アレックス・リンスは2週間前の右手首骨折をものともせずレースに復帰! だけどフタを開けてみたドイツGPはなかなかの苦戦。そして『あの男』が帰ってきた……今後のレースは、ちょっと変わってくるかもしれません。

アクシデントをものともしないアレックス・リンス

こちら『スズキのバイク!』の100%スズキ贔屓のバイクレースという連載記事は、純粋なレースレポートではありません。

なにせ視点が完全にスズキ贔屓ですから。むしろレース興味ない人に読んでもらえると嬉しいエンタメ記事でございます。

まずはですね、たった2週間程度で右手首橈骨の骨折という怪我からレース復帰を果たした#42アレックス・リンスを賞賛したい!

と、言いますか……2週間で復帰とか、普通に考えるとありえないですよね。

まだ無理は効かないだろうから逆に心配ですけど!

このレース(第8戦ドイツGP)は、正直、スズキのふたりは苦しい戦いだったみたいです。

リンスは先に言ったとおり、怪我を押しての出走ですから、やはり精彩を欠きます。いつもなら怒涛のプッシュで次々とポジションを上げていく序盤もペースを上げられない。

もうなんだか、見ているこっちも苦しくなる気持ちです……それでも最終的には11位でチェッカー。本当によく完走してくれました!

そして、ジョアン・ミルはスタート直後の3周目にはファステストラップを叩き出す強さを見せましたが、今回はいつもより予選に苦しみ、16番手スタートだったのがきつかった。

ドイツGPの舞台となるザクセンリンクは、MotoGPが開催されるサーキットとしてはやや小さめの規模でコース幅も狭い。そのため『前のバイクを抜くのが難しいサーキット』でもあります。

つまり、予選結果が他よりも重要。

予選が苦手なスズキとしては、ちょっと厳しいフィールドです。

それでもミルは3位争いを繰り広げるグループに食らいつかんとする健闘ぶり。最終的には9位でチェッカーを受け、チャンピオンシップとしては5位をキープしています。

派手さはないけど、堅実。ジョアン・ミルっていうライダーの安定感は、今のMotoGPライダーの中でも間違いなくトップクラスでしょう。

マルク・マルケスが復活か?

そして、冒頭でも触れたことですが、この記事は『100%スズキ贔屓』です。

だけど……今回は、ちょっと真面目に戦慄を覚えました。

すこしレースに詳しい人ならご存じだと思いますが、2020シーズンの序盤で怪我をして戦線を離脱し、今シーズン第3戦に復帰してからも苦戦が続いていたマルク・マルケス(ホンダ)が復帰後の初優勝を遂げたんです。

このマルケスっていう選手は2019シーズンまで、そりゃもう圧倒的な強さを誇っていました。

しかし、怪我からの復帰後はその強さをなかなか取り戻せずにいた……だけど、今回のドイツGPは『王者の復活』を予感させる結果となったんです。

まだ彼も本調子では無いでしょうし、チャンピオンシップのポイントランキングでは現段階で16位に過ぎません。それでも、なんだかこう……この先、まだ11戦残っているレースの流れが変わってくるかもしれない、と思わされました。

負けるな! チーム・スズキ・エクスター!!!

しかしっ!

我らが『チーム・スズキ・エクスター』にはその天才と渡り合える才能が2人いるのです!

※写真は2019年 イギリスGP 決勝

2019年のイギリスGPで王者マルケスに対し、最終ラップの最終コーナーにおいて、100分の1秒差で劇的な逆転勝利を見せたアレックス・リンス。

そして!

混戦の2020シーズンを、堅実な走りで成果を積み上げ、年間チャンピオンを獲得したジョアン・ミル!

この2人がいる!

まだMotoGP2021シーズンは全19戦のうち8戦を終えたのみ。折り返しすらしていません。

例え鬼才マルケスが今後に完全復活を遂げたとしても、リンスとミル、そしてスズキGSX-RRなら大丈夫!

きっと我々を楽しませてくれるはずです。

しかも、次なる舞台は比較的、スズキGSX-RRの相性が良いとされているオランダのTTサーキット・アッセン!

(下に続きます)

前回の第7戦から今回の第8戦と、若干苦しい展開が続いていますが、スズキとしては次あたりで流れを変えていきたいところ。

あとはリンス様の怪我が少しでも快方に向かうことを祈りつつ……

連戦となる次戦は6/27(日)に決勝レースがスタート!

次で2021シーズンも折り返しですしね、ここらで一発、スズキの大活躍に期待しましょう!

前回の『100%スズキ贔屓のバイクレース』はこちら

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