなみに、雨の際にはCモードがかなり威力を発揮します!
新たに搭載された双方向クイックシフターも注目の装備。シフトアップ・ダウンの際にクラッチ操作が必要なくなったため、スポーツ性・ツーリングの快適性の向上に大きく貢献しているポイントです。
燃料タンクは容量12Lとやや少なめ。燃費を鑑みても航続距離が稼ぎづらいので、ツーリングでの給油ポイントには注意が必要ですが、これが「カタナの個性」というものです。
座面が広く取られたやや硬めのシートはタンデムシート一体型で、レジェンドカタナをイメージしたデザインが施されています。
前方に長い形状と滑りにくい素材の表皮でどこに座っても機能性が高く、乗り心地も良好。特に峠道でのコーナリングでは、アウト側の太もものホールド感が高く走りやすかった印象があります。
インストルメントパネルにはスピード、回転数やギアインジケーターを見やすく表示。今回からライディングモードやクイックシフターの表示も追加され、トラクションコントロールも5段階に。
その他に時計、燃料残量、水温や電圧なども表示可能。燃費情報はかなり正確なように感じています。
バックライトの輝度も設定することができます。