総合7位の順位よりも『注目してほしいこと』がある
他とは違うサステナブルアイテムや燃料を使用した実験機のGSX-R1000Rを駆って、世界の最前線で戦う強豪たちに挑み続けてきたチームスズキCNチャレンジ。
その3年目の挑戦の『本番』とも言える鈴鹿8耐は先の7月5日に幕を閉じました。
結果はご存じのかたも多いと思いますが『総合7位』です。
『やるなら表彰台。それ以上を目指す』
事前の目標には届きませんでした。でもレースをリアルタイムで注視していたスズキファンの人はたぶん『もうそんなことどうだっていい!』って思っていたはず。
だって今年の鈴鹿8耐、チームスズキCNチャレンジは我々を『何度もワクワクさせるレース』を見せてくれたんですから!
今年2026年の鈴鹿8耐は梅雨時期ド真ん中ということもあり『8時間のレースはだいたい雨』といった難しいコンディションでした。
それでも予選8番手にまで登りつめたチームスズキCNチャレンジには、スズキファンみんなが期待していたはず……
『スタートでこのポジションならイケるかもしれない』と。
スタートはスズキの看板ライダーである津田選手から。本番となる鈴鹿8耐までの前実験として参戦していた全日本ロードレース(JSB1000)では苦労がたくさんあったようですが、本番にはきっちり間に合わせてきた印象。オープニングラップの混戦で13番手にまで順位を落とすことになりましたが、その後に津田選手はジワジワとポジションアップ!
この序盤の展開で『いやこれマジでいけるんじゃ……』とソワソワしていたのは私だけじゃないはずです(笑)
しかし今年の鈴鹿8耐は雨による大乱戦。レース開始後30分くらい、過酷なコンディションでオイルを吹いてしまった車両によりセーフカーが介入。
ただ、この時のセーフカー介入はチームスズキCNチャレンジにとっては幸運に働いたようです。なんでも現時点では他チームに比べて燃費が厳しいらしく、セーフカー介入で給油タイミングを遅らせることができたみたい。カーボンニュートラルを目指す実験機ならでは、のハードルです。
それにしても長丁場の耐久レースにおいて『他より燃費が厳しい』というのはかなり不利な要素。耐久レースは「給油ストップの回数」で順位なんてあっさりひっくり返ります。そんな条件で戦っていたなんて……
そして今回のアルティメット級スーパー助っ人である水野選手は、津田選手からバトンを受けてからベストラップを叩き出す大活躍!
と思いきや、他チームの転倒により再びセーフカーが介入する事態に。しかもこのときは不運にもセーフカーがチームスズキCNチャレンジの目の前に入ってしまい前走車との差が拡大……
『あああああぁぁーーっ!?』
スズキファンのひと、みんなそう叫んだよね?
しかし再スタート後に水野選手が鬼神の走りを見せました。
その走りに絶句……なんとラップタイムがトップ集団より速いという……しかも、通常なら3番手のライダーに交代するピットインのタイミングで再び水野選手が連続走行!? この男、速いだけじゃない。タフだ!?
その後もハイペースで走る水野選手の活躍もあり、一時は5番手にまでポジションアップ! この間、スズキファン熱狂の時間だったことは言うまでもありません。
余談だけどマッソン選手のヘルメット好き。特に頭頂部。
その後もコンディションが悪い中で、安定したマッソン選手の走りから、再び津田選手、水野選手と着実にバトンつないでいくチームスズキCNチャレンジ。
終盤にも転倒による3度目のセーフカーの介入があり、レースはそのまま8時間を経過して終了。正直、すこし不完全燃焼なエンディングだったかもしれません。
そして、その結果が『総合7位』です。
ですが私(北岡)はこの「順位そのもの」より、チームスズキCNチャレンジより上位だったチームの顔ぶれに目が行きました。
トップはホンダHRCワークスチーム。2番手はヤマハワークスチーム。3番手はBMWワークスチーム。4番手はヤマハ・オーストリアが運営する世界耐久チーム。5番手は一時、ホンダHRCをも抑えて走ったBMWオフィシャルチ―ムのオートレース宇部(ベルギー拠点)。6番手は同じくスズキのヨシムラSERT Motulです。
おわかりでしょうか?
チームスズキCNチャレンジより上位だったのは、いわば『世界最強クラスの強豪だけ』だったんです。
優勝はまだ遠く、表彰台も届きませんでした。
だけど、今回のレースの結果から証明された事実がひとつあります。
それはサステナブルアイテムや燃料を使用する『走る実験室』のチームスズキCNチャレンジが、まぎれもなく『世界最強クラスと同格』だということ!
この3年目の結果が『チームスズキCNチャレンジ』というスズキ株式会社の企業としての活動として、どう評価されるのかはわかりません。
だけど我々のような「いちスズキファン」から見れば……
難しいコンディションの中でよく走ってくれた! 8時間におよぶレースの中で何度も『これは本当にイケるんじゃ……!?』と思わせてくれた。我々のような一般ライダーは「見ているだけ」ですが、それはとてもとても楽しい時間だった!
振り返ってみれば、そういう気持ちでいっぱいです。
(下に続きます)
何と言ったら良いのでしょうか。
これまでの歴史の中でもそうですが『挑むスズキ』ってなんだかカッコいいんです。上がいるのは当たり前。そこにじわりと追いついて、いずれ追い越す!
だからね……?
ありがとう!
そして、おつかれさまでした。この後も、そして来年もこの挑戦が続いていくことを期待したいと思います。
それにしても……やっぱりさぁ?
チームスズキCNチャレンジは
『夢があるチーム』だよね!?