今年2026年5月から今日までに『Vストローム250SX』と『Vストローム250』でロングツーリングをしたのですが……そこで明らかになったことをお伝えしておきます。

『Vストローム250SX』と『Vストローム250』はキャラが全然違う!

スズキは250ccクラスに『Vストローム250SX』と『Vストローム250』という2台のアドベンチャーツアラーを展開しています。だけど初心者の人にとっては、同じメーカーのラインアップに同じカテゴリの250ccバイクが2台あるってどういうこと? と思うかもしれません。

そんなギモンを一発解決! 実はこの2台、全然違うバイクです!

まずロングセラーモデルとして高い人気をキープし続けているVストローム250ですが、こちらは2026モデルとしてLEDヘッドライトを装着して新発売となりました。そこで岩手県まで一気に走ってみたのですが……1日の走行距離は実に770km!

言うまでもないですが、一般的には250ccのバイクで走る距離じゃありません(笑)

だけどVストローム250だけは別格。その走りは低~中速域の扱いやすさに特化していて、250ccクラスとは思えないレベルの長距離ツーリングの快適さが最大の武器となります。

それに対してVストローム250SXは、主戦場となるインドにおいてのハードな使用に耐えるため、タフな設計となっているのがポイント。そのため軽いダートなど未舗装路の走行なども想定の範囲内です。

オンロード専用か、軽いダート走行も想定されている設計か。

まずここが、この2台の最大の違いとなります。

エンジンのキャラクターも大きく違う

そして搭載されているエンジンも、そのキャラクターは大きく異なるものです。

Vストローム250のエンジンは水冷並列(直列)2気筒で低~中速域を重視したロングストローク設計となっています。

全域で粘り強く、力強い特性でロングツーリングでもライダーを徹底的に疲れさせない優しさが特徴。特筆したいのは振動の少なさで、高速道路の時速100km~120kmでもエンジンフィーリングはスムーズそのもの。高回転域でも『エンジンが無理をしている感』が無く、快適に走ることができます。

ロングストローク設計の宿命として、高回転域の鋭さはショートストロークのエンジンに一歩譲ることになりますが、2023モデルでVストロームのエンジンも強化されており、スポーティさも兼ね備えた秀逸なエンジンに進化しました。

それに対しVストローム250SXのエンジンは、スズキ独自の新方式冷却システムを採用した油冷単気筒エンジンを採用。

ボア×ストローク比がスーパースポーツGSX-R1000Rと同じというショートストローク設計のエンジンとなっています。単気筒エンジンながら高回転域まで一気に吹け上るスポーティさが特徴。ライダーに高回転域をキープして走れる技量があれば、ワインディングも思いのほかスポーティに駆け抜けることができます。

ただし、タイヤがオフロード想定のセミブロックタイプなので無理は禁物!

また、Vストローム250SXのエンジンは基本的にジクサー250/ジクサーSF250と同じですが、Vストローム250SXはオフロード走行を想定して低回転域を強化するように吸気系にアレンジが施されています。

高速道路ではVストローム250よりも『高回転でエンジンが回っている感』があるので、ロングツーリングでの快適さは一歩譲ります。ですがそれもエキサイティング感。時速120km区間の高速道路でも速度を維持したままのクルージングも可能です。

ちなみに当サイト『スズキのバイク!』ではハードなシチュエーションが予測される記事にVストローム250SXが投入される傾向が強め。軽くてコンパクトなので、困難な状況でもだいたい乗り越えられると感じています。

車体側の違いにも注目!

ちなみに新型油冷エンジンを搭載するVストローム250SXの車両重量は164kg。対してVストローム250は、250ccクラスとしては大柄で堂々とした車体も魅力ですが、車両重量は191kg。

VストロームSXのほうが27kgも軽く、先に言ったとおり高回転域におけるエンジンのキャラクターが元気なことも手伝って、ワインディングではエキサイティングさにおいて一歩リード。

しかしながら実際に走らせてみると、Vストローム250SXはフロントタイヤに19インチホイールを採用しているためハンドリング自体はおおらかです。

排気量こそ250ccですが、大排気量アドベンチャーバイクのような安心感のあるコーナリングが持ち味となっています。

一方、Vストローム250はオンロードスポーツバイクと同様の前後17インチホイールを採用。狙ったラインを外さないニュートラルなハンドリングですが、バイクを寝かせている間もどっしりとした安定感がそれ以上の魅力。

250ccとしては重めの車両重量を安定感に変換し、前後サスペンションも優しく快適。路面のギャップなど外乱に強く、ツーリング先でライダーを疲れさせないことに特化しています。

タイヤに感じる明確な違い

Vストローム250

先にも少し触れましたが、Vストローム250のキャラクターを決定づけるのがオンロードスポーツ同様の前後17インチホイールです。

コーナリングでニュートラルなハンドリングを実現し、バイク初心者には扱いやすさを、ある程度の腕前を持つライダーには狙ったラインを外さずトレースできる正確な走りを提供してくれます。

装着されているタイヤは純粋なオンロードタイヤですが、一般的にチョイスされるタイヤサイズよりも『ワンサイズ太めのもの』が履かせてあり前輪の接地感を確保しているのも見逃せません。

それに対しVストローム250SXはフロント19インチ・リア17インチのホイールを装備。フロントを大径化することで、悪路での走破性を高めています。

日本仕様のVストローム250SXのタイヤはMAXXISとタッグを組み専用で開発されたセミブロックタイヤを装備。フラットダート程度は余裕で走破できる実力を持っています。

ちなみに前後サスペンションはジクサー250シリーズと同じものですが、ダート走行も見据えて250SX専用セッティングとなっています。

Vストローム250とVストローム250SXの足つき性

そして、重要なのが足つき性です。

まずVストローム250ですが、大柄な車体にも関わらずシート高は800mmにまで抑えられています。

Vストローム250/ライダー身長176cm

ツーリングや普段使いでは足つき性が悪いと気を使うし、疲れやすいのですが、Vストローム250はそこでも安心感が高いバイクです。

ライダー身長が176cmの場合、両足カカトまでべったり接地するので安心です。

Vストローム250SX/ライダー身長176cm

Vストローム250SXはシート高835mm。ライダー身長176cmでも両足カカトが軽く浮きます。

ただ、重量が164kgと軽いため、特に不都合を感じることはありません。

単純に「足が着くかどうか」で見ればVストローム250に軍配ですが、SXは軽量なので、Vストローム250に比べて扱いにくい、ということにはなりません。とはいえ足つき性については個人の体格や経験で大きく感じかたが違うので、不安のある人は一度跨ってみることを推奨します。

その他、この2台には装備やディテールで多くの違いがありますが……

ざっくりまとめるとVストローム250は『オンロードでのロングツーリング快適性に特化している』ことが特徴なのに対し、Vストローム250SXは『オフロードにも挑める250ccのリアル・アドベンチャー』ということになるでしょうか。

(下に続きます)

ということで、この2台は「まるで別のバイク」だと思っておくのが正解。

クラスを超えたロングツーリング性能と抜群のカッコよさで大人気のVストローム250と、スポーティさを含めて1台で幅広く楽しめそうなVストローム250SX。

両方とも良いバイクなので正直、優劣をつけることはできませんが……

もし、この2台で迷っている人がいるなら『オフロード走行をしてみたいか?』がひとつの基準になると思います。オンロード限定で少しでも遠くへ走りたい人にはVストローム250がぴったりでしょう。

あとは……見た目として『こっちが好き!』を優先するのもすごーく大事だったりします!

Vストローム250&Vストローム250SXの関連情報

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