隼は『高速道路でみるみる距離が伸びる』理由
仕事が忙しいのはサラリーマンであればみんな同じ。そんな中でも、ちょっとくらい気分転換したい！と思うのが人情っていうものです。
ということで編集部の後輩がスズキさんから借りていた新型『隼』を、ちょっとだけ拝借して気軽なランチへ！
なんでそうなった？ という事の顛末は上記の【前編】をご参照いただくとして、久々に乗った新型『隼』様は改めて衝撃でした。
先の【前編】でも同じこと言ったけど……新型『隼』ってこんなんだっけ？
みなさまもご存じだとは思いますが、隼というバイクはいわゆる『ツーリングバイク』ではありません。
隼はロングツーリングも得意！ なんてよく言われるし、それも事実なんだけど、私（北岡）個人としては……
この前傾姿勢のバイクに対して、どうしても『ツアラーです』と言う気にならない。
もちろんスーパースポーツほどに前傾はキツくはないけど、それにしたって『ちゃんとしたセパハンのスポーツバイク』という範囲です。セパハンに慣れてない人が乗ったら『え？ コレけっこうキツくない？』と思うはず。
だけど、妙におさまりが良いというか前傾姿勢なのに自然な感じがするのも事実です。とはいえ長時間乗っていればキツくなるのが道理というもの……なんだけど。
隼で高速道路を走っていると、何故かみるみるうちに距離が伸びていくんです。それこそスズキであれば、ガチの旅バイクであるVストローム1050やGSX-S1000GTにも匹敵するレベルで。
これにはもちろん前後サスペンションのしなやかさや、どっしりとした安定感、抜群の直進安定性に加えてウインドプロテクション性能の高さなどが貢献しているのは明白です。だけど先にも言ったようにライディングポジションは前傾……そうは言っても普通なら身体が悲鳴を上げるはずなのに。
感覚的には『無限に走っていられるような気がする』んです……
だから、出発から高速道路を100km程度なんてあっという間。
都心部から250km先のラーメン屋を目指して走っている今回も『あ、富士山だ。わーい！』なんて、ひとりヘルメットの中ではしゃいでいられるほどには余裕でした。
そんな時、ふと気づいた……隼が高速道路をいくらでも走れてしまう理由。
これ、たぶん……エンジンだと思う。
総排気量1340cc／最高出力188馬力の直列4気筒エンジン。これは「スズキ流」とも言える部分ですが、この大排気量でしか実現できないトルクの豊かさ、力強さが確かにある。
他にはない、圧倒的余裕。
それが隼で高速道路を走っていると『いつの間にか距離が伸びている要因』なんだと思い至りました。もちろん1000ccクラスのバイクだって必要にして十分以上の力強さを持っています。それでも『隼』が持つ、唯一無二のゆとりまでには届いていない。
隼は前傾姿勢だから、長時間乗れば、それなりに疲れはするんです。
でも、身体が疲れを感じる前に想像以上の距離を走り終わってる。その結果として、ガチのツアラーと同じくらいの距離を稼げてしまう。そういうものなんだろうな、と。
私自身、2代目『隼』様を手に入れてからもう長いのに、今さらそんなことに気づくとは（笑）
やはりこのエンジン、名機中の名機ってことなんでしょう。
加えて新型『隼』にはクルーズコントロールもあるので、疲れたらサボれる。ここはもう新型ならではのアドバンテージです。クルーズコントロール運用中って、ライダーが「自分を疲れさせないこと」に意識を持っていく余裕が生まれるので、輪を掛けて疲れないんです。
なので都心から休憩無しで、あっさりと東名高速・磐田ICへ到着！
そこからの～!?
待・望！
やっと来れたぜ、スズキラーメン！
うちのスタッフが取材に行って、その記事を読んでからずっと憧れていたお店です。まさか平日昼間に仕事を放り出して来ることになるとは思っていませんでしたが（笑）
そして、噂に違わぬ最速スピードで提供されたラーメンは、豚骨醤油ベースなのにあっさり優しい。バイクで走ってきた直後でもスルッと胃に消えていきました。こういう味のお店、家の近くに欲しい……
ちなみに開店～14時までは「ごはんおかわりOK＆生卵1個サービス」というエクストリームなサービスもあり、ふりかけなども用意されていたので無敵です。
わりとたくさん食べる私（北岡）はまずラーメンを頂き、その後にラーメンのスープ＆たまごかけご飯で一杯、ご飯をおかわりしてふりかけで一杯。大満足。
これで750円とかコスパ良すぎだろ……
(下に続きます)
スズキが世界に誇るアルティメットスポーツを『ラーメンを食べに行くために使う』というのは、開発者の人たちの意図には反するかもしれませんが、個人的には至福です。
バシュッ！と勢いだけで走り出した「エクストリーム・ランチ」ですが、こんなアホな思いつきも軽々とこなせるのが『隼』の魅力のひとつ！
そして……会社に黙って静岡県まで来ちゃってるけど、まだ編集部のスタッフには気づかれていない様子。
よし！
なんかこのままバレなさそうだし、もうちょっと散歩でもしていくか！