スーパースポーツ由来のエンジンを搭載する快速グランドツアラーが『GSX-S1000GT』です。気になる燃費や足つき性を実際に触れてみての感想をレポートします。 その他にもおすすめポイントや装備など、基本情報を詳しくお届け!

GSX-S1000GTの足つき性やライディングポジションは?

ライダー/身長176cm

上半身はほぼ直立に近いため長時間の走行でも疲れずに走ることができます。一般的なGT系の大型ツーリングバイクに比べるとステップ位置がやや高めで、この部分にはスズキ『GSX』としてスポーツ性の高さを感じることができます。

とはいえ、スーパースポーツのように窮屈ではなく、ロングツーリングで長時間走っても、膝に痛みを感じるようなことは特にありません。快適さとスポーティさのバランスを考慮したライディングポジションと言うことができます。

ライダー身長/176cm

シート高は810mmで身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったりと接地します。重量が226kgと大型ツーリングバイクとしては軽量なため跨ったままのバックも問題なく可能でした。

ネイキッドのGSX-S1000とシート高は同じ810mmですが、体感的にはわずかにネイキッドGSX-S1000のほうが、ほんのわずか足つき性に優れているように感じました。

バイクを降りての押し引きも軽く、ツーリングシーンで無用な疲れを感じることは無さそうです。

GSX-S1000GTで実際に走ってみた燃費は?

GSX-S1000GTの燃料タンク容量はロングツーリングにも対応する大容量19L。使用燃料はハイオクガソリンです。

今回の試乗では高速道路8割、一般道2割程度の割合で431.9kmの距離を走って、合計ガソリン給油量は25.61L。

満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたりで16.86kmという結果となりました。

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スズキ『GSX-S1000GT』の装備/ディテール解説

モノフォーカスタイプのLEDヘッドランプはレンズが6角形となっており、他には無いインパクトを感じさせるフェイスデザインです。

ロービームで片側が点灯、ハイビームで2眼ともに点灯となっています。

ウインドスクリーンは固定で高さ調整などの機能はありませんが、高速道路での防風効果は十分なレベルでした。ヘルメットの下部あたりまでの走行風をきっちりとカットしてくれます。

タンデムや頻繁にロングツーリングをするライダーの場合は、純正オプションのハイスクリーンを装着するのもおすすめです。

倒立フロントフォークの動きはしなやかで、グランドツアラーとしての快適な乗り心地を実現しています。

ブレーキシステムはブレンボ製のモノブロックキャリパーをラジアルマウントで搭載。急にブレーキ効力が立ち上がることなく、スムーズにブレーキが効き始める印象でコントロール性の高い特性となっています。ABS標準装備。

ハンドルバーはネイキッドのGSX-S1000に比べ14mm手前の位置となっています。

これによりわずかに上半身が起きますが、それ以上に乗車姿勢の変化によって起こるハンドリングの変化が印象的でした。

ハンドルはフローティングマウントされ、不快な振動が軽減されています。

金属ステップのGSX-S1000に対し、GTはラバーステップを採用。エンジンの振動を緩和し、長時間の走行での疲労を軽減してくれます。

トラクションコントロールや走行モードの切り替え、スマホとの連動による操作は左スイッチボックスに集中しています。

またクルーズコントロールのセットや速度の微調整も左側スイッチで行います。

右側にはクルーズコントロールのシステム自体のON/OFFを切り替えるボタンが備わっています。クルーズコントロールは2速/時速30km以上で使用可能です。

スーパースポーツGSX-R1000(K5/K6型)の直列4気筒エンジンは、電子制御スロットルを新採用することで、旧GSX-S1000シリーズよりも2馬力アップの最高出力150馬力を発生。クラッチ操作が軽くなるアシスト・スリッパークラッチも装備しています。

走行モードを変更するSDMS(スズキドライブモードセレクター)はA(アクティブ)・B(ベーシック)・C(コンフォート)の3パターンから選択が可能です。

それぞれのモードで明確に走行フィーリングが変わり、シチュエーションに合わせた走りができるようになっていました。

ピュアな4気筒サウンドを楽しめるエキゾーストシステムは、マスの集中化にも貢献し、ニュートラルなハンドリングにも貢献。

サイレンサー部の仕上げも美しく、サウンドも迫力があるため、マフラー交換の必要性を感じません。

燃料タンク容量は19L。車体全体のスタイリングに調和するよう直線基調のデザインが取り入れられています。

4気筒エンジンながら跨ってみると幅広に感じることが無く、リーンウィズでの二―グリップからスポーティなライディングフォームまで様々な走りかたに対応してくれるタンクの形状でした。

リアサスペンションはプログレッシブタイプとなっており、スポーティな走りでのトラクション性能とツーリングシーンでの乗り心地を両立させたセッティングとなっています。

プリロード調整機構と伸び側減衰の調整機構を装備しています。

フルカラーTFT液晶のマルチインフォメーションディスプレイを搭載。

速度や回転数の表示の他、走行モードやトラクションコントロールの介入度などをひと目で瞬時に把握できるレイアウトになっています。ディスプレイのバックライトはデイモードでは白、ナイトモードでは黒に自動で切り替わります。

またスマートフォンアプリ『SUZUKI mySPIN』をインストールし連動させることで、電話の発信や、地図の表示、音楽の再生なども可能。

ほぼナビ同様に使えることもあり、快適なツーリングをサポートしてくれることは間違いありません。

サイドケースはオプションとなっています。

サイドケース装着時の左右の張り出しを抑えるため、リアのシートカウルは『サイドケース装着前提』でスリムに設計されていました。

ケースはワンタッチで脱着が可能です。

パニアケースの幅はハンドル幅よりもわすかに広めですが、バックミラーの幅の中には納まっているイメージでした。

パニアあり/なしで走りの印象が大きく変わったことも印象的です。

走行中のシフトアップ/ダウンにクラッチ操作を必要となし双方向クイックシフターを標準装備。

スポーティな走りの際には素早いギアチェンジを可能とし、ツーリングシーンではクラッチ操作の手間が減るので非常に快適です。

ロングツーリングでの快適性を重視し、ネイキッドGSX-S1000よりも肉厚なシートを採用。ライダー/パッセンジャーともに座り心地の良いシートとなっています。

パッセンジャーシートは同乗者が走行中に前にズレにくいよう設計。特徴的なグラブバーも握りやすく安心してタンデムを楽しめるようになっています。

シート下にはETC2.0を標準装備。国内専用装備となります。

スズキ『GSX-S1000GT』に乗ってみた感想は?

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