嘘だろ⁉ 初の青森の地は雨でスタート
東京を出発して8時間も経過!
約700kmの高速道路走行を経て、青森県弘前市に到着しました!
しかし、意気揚々と大鰐弘前ICのゲートを抜け青森県に降り立ったところでまさかの……
雨かよ!!!!
嘘だろ、と思いつつも実は天気予報でなんとなく予想は出来ていました。
でもここまで順調だったので何とか天気も持ちこたえそう、なんて思っていましたがやっぱり駄目かぁ……。
なんてこった……。
しかし、絶望に暮れながらも空に祈っていると、願いが通じたのか天候はだんだんと回復!
なんだよ、大したことなかったな!
これならいけるぜ……!!
やっぱダメだぁぁぁぁぁぁ!!!!!
調子に乗ったのが良くなかったか⁉安心したのも束の間、すぐにバケツをひっくり返したような雨が降ってきました。
ちくしょー! 俺がなにしたってんだー!
ヘルメットの中で叫びながら視界・足場共に悪い雨の中を走っていたのですが、そこでふと気づきました。
あれ、『GSX-S1000GT』って雨でもあんまりストレスがない……?
そう、雨の中でも『GSX-S1000GT』はものすごく安心して走行できたんです。
まず、高速道路で威力を発揮したウインドスクリーンが前方からの雨風をある程度凌いでくれます。
アップハンドルと上体の起きたライディングポジションのおかげで、速度の落ちる雨天走行でもバランスがとりやすいのもメリットでした。
そして、大きなカウルを持った『GSX-S1000GT』は外から見ると大柄なバイクに見えますが、実際は『GSX-S1000』をベースにしているので軽量でコンパクトな設計です。
大型ツアラーの中では特に軽量な部類で、雨の中の取り回しでもストレスが少ないように感じました。
加えて、ここで大きな恩恵を受けたのがスズキドライブモードセレクター!
『GSX-S1000』をベースにしたDOHC4バルブ直列4気筒エンジンは最高出力150PSと、それはもうとんでもなくパワフル。
雨の中ではAモードの有り余るパワーは、慣れない自分にとって不安要素となってしまいます。
そこで、大活躍したのがCモード。
Aモードに比べて出力特性が非常に穏やかになるので、このモードには本当に助けられました。
何が起こるかわからない長距離ツーリングにおける「レインモード」の大切さを身をもって痛感しました……。
豪雨に負けて退避……。蕎麦をすすりながら止むのを待つ!
しばらくはレインモードで走っていたのですが、雨脚はどんどん強くなり、しまいにはドッカンドッカンと雷が鳴りだす始末。
レインコートを着たとは言え、流石に近くの軒下に退避!
途方に暮れて空を見上げますが、しばらく止む気配もないので休憩もかねて近くで昼食をとることに。
近所のお蕎麦屋さんに入って一息。
普段ツーリング中にあまりお蕎麦屋さんって入らないのですが、カレーパンを除き「眠くなりそうだから」と朝から何も食べていなかったこの日のお蕎麦はお腹にも優しく、最高に美味しく感じました!
ツーリング中って山間部でもけっこうお蕎麦屋さん見かけますよね。今度から見かけたら入ってみようかしら。
ちなみに、お蕎麦屋さんでは盛り蕎麦を頼むとそのお蕎麦屋さんの味がわかるらしいですよ!
いざ本命「津軽岩木スカイライン」へ!
店を出るころには雨脚も弱まった上に晴れ間も顔を覗かせ、期待を胸に津軽岩木スカイラインに向け出発!
道中は大雨の影響で足場の悪い場所が多かったものの、Cモードのおかげもあり“快適”とは言わないまでも、安心して目的地に歩を進められました。
しかし、たどり着いた先では……
嘘だろ……
先ほどの豪雨の影響で津軽岩木スカイラインは通行止めに。
思わず膝から崩れ落ちました……。
こんなに、こんなに晴れているのに……!
電話で問い合わせても終日ゲートはクローズとのことで、泣く泣く岩木山を後にしました。
(下に続きます)
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自分の中で大本命の津軽岩木スカイラインは走れなかったものの、ウェット路面でも安定した走りが体感できた『GSX-S1000GT』。
とはいえ、バイクにとって条件の良くないウェット環境では流石の『GSX-S1000GT』でも多少の不安はあります。
そんな中での69連のヘアピンカーブ修行はご免こうむりたいので、ゲート閉鎖は救いだった思うしかありません(汗)
残念ではありますが、津軽岩木スカイラインはいつかリベンジするとして、次は当初の目的である北の大地を拝みに行きます!
……とその前に(予定に無かったけど)人生初の津軽半島で寄り道をすることに!?
To be continued……
【文/石神邦比古(モーターマガジン社)】