高速道路の主役はオレだ! とGSX-R1000Rが勘違いさせてくる
街乗りで気分を良くした私(北岡)は、そのテンションのままワインディングへ。
この時点ではまだ、その先に待つものを予測できていませんでした。
この日は私は『妙に調子に乗っていた』と言っていいと思います。
そして高速道路に乗った瞬間から、私のテンションはさらにヒートアップすることになるのです。
GSX-R1000Rが誘ってくる……
とはいえ、法定速度がありますので、GSX-R1000Rのパワーを思い切って開放!なんてことはいたしません。
ちなみに言うと、6速で高速道路を走る場合、アクセルは1ミリ開けているだけ、みたいな状態。それで時速100kmになっちゃう。
前後サスは細かい路面の継ぎ目を完璧な上質感でいなしてくれるし、車体姿勢はビシッと一糸乱れない。
前方を大型バスなど遅いクルマに塞がれたら、ちょいっとアクセルを開け足すだけで、スルリと追い越し完了。車体剛性も有り余るほど高いので、車線変更もピタリと決まって、何をやっても気持ちいい!
それに、高速道路の流れに乗って適度に加速・減速を繰り返している状態っていうのは、自然に下半身で体重を支えるので、強い前傾姿勢のバイクでも(長距離じゃなければ)それほど疲れないものだと私は思っています。
自己陶酔、再び
そこで感じるのは、街乗りとは違う陶酔感……
なんかもう、高速道路の主役になってるような気分です(←危ない)
6速/時速100kmで走っている時の全能感がハンパじゃないんですよ。今のオレは無敵だ! と勘違いしそうになるのが特にヤバい。大人の自制心が試されます。
GSX-R1000Rの秘めた力に震えた……
そんな陶酔感の中で、ふと思い出した。思い出してしまった、のほうが良いかもしれません。
いまどきのスーパースポーツはローギヤ1速で時速100km以上出るよ? なんて言われることを……
今までそんなことを試してみたことはありません。だけど、この日は気分が良かった。なので前後のクルマを確認しつつ、空いているタイミングで6速→5速→4速……と、そろりそろり1速までシフトダウン。
……本当に1速で時速100kmでるよ。
ていうか、まだ回転数に余裕があるし。なんだこれ……たぶん時速120kmだって1速で普通にクリアできます。おそらくだけどそれ以上もけっこう先までいける。1速なのに。
GSX-R1000Rが豹変する
そして、走っていたのが新東名だったこともり、その1速/時速100kmからちょいとアクセルを開け足してみたところ……今度は『超ヤバい』と思った。
頭が冷えました。デジタル表示のメーターが100の表示から、途中経過をいろいろスッ飛ばして、一瞬で免許が危なくなるレベルに到達。慌てて減速。
それまでGSX-R1000Rに感じていた優しさが、秒で吹き飛んだ瞬間です。
GSX-R1000Rでワインディング、走れるのか?
とはいえ、愛車の2代目『隼』様でテストコースの高速周回路も走った経験がある私(北岡)ですので、GSX-R1000Rの動力性能に戦慄しつつも、その1瞬だけで心がヘシ折れることはありませんでした。
まぁ、高速道路は真っ直ぐだし。
だけど……
これホントに、ちゃんとワインディング走れるんだろうか?
そういえば今回ほどきっちり『ワインディング走ろう』と思ってGSX-R1000Rに乗ったことが過去に無い気がする。でもまぁ、もう来ちゃったし、今さら後には引けません。
しれっとツーリングして帰るという消極策と迷ったのも事実ですが……瞬間に感じたGSX-R1000Rの凄まじさに興味が湧いたのもあります。
だけど、ビビりが入ったのでまずは3速で様子見(笑)
気持ちよーく走ります。ある意味、とっても幸せ。
寸分たがわず、イメージ通りにバイクが走る快感に包まれる。
スーパースポーツで無理せずワインディングを味わうのもいいよねぇ~なんて思ってみたり(笑)
そして、タイヤが温まってきた頃合いにギア2速を中心に。
バイクが超上手い人は200馬力のスーパースポーツで、1速を使って峠を走るとか聞きますけど、私にとって、それは都市伝説みたいなものです。
(下に続きます)
GSX-R1000R、2速で走らせても十分スゴいし!
だけど200馬力のスーパースポーツで峠に挑む今回は、むしろ、ここからが本番です!
最終的には……惨敗だったけど!?