今となってはなかなか見ることが珍しくなった貴重な「スズキの歴代バイク」を紹介する連載企画。 そんなスズキの歴代バイクを振り返りながら、もし「今のバイクに例えるなら…?」と、編集部 岩瀬が独断と偏見で選んでみたいと思います。今回は多様なスタイルで登場したミニバイク「ウルフ」と「WOLF」です。

同じネーミングでも全く異なるスタイルで登場した“ウルフ”と“WOLF”

歴代のスズキ車には“狼”を意味する「ウルフ(WOLF)」と車名のついたモデルが複数存在します。

排気量も50ccの原付一種モデルはもとより、90〜125cc、200〜250ccなどの様々はバリエーションが発売されており、しかも、そのどれもがデザイン形状やマシンコンセプトが全く異なる車体となっている“ユニークな車名のマシン”になっています。

古くは1969年の初代ウルフに名付けられ、RGV250ガンマのエンジンを搭載したネイキッド版とも言える「WOLF(250)」が1988年〜に登場するまで姿形を次々に変貌させていきました。

今回のスズキ今昔辞典は50ccのウルフ(WOLF)を中心にご紹介します!

でもまずはその原点から!

ウルフ 90/125(1969年)

「ロードレーサーイメージを持った原付二種スポーツ」

最初に“ウルフ”の名称で登場したのは、1969年に発売された「ウルフ90/125」でした。

2ストローク空冷2気筒エンジンを搭載し、タンクからシートにかけてフラットな形状のロードレーサーイメージで登場。マフラーもフロントから後方に一直線に突き出たアップタイプの形状になっていました。

排気量も90ccと125ccの2タイプがラインアップされ、原付二種クラスのロードスポーツといったカテゴリーでした。

ウルフ<50cc>(1982年)

「レクタングルタイヤを履いた50ccのミニレジャーバイク」

ウルフ(RT50)<50cc>(1982年)

RT501982年になると、それまでのロードスポーツイメージをガラリと変えた“二代目”の「ウルフ(50cc)」が登場。

1970年代後半から1980年代前半は、誰でも気軽に乗れる小排気量のファミリーバイクやファンバイクが大人気になっていたこともあり、街中や郊外、さらには砂地や草地など、多目的な走行が可能なレクタングルタイヤを装着したレジャーバイクとして生まれ変わりました。初代のイメージはどこへいったんでしょう……

ただ、いま見ても斬新なシャープなラインの車体には、軽量かつ剛性の高いクレードルフレームが採用され、ファットタイヤとストロークを大きくとった前後輪サスペンションを組み合わせることで、レジャー先の悪路でも優れた走破性を生み出していました。

WOLF 50(1989年)

「RG50Γをベースとしたカウルレスのネイキッドスポーツ」

WOLF 50(1989年)

こちらは、大人気モデルとなったRG50Γをベースとし、カウルレスのネイキッドスポーツとして1989年に登場した「WOLF 50」。

優れた動力性能で定評のあるRG50Γの2ストローク水冷単気筒エンジンを、まるでアルミフレームのようなテーパー状のフレームカバーを搭載したスチールフレームに搭載。

50ccクラスのバイクには珍しい、フロント80/90-17、リア90/90-17の偏平タイヤを装着し、中空3本ホイール、チャンバータイプ・マフラーの採用など、従来のレーサーレプリカにはないシンプルでスタイリッシュな印象の原付一種ネイキッドスポーツとして誕生しました。

現行車に例えるならどんな車種?

さて、ここからはあくまでもスズキのバイク編集部 岩瀬の個人的な主観で「現在のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。

WOLF50つながりですが……小排気量ネイキッドとなれば、ここはやはり……残念ながら国内は生産終了となったしまいましたが『GSX-S125』ではないでしょうか。

GSX-S125 ABS(タイタンブラック)※生産終了モデル

昨年2025年の生産終了前はスズキ「GSX」シリーズの末弟だったGSX-S125。原付二種モデルとは思えないほどの本格装備とポテンシャルを備えた125㏄のロードスポーツです。

250〜400ccクラスや大型バイクにも引けを取らないほど高性能な作りは「小排気量車でも本気で走りを楽しめるバイクを作る!」というスズキ開発陣の本気が伝わってきます。

GSX-S125 ABS(トリトンブルーメタリック / タイタンブラック)※生産終了モデル

GSX-S125のエンジンは上限いっぱいの最高出力15馬力を発揮。高回転型の単気筒スポーツとしてビギナーからベテランまでを幅広く魅了していました。

また、124ccの水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒とフューエルインジェクションシステムを搭載したGSX-S125は燃費性能にも優れていて、リッターあたり40km/L近い数値を叩き出すこともあるほどランニングコストにも優しいマシンでした。

WOLF50のスポーティな乗り味や燃費性能はGSX-S125にも受け継がれているように感じます。2026年6月現在、新車は販売店の市場在庫を残すのみ。気になる人がいたらチェックしてみてくださいね!

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