排ガス規制に対応しつつ『650ccVツイン』がパワーアップ!?
EICMA2025で発表されたのは『SV』の名を冠したツアラーでした。
トレリスフレーム&Vツインエンジンが再来です!
まずは復活を果たしたスズキの隠れ名機エンジンについて!
排気量は650ccのまま(厳密には排気量645cc)でした。排気量アップなどはありません!
しかしっ!
最高出力は54kWとなっており、馬力に換算すると73.4馬力となります。それを従来型SV650同様の8500回転で発生。トルクに関しては64Nmなのでkgf・mに換算すると6.53kgf・mとなります。
ボア×ストロークや圧縮比は従来型SV650と同様です。
欧州での数値なので国内仕様とはまた数字が変わる可能性がありますが……最新の排ガス規制である「ユーロ5プラス」に対応させつつも若干パワーアップしてるかも? 仮にパワーアップしていなくとも数字的には従来型と同等以下になることは無いと思われます。
これを実現しているのは電子制御スロットルの新採用の他、ダウンドラフト式のエアクリーナーボックス構造や吸気の刷新などが要因と見受けられます。
マフラーには排ガス規制対応のための触媒が搭載。電子制御スロットル化と吸気システムの変更が大きな割合を占めていそうです。
今回のエンジンの改良においては基本的に『従来型エンジンの良さを活かす』ことが念頭に置かれている様子です。
しかしエンジンの変更点(黄色い部分)を見るに点火や各ギアなどにも変更が入っている可能性があります。
そして! パワーの数値などもさることながら……
カラーTFT液晶が採用され、各種電子制御も搭載されました。
手元の操作でエンジンフィーリングを変更できるSDMS(スズキドライブモードセレクター)やトラクションコントロール、双方向クイックシフターが新たに採用されています。
まさしくSV650が『現代版』となって帰ってきた印象です!
(下に続きます)
スズキ伝統の名機エンジンが排ガス規制に負けることなく復活してくれたのは嬉しい限り。だってこのエンジンは開発当時スズキが「本気で4気筒に勝とうと思って設計したエンジン」なんですから!
ちなみにですが……最高出力など数値的なものと『実際に乗ってみたフィーリング』はまるで違うものです。
パワーなどを数字的な部分を維持して最新の技術でリファインされたデザイン……これはなかなか『面白いこと』になりそうな予感です!