【アクロス】タンクのメットインシステムは画期的だった……
続いてのスズキ同名車種は「アクロス」です。
バイクの“アクロス”は、1990年に登場したアーバンスポーツ「ACROSS」に名付けられたもの。
最高出力45PSを発揮する250ccの4気筒DOHCエンジンを搭載したフルカウルスポーツでしたが、このアクロスの最大の特徴は、スズキが初めてフルフェイスのヘルメットが収納できる25Lの大容量パーソナルスペースを通常の燃料タンクの位置に採用したことでしょう。
このメットインスペースのロック解除には電磁ロックを採用していたので、手元のメインスイッチで操作できたんですよね……懐かしい。
バイク好きの先輩が颯爽とアクロスで走って来た後に、脱いだヘルメットをタンクのメットインスペースに入れていたのを見て、衝撃を受けたのを今でも覚えています。
対するクルマの“アクロス”ですが、スズキが欧州市場向けに導入しているクロスオーバーSUVに「ACROSS」というネーミングのモデルがあります。
四輪部門で資本提携しているTOYOTAとのOEM供給モデルで「RAV4 PHV」を改良したマシンとして、欧州市場で2020年秋頃から販売されています。
クルマのアクロスは残念ながら日本では発売されていないのですが、フロント周りはアクロスのオリジナルデザインとのこと。
(下に続きます)
ちなみに、英語の“ACROSS”を直訳すると“横切る”や“横断する”という意味になりますが、スズキのアクロスは「日常(シティーコミューター)と非日常(ツーリング)の世界を自由に行き来するマシン」という意味が込められているそうですよ?
この後は【後編】にて50ccバイクがでっかいファミリーカーになっちゃったやつとか、油冷の名機『バンディット』、レジェンド『カタナ』などの同名バイク&クルマを紹介していきます。
それにしても……私だけかもしれませんが『バイクの名前が由来のクルマがある』って、バイク乗りとしてなんだか嬉しくなりません?