1200ccの冒険バイクに乗り続けて10年以上……まさか250ccのアドベンチャーバイクに、ここまで感動するなんて軽くショックでした。でもそれは「250cc」だから、じゃありません。このバイクは排気量を超えて“旅の核心”を突いているんです!

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排気量を超えた本物の旅バイク

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スズキのVストローム250、

デカくて強そうでカッコいいですよね!

まさしく冒険バイク、そして男のツールっていう匂いがたまらんです。

どうですコレ? オーラ出てますね。

スタイリングも完璧。これは惚れちゃうライダーが多いことでしょう。

でも、いきなり、ぶっちゃけてしまいますが……

前後17インチタイヤでいいの?

Vストローム250は、基本的にGSX250Rと車体やエンジンを共有しています。だから前後タイヤがロードスポーツのように17インチなんですよ。

冒険バイクとして、そこが気になった人も多いはず!?

例えば筋金入りのオフロード野郎の場合、ダート走破性を考えて、前輪に19インチとか21インチを求めると思うんです。

でも、走らせてわかりました。

Vストローム250に関しては、これが正解です。

まるで大排気量アドベンチャー!?

細かい話ですが、Vストローム250は前輪サイズが110/80-17で、人気の250ccロードスポーツでのメインストリームになる110/70-17サイズよりもちょっとタイヤが太いんです。

ちなみに250ccクラスの冒険バイクの中でも、これがいちばん太いフロントタイヤになります。

小さな違いに思えるかもしれませんが、これがビックリするほど大きな差を生むんです。

あまりのドシッとしたフロントの接地感に最初は何だコレ!? って衝撃を受けました。

もっと排気量の大きなバイクだと感じさせるほど、盤石の安定感なんです。

“適度なユルさ”がVストローム250の良いトコロ

とはいえ、ツーリングで重要なのはワインディングが速いことじゃありません。

いちばん大事なのは「疲れない」こと。

そのためには、ライダーが余計な気を使わなくてもいい車体の安定感とクイックすぎないハンドリングが必須です。

旅するバイクには、ある程度の「ユルさ」も大事。それもVストローム250は完備していました。

言うなれば細マッチョです。

ちなみに「ユルい」と言っても、それは乗り手が感じる感覚的な部分のこと。

実際のフレーム剛性やブレーキなど車体まわりは、スズキ車らしく超ガッシリです!

土台がしっかりしているバイクって、やっぱり走りが違いますね。

頼りない……なんて感じることはまるでありませんでした。

パワー特性もツボにハマりすぎ!

エンジンは基本的にGSX250Rと同じ……はずなのですが、それ本当ですか?ってスズキさんに言いたい(でも本当だと言われました)。

250ccとしては低~中速トルク重視のパワー特性が実に冒険バイクらしくて、急勾配の上りヘアピンでギアチェンジをサボってもタフに粘ります。

ゆったりしたハンドリングと頼れる車体、粘るエンジンに支えられて、走っている間はずっと穏やか。

極楽の気持ち良さに、250ccだってことを忘れそう……。

Vストローム250から見える世界

大排気量アドベンチャーに匹敵する走りの安定感と、低速から力強いエンジンに支えられながら見知らぬ山道を駆け上がります。

徐々に景色が変わり、非日常の世界へと踏み込んで行くのもリラックスしたまま。これは、このバイクの自慢できる「強さ」ですね。

そして福島県の浄土平へ。

早朝に絶景を独占でした。こういう時のワクワク感、ライダーの皆さんなら共感してもらえるはず。ヘルメットの中で、思わずニヤけちゃいますよね!

ちなみに、250ccは非力だから遠出がキツい、っていうのは世の定説ですが、正直なところVストローム250なら、そこまで大差ないんじゃないか? と感じています。

その最たる理由は高速道路です。

100km/hの直進安定性が異次元

250ccが大排気量バイクに比べて弱い部分、それは高速道路での快適性です。

こればっかりはパワーのあるバイクが絶対的に有利。

Vストローム250だって、さすがに上級機種のVストローム650や1000には勝てません。けれどVストローム250は……

勝てなくても、負けてない!

さらにVストローム250の快適性のヒミツのひとつに、タンク&シュラウドまわりのボリュームがあります。

これは17Lとタンク容量が大きいだけじゃなくて、それによってライダーに当たる風を軽減する効果もあるんです。欧州系アドベンチャーと同じ作法ですね。

そこに加えてウインドスクリーンも大型。ヘルメット上部まで走行風をカットします。

あと、シートのクオリティが高いのが素晴らしかった!

Vストローム250は旅バイクとして、さらにシートの快適性が追及されているんです。

肉厚だけどコシがあって疲れない、ヨーロッパ車のような座り心地です。

実を言うと、シートってコストダウンの対象になりやすい部分なんですよ。

でもスズキのバイクは、いつもそこに手を抜かないから偉いナァ、って思っています。

メーターには平均燃費の表示もできます。12Vの電源ソケットも嬉しい装備ですね!

その快適性能に守られつつ、Vストロームは高速道路をビシッ!と真っ直ぐ走ります。

特に100km/h巡航での直進安定性がスゴい。

全然フラつかない!

だから長時間、高速を走っても、まるで疲れないんです。

ほぼ直立のリラックスポジションも快適さの理由。この乗車姿勢はGSX250Rとは全然違うハンドリングを生む一因です。

なので、今回のような片道300km程度なら、大排気量アドベンチャーと比べてもその差は「ちょっと」だと言って良いかと。

それくらいVストローム250はクルージング性能が優れているんです。

後編▶▶▶冒険バイクとして、実際どうなの?

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