少し前までアドレスV50(2017年モデル)のオーナーだった編集部イワセが、兄弟モデルとなるアドレス125の“利便性”を個人的に徹底検証。アドレス125が人気なのは“コスパに優れているから”だけじゃなく、日常的に使いやすい“7つの利便性”がみえてきました!

文:岩瀬孝昌(編集部)写真:岩瀬孝昌、西野鉄兵(編集部)パッセンジャー:加藤みゆ

原付二種ならではの“ちょいタンデム”が便利!

リニューアルされたアドレス125の車格が少し大きくなったことで、より快適になったことがあります。

そうです、幅広シートになったおかげでタンデム(二人乗り)がしやすくなったんです。

「オレ、あんまりタンデムしないからなぁ…」と思う方も多いかもしれません。

バイクの後ろに人を乗せていると、全体の車重がどうしても重くなるし、自由に身体を動かしにくいですから、ボクも基本的にはタンデムツーリングはあまり好きではありません(笑)。

できるなら、2人ともバイクで走った方が楽しいですからね。

でも、都市部に住んでいるボクは、例えばパッセンジャーを駅や家まで送ったり、仕事終わりにバイクで迎えに行ったりという、いわゆる“ちょいタンデム”は結構するんです。

遠くまでタンデムツーリングへ行かないまでも「ちょっとそこまで」っていう使い方ですね。

そんな時、大きく優雅になったアドレス125の快適シートがとても便利だったんですよ!

シートの長さはロング&ワイドな656mmになりました。

数値だけでは分かりにくいので、イメージしやすいようにパッセンジャーにだけタンデムシートに跨ってもらいました。

パッセンジャーがリアシートに座っても、ライダーが跨るスペースがこれだけあります。

原付二種クラスのスクーターでタンデムすると、ライダーとパッセンジャーはピッタリくっついてしまうほどのスペースしかない場合が多いですよね?

でも、シートが幅広になったアドレス125はスペースにすごくゆとりがあります。

これがアドレス125のタンデムのしやすさになっています。

もうひとつの理由は、リアキャリアがグラブバーにもなっているので、パッセンジャーも安定して車体を支えることが出来ます。

ライダーとパッセンジャーが2人跨るとこんな感じです。見た目だけでも随分と余裕のあるポジションなのがわかります。

意外だったのが、ライダーが座るシートとパッセンジャーが座るシートに段差があるセパレートタイプのシートより、アドレス125のようなほぼ水平に近いシートの方が、一体感ができてタンデムってしやすいんですね。

密着しすぎず、離れすぎていない絶妙なポジションで、日常的にタンデムしやすいように作り込まれているのがわかります。

これはバイクを運転するライダーだけではなく、後ろに乗ってもらったパッセンジャーも同意見でした。

もちろん、タンデム走行の乗り味も絶妙で、走り出してすぐにわかるほど快適なんです。

タンデムするとどうしても全体の車重が重くなるので、“パワーが落ちた感”が出てしまうものなんですが、アドレス125はそれが全くと言っていいほど無いんです。

ブレーキングでかなり速度を落として曲がるタイトコーナーでも、モタついたり、ブレるようなことが全然ないので、マシンとライダーとパッセンジャーが一体になって走れているのがわかります。

これはフレームやサスペンションの恩恵が大きいと思いますが、ひとりで走っている時とほぼ同じ感覚で走れるので、ライダーもパッセンジャーも疲れにくいんですね。

後ろにパッセンジャーを乗せているのを忘れてしまうほどでした。

タンデムでも日常的に使えてしまうスクーターって、ある意味、最強じゃないですか?

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