スズキの現行ラインアップされている150〜250ccクラスで、そのマシンの「足つき性」と「ライディングポジション」に焦点を絞って当サイト独自のランキングにしてみました!

幅広いライダーが不安なく跨がれる150〜250ccクラスの5車種で検証!

バイクを安心して楽しむために、どうしても気になるのが『足つき性』です。あのバイクに乗りたいのに、足が届くか不安……と感じることは少なくないですから。

デザインや性能以外にも、結構気になるポイントのひとつとして重要な「足つき性」ですが、今回はそこをクローズアップ!

ちなみにバイクの足つき性を客観的に判断するための材料としてはスペック表の「シート高」がありますが、実際にそのバイクに跨ってみると、シート高の数値だけでは分からないことが結構あります。

例えばシートの形状や横幅だったり、跨った時のサスペンションの沈み込み具合や脚の開き方など、バイクの実際の足つき性には、いくつかの要素が絡み合っているからです。

そのバイクの足つき性を体感するには、やはり実際に販売店などに行って跨ってみるのが一番なのですが、一度に様々な車種のバイクをチェックするのは結構難しいですよね。

そこで今回は、スズキのバイクにラインアップされている150cc~250ccクラスの車種に、実際に跨ってみて感じた「足つき性の良さ」をランキングにしてみました。

ライダーの身長や体格などによっても足つき性の感じ方は変わると思いますが、愛車選びのひとつの参考としてご覧頂ければと思います。

1位:ジクサー150(シート高:795mm)

ライダー身長/172cm

150〜250ccクラスのスズキ車の中で、身長172cmのライダーが一番足つき性に優れていたと感じたのは「ジクサー150」でした。

ジクサー150は250ccクラス並みのボディサイズなので、身長172cmの日本人標準体型のライダーが跨ってもポジションが窮屈になることは一切ありません。ライディングポジションの自由度も高く感じます。

高すぎず、低すぎないちょうど良い位置と距離にあるハンドルのおかげで、いわゆるネイキッドスタイルのバイクらしい、自然なライディングポジションをとることができます。

座る位置によっては軽い前傾姿勢に構えることもでき、フットステップも膝が曲がりすぎない自然な位置にあります。

ライダー身長/172cm

ジクサー250と同サイズという大きさもジクサー150の魅力ですが、足つき性が良いうえに軽いので、乗り手を選ばないフレンドリーさの部分ではジクサー250を上回ります。

また、シート高は795mmと数値的にはやや高めに思えますが、車体が細くフットステップの位置がやや前方にあるので、ステップが干渉することなく足を自然に下ろすことができます。

身長172cmのライダーが両足で跨ると、踵がほんの少しだけ浮きますが、車両重量が軽いため不安は一切感じませんでした。

2位:GSX250R(シート高:790mm)

ライダー身長/173cm

スズキ車150cc〜250ccクラスにおける足つき性の良さ第2位は「GSX250R」でした。

セパレートハンドルはトップブリッジより上にマウントされていて、上体の前傾は優しく、フルカウルスポーツモデルとしては、かなり快適なライディングポジションとなっています。

シート高は790mmとやや低めに設定され、加えてシート先端を細くするなど足つきに十分配慮した設計となっており、173cmのライダーが跨ると足つき性に不安はありません。

ライダー身長/173cm

車重は181kgと250ccクラスのフルカウルスポーツとしてはやや重い印象を受けますが、実際に取りまわしてみると、数値よりもずっと軽く感じられたのが印象的でした。

ステップ位置の関係で惜しくも1位はジクサー150に譲りましたが、バイク初心者の人や女性ライダーにもおすすめできる安心感を持った1台です。

3位:ジクサー250(シート高:800mm)

ライダー身長/173cm

スズキ車150cc〜250ccクラスで足つき性の良さ第3位は「ジクサー250」でした。

乗車姿勢が起きたネイキッドスタイルとコンパクトな車体のお陰でリラックスしながら乗れるライディングポジションになっています。

ライダー身長/173cm

シート高は兄弟モデルの『ジクサーSF250』同様に800mmですが、154kgという驚異的な軽さの車体と上半身を起こせるライディングポジションが相まって、特段足つき性が悪いという印象は受けません。

身長173cmのライダーの場合は、余裕をもって両足カカトまでべったりと接地できました。

ジクサー250もバイク初心者の人や女性ライダーにもおすすめしたい1台です。

4位:ジクサーSF250(シート高800mm)

ライダー身長/172cm

スズキ車150cc〜250ccクラスで足つき性の良さ第4位は「ジクサーSF250」でした。

ライディングポジションはスポーツモデルらしく、身体がやや前傾した乗車姿勢になります。

ただし、セパレートハンドルでありながらも、ハンドル位置は高めなので、腕に力が入りやすくなることもなく、自然な前傾姿勢を維持しやすいポジションです。

ステップの位置も高すぎず、後ろすぎないので、スポーティな走りからツーリングまで、マルチに楽しめそうな印象を受けました。

ライダー身長/172cm

シート高は800mmですが、車体がスリムなので足つき性は数値以上に良好な印象。

とはいえ前傾姿勢の影響もあるのか、身長172cmのライダーが両足を着いて跨ると、カカトがわずかに浮く結果に。ただし重量158kgの軽さもあって不安は全く感じません。

見た目の鋭さとは裏腹に見た目以上にリラックスして跨ることができ、ストップ&ゴーが多い街乗りでも、長距離を走るツーリングでも疲れずに乗ることができます。

軽量な車体なのでエンジンOFF時の取り回しが軽いのも印象的でした。

5位:Vストローム250(シート高800mm)

ライダー身長/176cm ※写真は旧カラーのものです

スズキ車150cc〜250ccクラスで足つき性の良さ第4位は「Vストローム250」でした。

250ccとしては大柄なボディですが、ハンドル位置は遠くないため、背筋を真っ直ぐに伸ばしてハンドルを握っても、腕には十分な余裕があります。

身長176cmのライダーでも全体として窮屈さがまるで無く、かなりリラックスした快適ポジションを取ることができるので長距離でも疲れません。

ライダー身長/176cm

大柄な車体もあり、シート高は800mmとなっていますが、シート自体はスリムなので足つき性は数値以上に良好です。

身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったり接地し、不安は皆無でした。250ccとしては重いバイクですが、そうは言っても189kg程度なので跨ったままのバックも余裕です。

身長に関しては165cmくらいあれば、取り回しや足つき性に大きな不都合を感じることは無いでしょう。第5位に甘んじた理由は足の接地よりも、その重量によるところが大きいです。このバイク以外はみんなコンパクトなスポーツモデルなので、Vストローム250はちょっと分が悪かった!

【総論】スズキ150cc〜250ccクラスの足つき性はジクサー150に軍配

今回、150〜250ccクラスの計5台のスズキ車に跨ってみて、一番足つき性に優れていると感じたのは「ジクサー150」でした。

ジクサー150は、高速道路にも乗れる軽二輪カテゴリの中で最も排気量が小さい150ccクラスになります。そして、このバイクが搭載するエンジンがとてもコンパクトなため重量的に優位。最終的には『足つきの良さ』+『軽さ』+『上半身が起こせるライディングポジション』の3つの合わせ技で1位を奪取した印象です。

(下に続きます)

シート高の数値だけを見ると足つき性が悪そうに思えるバイクでも、見た目よりもスリムに設計されていたり、足つき性を良くするためにシートの前方が絞られた形状になっているなど、実際に跨ってみないと分からない……ということを改めて感ました。

ですからシート高の数値や思い込みだけで乗りたいバイクを諦めないようにしてください。何はともあれ、実際に跨ってからバイクを選ぶようにすれば、きっと最高の愛車が見つかると思います!

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