ワインディングでの独特な走り感とツーリングで感じたこと。それらがストンと腹に落ちて、ふと思ったのは『SV650』というバイクのことでした。

あくまで『走りの面』での話にはなりますが……

快適だけど軸足はどこまでいってもスポーツバイク!

GSX-8Rというバイクは「スポーツバイクでありながら万能に使うこともできる」という懐の広さを持った、まさしく『スズキGSX』だということ感じとることができたのが前回までのお話。

ようやく私(北岡)として「GSX-8Rの立ち位置」が理解できたように思えています。

そして、その考えに及んだ時、脳内に浮かんだのは現行モデル『SV650』のことでした。

見た目でいうとSV650とGSX-8Rは全然違うバイクです。

でも強いて言うならば、立ち位置として、あるいは走りのキャラクターとして近い部分があると感じています。

そう言うのはSV650が「見た目に反してスポーツ性能が高すぎる」からなんですが(笑)

バイクは見た目が重要というか、人それぞれに好みがあるので「フルカウルスポーツにはあまり興味が持てない」という場合も普通にあると思います。

だけどそれを踏まえたうえでも、伝えておきたいと思うことができました……

このバイク、GSX-8Rは走りにおけるすべての面がSV650の進化型だと感じるんです。

SV650はよく「ミドルクラスで軽くて扱いやすい」とか「大型バイク初心者に最適」なんて言われるバイクなのですが、実は追い込むとヤバいです。けっこう奥が深いスポーツ性を秘めてる。

でもワインディングでの走りにおいて、SV650では『これ以上はちょっと……』と感じるシーンがある。だけどその場面でもGSX-8Rだったら、まだぜんぜん余裕。新設計されたフレームと前後サスペンションなど、車体側に「さすがは最新バイク」だと思わせる“性能”があります。

まぁ、現行型のSV650は2016年に登場なので、2024年の今となっては技術もパーツの性能自体も飛躍的に向上しています。なので比較するような話でもないんですけど……

だけどおそらくSV650のオーナーが8Rに乗ったら、SV650というバイクを知り尽くしているからこそ『なにこれ、スゴいんだけどっ!?』って素直に感じられる気がする。

ちなみにこれは「だから乗り換えたほうがいいよ」という話じゃありません。これと決めた愛車に長く乗ることに対して、私は(自分がそうなので)全面的に賛成派です。

ただ、GSX-8Rに最もピュアに感動できるのは、おそらくSV650/SV650Xのオーナーなんだろうな、と思った次第。本音ですが、SV650オーナーの人に『GSX-8Rに乗った感想を聞いてみたい』なんて思っています。ものすごく参考になりそう(笑)

そして今回、最後に思ったのは『GSX-8R』のスポーツバイクとしてのバランス感について。

バイクでスポーティに走ることを難しいこと一切抜きで楽しめる性能を与えられていながら、私を含む普通のライダーが「いろんなこと」に使って楽しむこともできる。その塩梅の絶妙がGSX-8Rの最大の魅力だと感じています。

(下に続きます)

フルカウルスポーツのスタイルが好きで、でもツーリングも楽しみたい! だけど、見掛け倒しじゃなくて、きちんと「高い性能」も併せ持ってなきゃイヤ!

そういう人にはこれ……たまらんだろうなぁ。絶対ハマると思う(笑)

というか、8Rに乗ると『今のスズキのスポーツバイクに対する考えかた』がよくわかります。むしろスズキ車の魅力をよく知る人ほど「楽しさの沼」から抜け出せなくなるかも?

なるほどこれは確かにGSX……8Rは『スズキの最新スポーツバイク哲学の集合体』だと感じられる1台なのでした!

よろしければ最初の【前編】からお読みくださいね!

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