スズキ『ジクサー150』で何ができるか？ を知るために
高速道路に乗れる排気量のバイクとしては、圧倒的とも言える燃費性能を誇るジクサー150。
過去に『ガソリン満タン1タンクでどこまで走れるか？』という燃費チャレンジにトライした私（北岡）は、そのすさまじさが身に染みています。
それが余りにも壮絶な体験だったため、ここしばらくジクサー150を敬遠気味だった訳ですが、心機一転、次なるジクサー150チャレンジのために今回は走り出した次第です。
ジクサー150でもっと面白いことやってみたい！
そう考えた場合、やはりこのバイクの超絶燃費性能を活かしたいと思う訳ですが、前回は1タンクで走るなかで高速道路あり、一般道の幹線道路あり、高所へのワインディングありと行程がミックスだったので、シチュエーション毎の燃費は不明でした。
孫子ではありませんが『彼を知り己を知れば百戦殆（あやう）からず』というもの。
そこで今回は『一般道ツーリングシチュエーション』と『高速道路』に分けて燃費を計ってみることにしました。
走るステージは伊豆をぐるっと一周です。
高速道路でのジクサー150の燃費は？
まず高速道路ですがスズキさんからバイクを借りてから（途中、自宅経由だったりしますが）箱根ターンパイクの入り口に至るまでを『高速道路の往路』として走行距離194.6km。給油量は4.56Lでした。
ちなみに今回は特に燃費走行を意識していません。また、194.6kmの行程のうち95％は高速道路です。
計測は満タン法なのでざっくりしたものですが、高速道路の往路はガソリン1リッターあたり42.68kmとなりました。
そして『高速道路の復路』は西伊豆スカイラインを降りた後の修善寺から港区新橋の会社まで。細かい経由地などは省きますけど、帰り道の高速道路は187.1km。給油量は4.33L。
高速道路の復路はガソリン1リッターあたり43.21kmという結果に。
往路・復路ともにだいたい同じですね……スピードやギアの選択を燃費を考えずに走ると、ざっくり42～43km／Lの燃費っていうところでしょうか。
意外だったのは『ツーリング燃費』のほう
そして一般道ステージは伊豆一周。
行程としては往路は箱根ターンパイクを上がって伊豆スカイラインへ。その後、伊東に降りてから最南端まで海岸線を南下。
帰路は最南端から西伊豆町まで海岸線を北上し、そこから仁科峠を経て西伊豆スカイラインへ。修善寺までを一般道の行程としました。
こうして『燃費計測のため』で走ってみて、改めて気づいたのは伊豆ってけっこう登り坂／下り坂のオンパレードなんだな、っていうこと。
街と街をつなぐ区間は海岸線といえど、ほぼ高低差のあるワインディング状態です。
そんな行程を走って、一般道往復の走行距離は263.8km。給油量は6.21L。
同じく満タン法で計測した一般道の燃費はガソリン1リッターあたり42.47kmという結果となりました。
高速道路とワインディング区間の負荷はほぼ同じ？
先にお伝えしたとおり、今回は高速道路も一般道も燃費を気にして走っていません。
高速道路では時速100kmをなるべくキープしてましたし、一般道ではいわゆる幹線道路のような区間はほとんど無かったので、トップギア5速ホールドで走る機会はほとんどありませんでした。
かなり厳しい環境が連続したと思います。
ということは、ですよ？
比較的、ジクサー150にとっての高負荷（要するに燃費が伸びない）シチュエーションが連続しても、普通のツーリングペースに走らせるぶんにはリッターあたり42～43kmの燃費っていうことになる。
ジクサー150の燃料タンク容量は12Lなので、イメージとしては1回給油で最低500kmくらい走るって計算です。
ていうか、ジクサー150基準で話をしてると感覚がおかしくなるのですが、一般的に150ccのバイクで高速道路とかワインディングをつないで走っても、リッターあたり42km越えの燃費ってハンパじゃねぇ……
ジクサー150のカギは『トップギア5速』にあり？
今回の数値は、高速道路はさておき、一般道に関しては予想を下回った印象があります。これは先に申し上げたとおり、ワインディングもバリバリ行程に入れて、2速～3速などの低いギアを使いまくっていたからでしょう。
となると過去の経験を踏まえ、燃費を伸ばすカギは『トップギア5速ホールド』をどれくらい維持できるか、ということになります。
ただし、ジクサー150のトップギア5速はオーバードライブギア（5速の変速比は0.875）なので、平坦地の巡行は問題ないですが、上り坂ではシフトダウンを余儀なくされます。
つまり燃費を伸ばすには、幹線道路のようなシチュエーションを淡々と走ることが勝利条件。
そして条件が揃えばリッターあたり60kmオーバーも不可能じゃないと、私（北岡）は経験から予測しているんです。
リッターあたり60km以上を走らせることができれば、航続距離は720km以上の計算。
ナルホドナルホド……これは良いデータが取れた。
ちょっとイメージが湧いてきましたよ！
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