スズキ新型『ジクサー250』はフルカウルの『ジクサーSF250』と同じじゃない!
この記事は7/11掲載の記事を一部加筆・修正したものです。
最初に告白しますが、正直かなりナメてました。正規日本仕様のジクサー250のことです。
スズキというメーカーの技術力を改めて思い知らされた、と言ってもいいかもしれません。
先行発売されていた250ccフルカウルスポーツ『ジクサーSF250』を先に乗っていたこともあると思います。
【ジクサーSF250の記事はこちら】
でも価格的に見てもジクサーSF250のほうが、ネイキッドのジクサー250より3万3000円高い48万1800円。
それに対してジクサー250は45万円アンダーの44万8800円です。
なんとなくですが、ジクサーSF250のほうが上位機種に思えていたんです。
ところが……
どうしてこんなに違う!? ジクサー250はエンジンが元気!?
これ本当にビックリしました。
まず走り始めてすぐに『あれ? 前(ジクサーSF250)よりもパワーある?』って思いました。
そして、さらにエンジンを回していって回転数4000~5000rpm。新型油冷エンジンが活気づいてくるあたりで『え? これ同じエンジン???』に変わります。
回転数が上がるほどに、エンジンがどんどん元気になる!?
もちろんジクサーSF250とジクサーのエンジンは同じ。
何らか仕様変更がされているわけでもない『完全に同じエンジン』です。
最高出力26馬力も同じだし、各ギアの変速比とか減速比もいっしょ。
だけど、スロットルを開けると……明らかに力強い。
単気筒らしい弾けるような加速感がある!
違いの原因は何か? スペック上でいちばん大きく違いがあるのは車両重量です。
ジクサーSF250/158kg
ジクサー250/154kg
今回乗ったネイキッドのジクサー250のほうがカウルが無いぶん4kg軽い。
でも普通、思うじゃないですか……
『まぁ4kgくらいで、そこまで大きく変わる訳ないでしょ~?』
って。
正直、自分の感覚が信じきれずいました。
なので編集部まわりの人でフルカウルの『ジクサーSF250』に乗った経験がある人に2人ほど乗ってもらったんです。
ふたりとも同じ答えでした……
『なんだこれ全然ちがうっ!?!?』って。
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自分の感覚がおかしくなかったことには安心できましたけど、あまりに違いが大きくて謎が膨らむばかりです。
話の中では『ひょっとして、このジクサー250は、エンジンを一回バラして精密に組み直したりしてるんじゃないか?』なんて話まで出る始末。
要するに、それくらいの違いを感じたってことですが、念のためスズキの人に電話して確認してみました。
回答は『整備履歴にそれはありません。そのまんまですね』とのこと。
これでも逃げも隠れもできなくなりました……
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ジクサー250はフルカウルの『SF』とは“違うバイク”だと思ったほうがいい
先にも言ったとおり、ジクサー250はジクサーSF250よりも重量で4kg軽いです。
その重量差が生むのは、まるでファイナルギアをすこし低速型方向に変更したかのような鋭い加速感。
小難しいことを一切抜きにして……
『お、楽しいこのバイク!』
って、誰もが感じるだろうエンジンフィーリングでした。
250ccっていう排気量で、パワーも26馬力。
大型バイクのような怒涛のパワーはありません。
でも!だからこそ!!!
4kgの重量差がとんでもない違いを生む
ってことなんですよね、きっと。
しかも驚くべきことに……