サプライズな演出が盛りだくさん!GSX-Rシリーズ生誕40周年を祝うライダー達が浜松工場に集った!
ようやく秋らしい気温を迎え、バイクで走るのが特に気持ちいい時期になった10月12日(日)、昨年に引き続き「GSX-S/Rミーティング2025」が開催されました!
季節外れの台風の接近により開催や天候が危ぶまれましたが、イベント開催時間は雨が降ることもなく、時より太陽も顔を出してくれるほどに天気が回復。きっとGSX-S/Rファンのみんなの願いが届いたのでしょう!
スズキが主催するイベントとしては、カタナミーティングやVストロームミーティングなどが定期的に行われていますが、GSX-S/Rシリーズのファンからも「ミーティングも是非やってほしい」という要望に応えてくれるかたちで2024年からスタート。
第2回の開催地も昨年同様スズキ本社からほど近い「スズキ浜松工場」内の特設会場で開催されました。
しかも今年2025年は、GSX-Rシリーズがグローバル展開開始からちょうど40周年の年。これを記念する意味を込め、今年のミーティングはより特別なものになりました。
この日、浜松工場の敷地内に設けられた特設会場には、朝から次々とバイクたちが集まり始めました。まさに「スズキの聖地」で迎えるファンの帰郷とでもいうべき風景です。
ふだんは関係者のみしか立ち入れない工場。その一角でオーナー同士が語らい、バイクを愛で、交流を楽しむ場として設けられたこのミーティングには、スズキとしても格別な思い入れが感じられます。
イベント開演時間の9:00になると、GSX-S/Rシリーズをはじめとする新旧のファンが全国から続々と……広大な敷地に設けられたはずの駐車場があっという間に埋め尽くされていきました。
オリジナルグッズ販売は朝から長蛇の列
たくさんのスズキファンがイベントの朝イチから訪れる理由は、やはりイベント限定グッズの購入。
オリジナルグッズを買い求めるライダーで長蛇の列ができるのは、スズキのミーティングイベントではもはやお馴染みの光景ですね。
S-MALLで事前販売もされていたカタカナロゴの「GSX-S/Rミーティング2025 限定Tシャツ」や「マフラータオル」「アクリルキーホルダー」などの限定グッズがあっという間に完売していました。
他にも、チャリティ募金でリストバンドがもらえたり、バイクで走ったきたあとには本当にありがたい無料ドリンク引換券などが提供されました。
「GSX-8T/TT」シリーズなどの最新モデル実車展示
そして、GSX-S/Rミーティングの数あるブースの中でもひときわ人気だったのは、スズキの最新モデル展示スペース。
なんと!まだ国内正式発表前の新型ネオクラシックスポーツ「GSX-8T」と「GSX-8TT」も跨りOKで展示されているのではありませんか!
「あれ、8Tが展示されてる!」「見た目より足つきいいね!」など、みなさん隅々までチェックいているのが印象的でした。特に女性ライダーからの支持が高いようで、小柄な女性でも気軽に跨がれているような感じでした。
他にも、黒×赤の「GSX-S1000」や フルホワイトの「GSX-S1000GT」など国内未発表カラーが展示されていました!
GSX-S1000の黒×赤は、深みを感じさせるワインレッド系のボディカラーとホイールを採用。既存のラインアップが寒色系中心であった中で、新しい方向性を示すものとして来場者の関心を集めました。GSX-S1000GTも、ソリッドな白でクリーンな印象を強めており、デザイン面でのインパクトは十分でした。
現時点ではあくまで参考出品扱いということですが、このイベントに展示されているということは国内発売も大いに期待できるでしょう!
出店ブースがお祭り状態
イベント会場には他にもデイトナやプロト、ミツバサンコーワなどの様々なブランドのブースが並び、ショッピングやブース見学を楽しみながら練り歩く人で溢れていました。
そしてイベント会場にはもちろん「ヨシムラSERT Motul」と「チームスズキCNチャレンジ」のブースも出店。
2025年度のEWCでシリーズランキング2位を得た「GSX-R1000R(Yoshimura SERT Motul)」や、サスティナブルパーツ装着の実験機で鈴鹿8耐を総合33位で走りきった「GSX-R1000R(Team SUZUKI CN CHALLENGE)」が展示され、レースマシンを間近で見ることができました。
ここでしか聞けないマル秘トークショー
そして、スズキのミーティングでは内容盛りだくさんのステージイベントが用意されているのも嬉しいポイント。
イベントの進行MCは昨年に引き続き、自身もスズキ乗りのバイク女優 望月ミキさんが担当。会場に訪れたスズキファンを盛り上げてくれます。
ヨシムラSERT Motulトークショー
第一部のトークショーには、2025年度も世界耐久レース「EWC」にフル参戦し、先日のEWC2025最終戦「ボルドール24時間耐久レース」で見事優勝した「ヨシムラSERT Motulトークショー」が開催されました。
壇上にはヨシムラジャパンの加藤陽平社長と同社レース車両実験課の鈴木正人さん、ヨシムラ SERT Motulライダーの渥美心選手らが登壇。今シーズンは全4戦で競われ、EWC2025のシリーズランキング2位を獲得する素晴らしい結果を振り返りました。
24時間や8時間という長丁場の耐久レースを制するには、やはりベース車両となる「GSX-R1000R」のマシン性能や耐久性能が高くないと成し得ないと力説。
「来年も今年以上に、特に日本の皆さんが見ている鈴鹿8耐での優勝を目指します。佐原さん率いるスズキCNチャレンジと一緒にスズキのレースを盛り上げていきます」と、ヨシムラジャパンの加藤社長が挨拶すると、会場は大きな拍手に包まれていました。
チームスズキCNチャレンジトークショー
続いてのステージイベントは、スズキの社内チームで結成され、持続可能なサスティナブルパーツやバイオ燃料を使用する「GSX-R1000R」で実験的にレースに参戦する「チームスズキCNチャレンジ」のトークショー。
今年はサスティナブル燃料を昨年の40%から100%に変更したバイオガソリンを使用。並みいる強豪が参戦する鈴鹿8耐で、2024年大会では総合8位に食い込み、2025大会はトラブルに見舞われながらも33位完走。EXPクラスの実験的なマシンにも関わらず、最前線のレーシングマシンと同等以上の走りをみせてくれました。
さらに今年は、耐久レースとは走行時間やレギュレーションが違うのはもちろんのこと、マシン仕様やセッティング、チーム戦略なども大幅に異なる、スプリントレースの「全日本ロードレース選手権」にもスポット参戦しているんです。
“スポット参戦”といっても、第3戦の筑波を除いて今年の全日本をほぼフル参戦に近い状態で出場し、ライダーの津田選手が第4戦・第5戦では共に3位表彰台を獲得するなど好成績を収めました。
このプロジェクトチームのプロジェクトリーダー兼チームディレクターの佐原伸一さんを筆頭に、レーシングライダーの津田拓也選手らが登壇し、ここでしか聞けない貴重なトークショーが開催されました。
GSX-S/Rシリーズ開発者トークショー
ステージイベントはまだまだたくさんあり、第3部トークショーでは「GSX-S1000」シリーズや「GSX-8S/8R」などの開発者による製造秘話などのトークセッションが行われました。
壇上には、スズキのマシンで世界耐久選手権を制したレーシングアドバイザーの北川圭一さんや、GSX-S1000シリーズのチーフエンジニアである野尻哲治さんらが登壇し、最新モデルのGSX-S/Rシリーズの開発秘話などが聞けるトークショーも開催。トーク内容の中心は、やはり新型GSX-R1000/Rについての話題がメインに。
「このモデルは本当にもうフルモデルチェンジという風にも言っていいんじゃないかなという車両になってます。近々、日本でも紹介があるんではないかなと思いますけども、期待を裏切らないモデルになっていますので是非ご期待ください!」と述べ、日本での発表が待たれる新モデルへの期待を高めました。
MotoGPマシン「GSX-RR」の生サウンドをサプライズ披露!
特筆すべきサプライズとして、このイベントではスズキがMotoGPに参戦していたレーシングマシン「GSX-RR」 のエンジン始動(サウンド披露)が披露されたこと。
スタッフさんが慎重にマシンを準備し、会場全体が息をのむような静けさに包まれたその瞬間、スターターボタンが押されると、乾いたクランキングののちにすさまじいエキゾーストノートが一気に響き渡りました。
「キーン!」という甲高い回転音が徐々に上がり、レーシングマシンにしか出せない音が浜松の空気を震わせます。まるでサーキットにいるかのような緊張感と熱気に包まれ、誰もがスマートフォンを構え、目の前の“伝説”を焼き付けようとしていました。スズキがMotoGPで培った技術の結晶が、いまこの地で、ファンの五感を通して蘇った瞬間でした。
GSX-RRの咆哮は、単なるマシンの音ではなく、スズキが挑戦を続けてきた歴史そのものを象徴するものでした。そのサウンドを体感した多くの参加者が、感動と誇りを胸に、改めてスズキGSXと共に「走る歓び」を実感したに違いありません。
来場者だけの特権⁉︎ スズキ浜松工場が見学できるスペシャルイベントも!
そして、このスズキ浜松工場で開催されるGSX-S/Rミーティングの目玉イベントは、やっぱり「スズキ浜松工場の工場見学」でしょう!
ここスズキ浜松工場は、実際にGSX-S1000/GTなどを生産している工場。機密情報バリバリの製造現場を実際に見られる滅多にないチャンス。しかも今年はエンジン製造工場も見学できることになりました。
工場内は写真撮影や動画撮影はできませんでしたが、この浜松工場の見学会に1000人以上のスズキファンが参列し、貴重な体験を楽しんでいましたよ。
他にも、エンジンのカットモデルでシリンダー内の仕組みや動きが見られるディスプレイや、GSX-R1000Rのアルミフレームの軽さを持ち上げて体験できるコーナーなども開催。
しかもスズキの技術者の方が解説までしてくれるので、普段ならなかなか見られないエンジンの内部構造などもしっかりチェックできました。
今年はGSX-R生誕40周年ということもあり、イベントメイン会場の裏手には、これまでスズキが参戦してきたレーシングマシンも展示されていました。
1991年にケビン・シュアンツ選手が乗った「RGV-Γ500(XR84)」や、レジェンドライダーのケニー・ロバーツの長男であるケレン・スリー・ケニー・ロバーツ”ジュニア”が乗った「RGV-Γ」などのレジェンドマシンも実車展示され、当時を懐かしむライダーで賑わいました。
豪華景品が貰える「じゃんけん大会」も!
イベント終盤にはスズキのミーティングではお馴染みのじゃんけん大会も開催されました。
現場に集ったスズキファンが一斉にじゃんけんをする光景はいつ見ても圧巻ですね。
じゃんけんを勤めたのは、ヨシムラSERT Motulのレーシングライダー渥美心 選手ら。
このミーティングに協賛・出店しているメーカーが用意してくれた豪華景品が貰えるとあって、一番の盛り上がりになっていました。
名前のイニシャルが“S.R”の方が当選⁉︎「GSX-S/R乗りのS.Rさんへ!」
そしてトークショーやじゃんけん大会の他にも、GSX-S/Rミーティングならではの限定コンテンツも開催されました。
「GSX-S/R乗りのS/Rさんへ!」と題したこの企画は、GSX-S/Rにちなんで氏名のイニシャルが"S/R"の方に豪華プレゼントがもらえるというもの。
イベントには1000人以上のライダーが参加していましたが、GSXシリーズに乗っていて、自分の苗字と名前にSとRが両方入っている方は意外に少なく、ラッキーな数名の方が当選。自分の名前に改めて感謝されているようでした。
みんな揃っての記念撮影
来場者数は 2073人、登録された二輪車は 1694台(2024年は1812台、来場者は2019人)という記録でした。大勢のファンがこの場に足を運び、GSXを中心とするスズキの世界を楽しんでいただけたと思います。
開催直前まで天気予報が危うかったけど、よくぞここまでの人が集まったものです。
GSX-S/R ミーティング 2025 は、ただの展示・交流の場にとどまらず、「GSXという名の価値」を再確認する祝祭でもありました。今年ならではの目玉、新型モデル発表、MotoGPマシンの咆哮といった演出は、参加者に強い印象を残したことでしょう。
イベント内容の濃さ、体験の深さ、参加者との距離感を重視した点は、スズキらしいファンへの“おもてなし”が強く現れていたと思います。
(下に続きます)
この日を通じて、「GSXに乗っていてよかった」「スズキでよかった」と感じたファンがたくさんいたに違いありません。スズキはこうした場を通じて皆さんと共有できる時間とても大切にしているんだなぁと思いました。
次回は11月9日(日)に『Vストロームミーティング2025』が開催されます。今年のVストロームミーティングは、開催地がGSX-S/Rミーティングと同じ『スズキ浜松工場(静岡県浜松市浜名区都田町8686)』で開催されますので、スズキ浜松本社とお間違えのないようご注意くださいね。
それではVストロームファンの皆様、次は11月9日はスズキ浜松工場でお会いしましょう!