先日当サイトでご紹介したカタナの1/24スケールのプラモデルが作れる食玩「ヴィンテージバイクキットVol.10 SUZUKI GSX1100S 刀」に実際にチャレンジ! でもこれ、食玩であることを疑うレベルで上級者向けなんだが⁉

「GSX1100S 刀」の食玩プラモに挑戦!

ある日、編集部で隣の席のスズキのバイク編集部の岩瀬センパイから、面白そうなものをいただきました。

それがこれ。

以前、岩瀬センパイが当サイトで紹介していた1/24スケールのプラモデルが作れる食玩です!

「食玩」というくらいなので、小さなガムが同梱されお菓子コーナーなどで売られていることもある商品なのですが、開封してみると中身は思った以上に本格的……。

全8種類のうちからランダムに封入されていて、今回あたったのは1984年のSEタイプ。

カラーリング的にかなり好みの「カタナ」なので、これはやる気が出てきたぞ!

手先がちょっとだけ器用なことが唯一の自慢である私(石神)。美大出身の意地を見せてやるぜ!

道具を用意して組み立てスタート!

で、作るにあたる説明書にも書いてありますが、いくつか道具を準備する必要があります。

本当に本格的なプラモデルだなぁ……。

食玩ってもっとこう、ニッパー・接着剤不要とか、そういうんじゃないの……?

まぁ、これくらいの方が作り甲斐があるというもの!

早速、写真の道具を準備してプラモデル組み立てスタートです!

左から①デザインナイフ、②ピンセット×2、③ニッパー、④プラモデル用接着剤(流し込みタイプ)、⑤デカールのり、それから忘れちゃいけないカッター板

蓋を開けて実際にパーツを手に取ってみると、予想以上に小さい。

これは力加減を間違えると簡単にパーツが折れそう……。

かなりデリケートな作業になりそうです。

説明書の通りにパーツをランナーから切り離していきます。

なにぶんパーツが小さいので、ニッパーで切り落とした際に飛んでしまわないように注意。

簡単になくなってしまいそうなので、それぞれのパーツは使用する都度切り離した方がよさそうです。

次に、切り落としたパーツの“バリ”をデザインナイフで落としていきます。

バリが残っているとパーツの嚙み合わせが悪くなったり、完成後の見栄えが悪くなったりするので、細かい作業が得意な方は取っておくことをオススメします。

この作業は小さな棒ヤスリなどで代用しても良いかもしれません。

パーツを切り落としたら、流し込みタイプの接着剤をつけすぎないように注意しながら接合部分の穴につけ、慎重にパーツをはめ込みます。

とにかくパーツや接合部分の凹凸が小さく、人によってはルーペがあった方がやりやすいレベル。

基本はパーツを壊さないよう、この作業を繰り返します。

ゴム製のタイヤをホイールにはめ込む作業は本物に通じるものがありました。

順調に組み立てていたところ、第一関門にぶち当たりました。

“水転写デカール”……?

本当にガチじゃねぇか!!!

しばらく水転写デカールなんてやっていないので、上手くできるかドキドキです。

デカールを台紙から切り落とし、水に浸してしばらく待ちます。

すると糊が溶けてデカールがはがれるので、それを慎重にピンセットでつまみ、パーツに張り付けていきます。

ところがここで問題発生!

糊が弱くてうまく貼れない……。

そこで活躍したのが、もしもの時のために購入しておいた“デカールのり”!

先にこのデカールのりをパーツに塗っておき、その上からデカールを貼り付け。

今度は綺麗に貼ることができました!

この水転写デカールもとにかく小さいものが多く、写真の子持ち線を貼るのにはかなり苦労させられました……。

マフラーも一本一本がこんなに細く、ちょっと力加減を間違えたらポッキリ逝ってしまいそう……。

中でも苦戦したのがフロントフォーク周りの組み立て。

すぐにバラバラと外れてしまうため、接着するのに苦労しました。

しかし、それを乗り切り、カウルを付けるとだいぶ形になってきました!

ただ、ここにミラーやステップといったパーツを付けるのがまた一苦労で……。

それらの取り付けがようやく終わり、完成!……と思ったら一番の曲者が残っていました。

めっちゃ小さい水転写デカール軍団!

マジかぁ……。

正直、今回の組み立てで一番精神をすり減らしたのは間違いなくこのデカール群の貼り付けでしょう。

糊が弱いので、デカールのりを付けてからピンセットでそっと貼り付けていくのですが、ちょっと指が震えるとすぐに位置がずれる!

とにかく呼吸を止めて、腕を固定し慎重にピンセットを動かします。

途中、やめておけばいいのにもっと良い位置にずらそうとしたせいで余計変な角度になってしまったりと、何度も叫びながら作業していました(笑)

そうして完成したのがこちら!

どうでしょう?

だいぶ綺麗に作れたのではないでしょうか?

当初は1時間くらいあればできるだろう、と高を括っていましたが、気づけば3時間ほど時間が経過。

時間はかかりましたが、その分、各部のディテールなどの再現度がハンパない出来に……。

うん、正直言ってコレ……

お菓子同梱したからって食品コーナーに置いていいレベルのもんじゃないと思うんだが⁉

でも、ここまで熱中できる食玩って逆に珍しいと思うので、カタナファンの方や手先の器用さに自信のあるスズキファンの皆さんには是非挑戦してみてほしい!

ちなみに、トミカから発売されている新型「KATANA」のおもちゃとの大きさ比はこのくらい。

流石にリアリティーが違いますね……。

でも、どちらも小さくて可愛いので、自宅や会社のデスクなどにディスプレイしておきたくなります!

(下に続きます)

この「ヴィンテージバイクキットVol.10 GSX1100S 刀」はコンビニやスーパーの食品コーナー、または玩具コーナーで手に入るようなので、興味のある方は是非探してみてください!

そして作業する際は明るい場所で!

本当に、すぐパーツなくなるので!!!

【文:石神邦比古(モーターマガジン社)】

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