もうひとつの隼駅まつり。隼ではないバイクで祭に参加するにあたり、愛車を『隼』に偽装する。その『心意気』をオーナーさんに直撃してみた!

巧妙に偽装された『ニセブサ』が増加の一途

【WARNING】

別のラインで走る、もうひとつの隼駅まつり。

隼駅まつりに詳しいかたは既にご存じでしょうが、近年、隼駅まつりには『隼以外のバイク』で参加するユーザーが増加の一途を辿り、そのなかでも愛車を巧妙に『隼』に偽装してイベントに潜入するというライダーが例年、一定数存在しています。

いわゆる『ニセブサ』です。しかしながら、このアプローチは運営側のスタッフも行っている行為なので公認どころか推奨されているようなものですが……

今年2024年は……

ニセブサ大増殖!?

私(北岡)自身も、ニセブサでの潜入を焚きつけていた犯人グループのひとり(私と朝日新聞デジタルさんくらいしかやってないけど)なので、成果が上がりつつあることを嬉しく思いますが……まさかここまでとは!?

ニセブサ拡大に尽力する古参組の暗躍。ハンドメイドの涙ぐましい努力。そこからさらに一歩踏み込んで、すべてを捨てて偽装に賭ける者。そして今年は『大規模な集団偽装工作』という大胆な手口まで!?

ご照覧あれ……

これはもはや『ニセブサ駅まつり』だっ!

新型『隼』を試乗会で体験し偽装を決意

隼に憧れる男 タケ さん

排気量1300ccクラスの直列4気筒エンジンにハーフカウル仕様の『隼』は本家以上にツーリングでの快適さを感じさせる希少種と推測されます。

試乗会で新型『隼』に乗り、その乗り心地の良さに感銘を受け、それ以来『隼』に憧れる気持ちを抱いてしまったとか……今年、初参戦にあたっては前日の早朝4時半よりこちらの『ニセシロブサ』で茨木県水戸市より走ってきたとのこと。

隼駅まつりの予想以上の熱さ(暑さ)に驚いておられました……

ゴシック体のような力強い書体の『隼ロゴ』が大排気量直列4気筒エンジンが内包するパワーを主張。

作業時間はトータル30分らしいですが……なんか見ててほっこりする~。

真顔で『これは隼です』と言い切る男

高橋 誠さん

さらなるイージーライドを可能としたオートマチック仕様の未確認『隼』は、かなり状態が良いことからオーナーの愛情が強く感じられる亜種と推測。

鳥取のお隣の島根県より初参戦。

『これは隼ですよ。隼駅まつりなので』

サングラスで表情こそ伺えなかったものの、その口調は完全に愛機を隼だと信じている様子……真顔で断言する、その覚悟に震えました。

隼ロゴは愛車のことも考え、養生テープの上からの愛情あふれる手書き仕様。ロゴの雰囲気が車体左右でまるで違うアシンメトリーが特徴となる新種です。

作業時間は5分程度。ホントに!?

ここから『隼』に生まれ変わる“雛”らしいよ?

キャプテンつかさ さん

埼玉県大宮市より『給油1回のみ』で鳥取まで到着したという超良好な燃費性能を誇る『隼』は、ネイキッドスタイル&排気量150ccクラス。

Youtubeチャンネル「ツーリング・バラエティ」で配信も行うオーナーさん曰く『これは隼の雛(幼生)である』とのこと。

これに乗ればお金が溜まっていつかは隼になるそうな……なんとなく説得力あるな……

そしてこちらは『隼の雛の純正デカール』だそうです。私(北岡)も長年いろんなスズキ車を見てきましたが、こんな純正デカールがあったとは……私もまだまだ未熟だな、と痛感しました。

(※注:もちろんスズキ純正ではありません)

お手製もここまでくるとスゴい(笑)

全員が『初参加』であるという事実

そして、ここまでに紹介した『オーナーごと捕獲したニセブサ』がすべからく今年が初参加だったということは無視できない事実。先に述べたニセブサ大増殖の原因は初参戦組が関与している可能性が濃厚となっています。

しかも、これで終わりじゃない。これはまだプロローグなのです……

(下に続きます)

ということで、続編は『残念ながらオーナーに会えなかった』ニセブサたちなのですが……ぶっちゃけスゴい。濃厚すぎる。

むしろ、ここからが『ニセブサ駅まつり』の実態と言ってもいいかもしれません。

ということで引き続きお楽しみくださいませ。

ニセブサに賭ける想いが……アツいぜっ!

【文/北岡博樹(モーターマガジン社)】

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