新開発エンジンを搭載したサステナブル『GSX-R1000R』で鈴鹿8耐へ!
東京モーターサイクルショー2025でチームスズキCNチャレンジは、今年2025年も「鈴鹿8時間耐久レース(鈴鹿8耐)第46回大会」に昨年と同じくエクスペリメンタルクラス(実験的クラス)で参戦すること表明してくれました。
当サイト『スズキのバイク!』でもお知らせしましたが、我らがスズキが今年も鈴鹿に帰ってきます!
昨年2024年からスタートした「チームスズキCNチャレンジ」は、サステナブルな未来の環境負荷低減の推進と走行性能向上の両立を狙って、スズキ社員によって構成されるチームで結成。
昨年はある意味“ハンデ”とも言えるサステナブル仕様のGSX-R1000Rで、世界耐久選手権をガチで戦う強豪チームを押しのけ、総合8位フィニッシュという快挙を達成してくれました!
そして、スズキはこのチャレンジの前進を止めず、今年もサステナブル仕様の性能をさらに高めて鈴鹿8耐に再び挑戦します。
ライダーも正式発表
また、2025年6月6日には参戦体制も正式発表。ライダーはもちろんこの人!
もはや『スズキの看板ライダー』と言っていい津田拓也選手です!
スズキ愛が溢れまくりなうえに、腕も一流。先日の全日本ロードレース選手権第2戦ではレース2において3位表彰台を獲得するほどの活躍を見せています。
さらに!
世界耐久選手権(EWC)において『ヨシムラSERT Motul』で戦う耐久レースのプロフェッショナル エティエンヌ・マッソン選手もチームスズキCNチャレンジに合流。昨年に引き続き、頼もしい限りですが……
まずもってスズキが本気すぎる(笑) 真面目に「勝ち」に行ってますよねコレ!?
そしてこちらが2025年仕様の「GSX-R1000R Team SUZUKI CN Challenge」。
ユーロ5排出ガス規制の導入により惜しまれつつも生産終了となったGSX-R1000Rをベースに、昨年の走行データや改善点などをブラッシュアップし、さらなるサスティナブル燃料や再生可能素材&パーツを組み合わせたサステナブル&スーパーGSX-R1000Rに改良されています。
レースシーンではもはやお馴染みとなったウイングレットも昨年とは形状が大きく変わりました。
前方向への突き出しを抑えて、カウル両側から羽のように張り出しているタイプのデザインを採用。ウイングレットの装着が認められていないレースやレギュレーションでも対応できるように、取り外しが容易なデザインになっているようにも感じます。
フルカウルに覆われているので見た目ではちょっとわかりにくいのですが、昨年と一番変わったと思われるのがエンジン。
昨年は40%バイオ由来燃料を使用していましたが、今年は100%サステナブル燃料(トタルエナジーズ Excellium Racing 100)でレースに挑戦するために新エンジンを採用しているようです。
使用されるエンジンオイルはMOTUL社のバイオ由来ベースオイルを使用し、タイヤはブリヂストン社の再生資源・再生可能資源比率を向上させたレーシングタイヤを装着。
さらにフロントフェンダーには天然亜麻繊維複合材料を使用したスイスの天然繊維メーカーBcomp社のサスティナブルなカーボン材で構成し、カウルもJHI社の再生カーボン材を採用するなど、様々なアイテムがサスティナブル仕様になっています。
昨年はある意味でハンディキャップ仕様のサスティナブルマシンで8時間の長丁場を走りきっても、大きなトラブルがないどころか、初参戦にも関わらず総合8位という輝かしい結果を残してくれました。
だけどスズキはそれで満足しない! 今年はよりカーボンニュートラル化したGSX-R1000Rで更なる上位を目指します。
今年は全日本ロードレースにもスポット参戦!もてぎ&SUGOで上位に食い込む!
ところで今年のチームスズキCNチャレンジは、耐久レースの鈴鹿8耐に参戦するだけではなく、スプリントレースのMFJ全日本ロードレース選手権にもスポット参戦しています。
当初は鈴鹿8耐のみの参戦予定でしたが、やはり実戦で得られるものは多く、レース参戦でのデータ収集やマシンセッティング、ライダーの手応えやチームスタッフの更なる熟成など、8耐本番を見据えての参戦となっています。
ライダーは長年MotoGPマシンなどの開発を担当してきた津田拓也 選手を起用し、4月20日の開幕戦「もてぎ2&4レース」のJSB1000クラスに出場しました。
レースウイーク初日には午前・午後の2回のフリー走行に加え、決勝前日の予選では40分間(1回のみ)の計時予選が行われ、1周目を1'49.243でラップすると2周目に1'48.599とペースアップ。その後も'48〜49秒台で連続ラップし、安定して上位に食い込む好走をみせます。
ちなみに、開幕戦のもてぎは昨年の鈴鹿8耐に参戦したサスティナブル仕様のマシンを理解するため、事前テストから決勝までセットアップを一切行わない状態でレースに挑んだそうです。
予選の順位やタイムなどの結果、決勝は8番手・3列目にグリッド。上々のスタートを切った津田選手はオープニングラップを8番手で戻ってきます。
2周目にポジションを一つアップして7番手まで上がると、そこから49秒台でコンスタントに安定した走りをみせます。レース中盤で他の上位陣のリタイヤもあり、終盤14周目には6番手に。その後も20周のレースを走り抜き、最終ラップは6位でチェッカーを受けました。
JSB1000初出場でいきなり総合6位の結果を残すのは本当にスゴい!スプリントレースでも上位に食い込めるチームスズキCNチャレンジのGSX-R1000のポテンシャルの高さを証明してくれました。
そして、先日5月25日に行われた第2戦「スポーツランドSUGO」にも参戦し、津田選手はハイレベルな戦いを見事に走り抜き、なんとレース2で3位表彰台を獲得!
昨年の鈴鹿8耐でも総合8位の実力を証明しましたが、日本トップクラスの強豪が参戦するJSB1000クラスにスポットで参戦し、しかも重量などのハンディを抱えるサステナブルマシンで3位入賞するなんて!
(下に続きます)
スズキファンの皆さん、今年の8耐は昨年を上回る結果が期待できるかもしれませんよ⁉︎ 2025年の鈴鹿8時間耐久ロードレースは8月1〜3日の日程で開催されます。みんなで応援しましょう!
今後も「チームスズキCNチャレンジ」の続報が入り次第、当サイト「スズキのバイク!」でもお知らせしていこうと思います。