『Vストローム250』の試乗車をお借りしたら、なにやら立派なパニアケースをフル装備していらっしゃる⁉ 何はともあれ『Vストローム250』の初試乗スタート! 街乗りでパニアケース装備『Vストローム250』の乗り心地は?

はじめて『Vストローム250』借りたらフルパニアだった

スズキのバイク! で執筆させて頂いて早3年。

これまで様々なバイクに試乗させて頂きました。それこそ街乗りで便利な125ccスクーターから100馬力オーバーのモンスターマシンまで……。

でもよくよく思い返してみたところ、スズキのオートバイの中で最もポピュラーかもしれない『Vストローム250』に一度も試乗していないことに気が付きました!

なんということ。これは由々しき事態!

と、さっそく『Vストローム250』をスズキさんからお借りする算段を取り付けたのですが……

なんか、ごっついの付いてる……

おっかしいなぁ、と思いつつ確認してみると、どうやらスズキさんが“気を利かせて”くれたようだ。

こういうのがあるとバイクが重たくなりそうだけど、確かにアドベンチャーモデルと言えばフルパニアよなぁ……。

特に、ここまでフルパニアがサマになる250ccバイクって他にないと思うし。

何はともあれ、フル装備の『Vストローム250』初試乗スタートです!

足つきが良く力強い『Vストローム250』は街乗りも快適!

早速跨って車体を起こしてみると、車両重量191kgにフルパニアの重量が加わりすこし重たい印象。

しかし、シート高800mmという数値に対し非常に足つきが良く、身長174cmの私で両足のカカトまでしっかり接地した上でちょっと膝が曲がるかくらい、というところ。

パニアケースの重さでリアサスペンションが沈んでいるせいもあるのかもしれませんが、停車時は非常に安心感がありました。

また、ハンドルは高めのポジションに設計されているため、上体がしっかりと起きた優しい乗車姿勢となっていて、跨っただけでもその快適さが伺えます。

バイク本体の重量に加え、パニアケースの重さも加わるのいで、さすがに走り出しは半クラッチである程度回転数を上げないとふらつくかと思いきや、中低速のトルクが厚く、想像以上にスムーズに走り出すことができました。

走り出してからもどっしりとした重量感を感じ、250ccモデルにしては車格が大きいのでなんだか400ccクラスのバイクに乗っているような感覚にすら囚われます。

だけど、街の交差点で驚いたのは予想以上のハンドリングの軽快さ。

というのも自分、スズキのロードアドベンチャーってフロントタイヤに19インチを履いていると思い込んでいたのですが『Vストローム250』って前後17インチタイヤなんですね。

どおりでヒラヒラと曲がるワケだ……恥ずかしい!?

ただ、フロントタイヤの扁平率は80とやや太めのタイヤが装着されていて、ジクサーシリーズに装着されているような70扁平の17インチタイヤと比べると、バイクの動きが穏やかでまったりとした印象。

この辺りは同じタイヤを装着する『GSX250R』の終始安定感のあるフィーリングに近いものがあります。

基本はリアに荷重が寄っている印象。足つきも良く低速でも力強いので、大柄でも街中の移動に際してはあまりデメリットは感じませんでした。

むしろ感じたのはパニアケースの恩恵!

荷物を背負わなくていいって、なんて素晴らしいのだろうか!

通勤や通学の際には荷物をトップケースに入れておけばストレスなく快適に移動することが出来ます。

それぞれのケースは簡単に取り外すことができるので、荷物の少ない普段の移動ではサイドのパニアケースを外しておけば取り回しも楽になるでしょう。

それに、普段からトップケースをつけっぱなしでも全く違和感が無いのが良い!

なんというか、バイクの後ろに大きなケースをつけるのって「そのバイクのスタイリングを崩す」からあまり好きではなかったのですが『Vストローム250』ならむしろこれがカッコいいと思える……。

カッコよくて乗りやすくて便利。

世の中に『Vストローム250』が溢れかえっている理由がわかってきたかも?

(下に続きます)

ただ……確かにトップケースだけでも十分に便利ですが、今回はせっかくフルパニアを装備しているんだから、いつもより遠くに走りに行きたい!

お盆を過ぎても猛暑が続いているから、いつもの海沿いじゃなくて……せっかくだし山間部の避暑地を目指そう!

そうときまれば高速道路に乗って郊外へ出発です!

To be continued……

【文:石神邦比古(モーターマガジン社)】

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