リッター30km/Lオーバー続出の150〜250ccクラス燃費王は⁉︎
愛車を購入してからの「ランニングコスト」やツーリング時の「航続距離や給油回数」などにも影響する『燃費性能』は、愛車を選ぶ上で結構気になるポイントのひとつだと思います。
そんなバイクの燃費性能は、スズキ公式ホームページなどのスペック項目に掲載されている「国交省届出値」と「WMTCモード値」などの『燃料消費率』で、ある程度は把握することができます。
しかし、実際の燃費ってライダーの走り方や体格、走る場所やシチュエーションなどによって大きく変わってきますから、当サイト「スズキのバイク!」では、試乗の度に、毎回その時の燃費を測るようにしています。
(下に続きます)
当サイト「スズキのバイク!」では、これまで『Over 1000ccクラス』『400〜750ccクラス』の燃費性能を独自で比較して来ましたが、今回は『150〜250ccクラス』の6車種で検証。
排気量が少なくなるほど1リットルのガソリンで走れる燃費性能は良くなっていくものだとは思いますが、キャラクターやエンジン気筒数などが違うマシンが混在する『150〜250ccクラス』では、どのバイクが一番、燃費が良いのでしょうか?
今回は実際に走った距離と使用したガソリン量を計算する「満タン法」で計測した燃費性能をあえてランキングにしてみたいと思います。
ただし、タイプもキャラクターも全く異なるカテゴリーでの検証になりますので、単純に比較するのはちょっとナンセンスなことかもしれません。ガソリン1リットルあたりで大体どれくらい走れるのか? という参考値程度の話だと思っておいてください。
あくまでもその状況下で計算した燃費比較になりますが、愛車選びのひとつの参考として役立てて頂ければ幸いです。
1位:ジクサー150(タンク容量:12L)
150〜250ccクラスのスズキ車の中で、平均燃費が一番優れていたのはやはり「ジクサー150」でした。
他の5台に比べて排気量も100ccほど少ないので、当然の結果ではあるのですが、長距離を走行していてもガソリンが減っている気がしない……どこまでも走れてしまうと思えるほどの燃費性能なんです。
この時は、高速道路を含め574.1kmの距離を走行しています。
ジクサー150の燃料タンク容量は12Lの容量を確保、使用燃料はレギュラーガソリンです。
給油したガソリン量は11.1Lだったので、満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり、なんと51.72…km/L!
排気量が150ccでありながら、原付一種50ccクラス並の低燃費を実現していました!コレは恐ろしい……。
2位:ジクサー250(タンク容量:12L)
150〜250ccクラスの燃費性能の良さ、第2位は250ccの「ジクサー250」でした。
ジクサー250の燃料タンクの容量が12L、給油したガソリン量はレギュラー10.35L。
計算するとリッターあたり約33.9km/Lの燃費。ざっくり言えばリッター34kmくらい走ります。
この時のツーリングでは、距離350.6kmを1回給油で走り切ってしまったんです。
それでまだ1.5Lくらいガソリンが残っているので、走り方によっては航続距離400kmもいけるかもしれません。
ジクサー250に搭載されているスズキの新しい250cc油冷単気筒エンジンはかなりの低燃費を実現していることがわかります。
3位:バーグマン200(タンク容量:10L)※生産終了モデル
150〜250ccクラスの燃費性能の良さ、第3位は「バーグマン200」でした。
この時のツーリングは走行距離243kmを走って給油量は7.46L。
リッターあたりの燃費は32.68km/Lという結果に。
他の250ccモデルと比べて、約50ccほど排気量も少ないですが、オートマチックなうえに風除けとなる大きなフロントスクリーンや、41Lも入るシート下トランクスペースをフル活用していたことも考慮すると、リッター30km/Lオーバーはかなりの良好な結果だと思います。
2023年1月現在、バーグマン200は惜しくも生産終了モデルとなってしまいましたが、店舗在庫ならまだ新車が残っている可能性もありますので、気になる方はお急ぎくださいね!
4位:ジクサーSF250(タンク容量:12L)
150〜250ccクラスの燃費性能の良さ、第4位は「ジクサーSF250」でした。
ジクサーSF250の燃料タンク容量は12Lの容量を確保。使用燃料はレギュラーガソリンです。
この時は196.7kmの距離を走って、合計のガソリン給油量は6.24L。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり31.52km/Lでした。
ちなみに、同じ250cc油冷単気筒エンジンを積んでいる「ジクサー250(車両重量:154kg)」の燃費が約33.9km/Lでしたので、フルカウルを装備した「ジクサーSF250(車両重量:158kg)」とは約4kgの重量差などが燃費性能に影響しているかもしれません。
ただし、スポーティにワインディングを楽しむツーリングでも、リッター30km/L以上の数値を出せる良好な燃費性能は、このバイクの美点のひとつだと思います。
5位:GSX250R (タンク容量:15L)
続いて150〜250ccクラスの燃費性能の良さ、第5位はフルカウルロードスポーツの「GSX250R ABS」でした。
GSX250Rの燃料タンク容量は15L、使用燃料はレギュラーガソリンです。
この時は高速道路8割、一般道2割くらいの割合で、349.8kmの距離を走った場合の合計ガソリン給油量は11.26Lでした。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり31.07kmとなりました。
しかしながら、4位の「ジクサーSF250(車両重量:158kg)」は燃費性能に優れる単気筒エンジン、5位の「GSX250R ABS(車両重量:181kg)」は水冷2気筒エンジンを搭載し、重量差が23kgもあるにも関わらず、燃費性能にはわずかな差しかありませんでした。
走った距離やシチュエーションも違うので、全くの同時計測ではありませんが、GSX250R も十分に好燃費マシンであることがわかります。
6位:Vストローム250 ABS(タンク容量:17L)
そして150〜250ccクラスの第6位は「Vストローム250 ABS」でした。
Vストローム250の燃料タンク容量は17L、使用燃料はレギュラーガソリンです。
この時は、高速道路3割、一般道7割くらいの割合で559kmを走った場合の合計ガソリン給油量は19.69L。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり28.39kmでした。
タンク容量も17リットルもあるので、ガソリン満タンで480km以上走ってくれる計算になります。
今回の計測では、リッターあたり30km/Lを下回ってしまいましたが、それでも1リットルあたり28km以上走ってくれますし、250ccのロングツーリングバイクとして申し分のない燃費性能だと思います。
強すぎ!ジクサー150は軽二輪クラス最強の燃費王かもしれない
いかがでしたか?当サイト「スズキのバイク!」で、これまで計測した150〜250ccクラス計6台のスズキ車の中で、一番燃費性能に優れていたのは「ジクサー150」となりました。
ジクサー150は他のモデルと比べて100ccほど排気量が少ないですが、高速道路にも乗れる軽二輪クラスとして、あえてこのカテゴリーに分類してみました。
(下に続きます)
当然ながら排気量が少なくなるほど1リットルのガソリンで走れる燃費性能は良くなっていく傾向にありますが、意外だったのは排気量200ccの「バーグマン200(3位)」を抑えて、250cc油冷単気筒エンジンを積んだ「ジクサー250」が2位にランクインしたところ。
排気量もキャラクターも大きく異なるカテゴリーでの比較になりましたが、最新のスズキ油冷エンジンはかなりの低燃費であることがわかりました。
燃料費の高騰が叫ばれるこのご時世、ガソリンを使用して走るバイクも“燃費が良い”に越したことはないけれど、燃費性能は走り方やシチュエーションなど、様々なケースで変わってくるものですので、ここでのデータは参考までに。
燃費を気にしてちゃ思いっきりバイクを楽しめない! のかもしれませんが、最近は原油価格高騰やらでガソリン代もバカにできませんからね。
燃費性能に優れるほうが環境にも良い訳ですし、やっぱり給油回数が少なければツーリングだって、よりストレスフリーで走れますから!