SV650Xはパッと乗って『誰もが扱いやすい』タイプじゃない
最近の流行りに後押しされて「カフェレーサースタイル」がさらにカッコよく見えるSV650X。
街乗りなどでは今まで以上にバイク好きな若者たちからも注目される存在になっていると私(北岡)は個人的にそう思っています。今こそSV650X、復権の時!
そう考えるに至った経緯は先の【前編】でお伝えした通りですが、そこで同時に言ったようにSV650Xは決して“ラク”ではありません。
本格的な走りを感じさせるセパレートハンドルが主な理由なんですが、じゃあワインディングに持ち込んでスグ楽しい!となるかと言えば、そうでもなかったり……
ここはもうぶっちゃけますが『セパハンのバイクの乗り方』を正しく実践しないと、SV650Xは思うように動いてくれないんです。
今回はその『実例』をひとつ。
当サイト『スズキのバイク!』を楽しんで頂けているスズキファンのみなさまは既にご存じのことかと思いますが、私(北岡)はそれほどスポーツバイクの運転に自信がある訳ではありません。むしろ「自信がない」と言いきったほうが適切でしょう。
そして、最近のスズキ車はニューモデルも含めてライディングポジションが強め前傾なバイクが少ないんですよ……
なんならこのSV650Xがトップクラスに前傾姿勢だと思います。三代目『隼』のほうが乗車姿勢的にはわずかにラクなんじゃないか? と思うくらい。ちなみにGSX-R125は車体が超コンパクトなので私的にはそこまでキツさを感じていません。
そして最新モデルの『GSX-8R』もセパレートハンドルですが、あちらはかなり快適。なのにコーナリングフォームがスッと決まるという不思議なバイクです。
すこし脱線しましたが、ここで何が言いたいかっていうと、私は最近『ぜんぜんセパレートハンドルの大型バイクに乗っていなかった』っていうことです。
私の愛車は二代目『隼』ですが、プライベートは基本的に『盆栽派』なので、愛車はきちんと整備して洗車して眺めて……が主な楽しみかた。
厳密に言うと、この半年以上『強め前傾のセパレートハンドルの大型バイク』にワインディングで乗った記憶がありません。
それでも……なんとかなると思っていたんです。そうは言ってもバイク自体には(仕事柄)たくさん乗ってるわけですし?
だが!
SV650Xは甘くなかった!!!
いけると思いこんで突撃したワインディングロード。
ご照覧あれ……
このヘタレな姿を!
こちらは別に自虐ネタではありません…… この時の私は「うーん、なんか上手く乗れてないナァ……」くらいの感覚でした。そして後日に写真を見て、あまりの惨状に自分で笑いました。
これぞ誰が見てもわかる『ガッチガチの人』です!
そして、これがヤラセではない証拠に、この手の証拠写真は複数枚あります(笑)
生き恥をさらすようですが、右も左もまったくダメでした。路面温度も低くなっていたとは思いますが、どうにも不安でぜんぜんバイクを寝かせられなくて『あれぇ!? 前はこんなんじゃなかったはずなのに……』とだんだん気持ちも焦ってきて。
そこで私は!
バイクのせいにすることにした。
『ちょっとねぇ、サスペンションがアレなんだよねぇ』
誰に聞かせるでもない言い訳をヘルメットの中でブツブツと……
ちなみに私は、実を言うと今まで『SV650』シリーズのサスペンション調整をやってみることを避けてきました。
私はいつも手始めにリアサスペンションのプリロードを最弱にすることから調整をはじめるのですが、SX650Xってさ……
なんて言うか……バイクの姿勢がけっこう水平基調?
ここからさらにプリロードを最弱にしたら、後ろの車高が下がりすぎてしまって『曲がらないバイク』になりそうな気がしていたんです。
だが、今日はもうそんなことは言ってられん。私はいま、ピンチなのだ!
(下に続きます)
ということで、個人的に封印していた『SV650X』のサスペンション調整を急きょ試してみることに。
で、結論を先に言うなら……
『このバイクに乗る人は全員やってみたほうがいい』と感じた次第です。
笑えるくらいに走りが変わりました。続編でBEFORE/AFTERを含めてご説明を差し上げます。難しいことはやってませんのでご安心ください。
ていうか嘘だろ!? なんで今までコレをやってこなかったんだ!?