ミルの表彰台、リンスのアクシデントなど見どころいっぱいオランダGP
ここ数戦、ちょっとツキが無いな……と思っていたチーム・スズキ・エクスターですが、第9戦オランダGPは色々とスズキファンにとって(良くも悪くも)見どころのあるレースだっと思います。
今回のスターティング・グリッドはアレックス・リンスが3列目7番手スタート、ジョアン・ミルが4列目10番手スタート。予選はいつもどおりに苦しみましたが、今回はスズキがちょっと相性が良さげのTTサーキット・アッセンなので期待が高まります。
その期待を裏切らず……
好スタートを切ったリンスはいきなり4番手までジャンプアップ!
その後、オープニングラップの混戦の中で5位へポジションダウンしますが、リンス本人が『無理なく3・4番手争いができていた』と言う通り、快調な走りを見せていました……が!?
3LAPめに6番手を走っていた某ライダーが強引にリンスのインへ飛び込んで、リンスの腕と相手のバイクのウイングレットが接触。
このままでは転倒すると判断したリンスは自らコースアウトを選択し、トップ集団から一気に最後尾までポジションダウンとなります。
ここで私(北岡)はオイィィィ! 何してくれとんねーん!と心の中で叫んでいましたが、リンス様は違いました。
本人曰く『もし自分がアウト側にいなかったら相手は間違いなくコースアウトしたと思う。レースアクシデントだから仕方ないし、とにかくそこからは全力で追い上げるしかなかったよ』とレース後にコメント。
紳士すぎる。あんた男やでぇ……
でね、スゴいのがここから。
3LAPめにトップ集団から一気に最後尾まで転落したら、普通もうココロ折れるじゃないですか。私だったらもう帰りたいです。だけどリンスは諦めなかった。そして、最後はどこまでいったと思います?
11位ですよ。
最後尾から9台も抜いたってこと。きっちり5ポイント獲得。
そのハートの強さもすごいけど、なんだかんだリンスとスズキのMotoGPマシンGSX-RRって速いんだよなぁ……と逆に感心しました。ていうかこの前(約3週間前)にリンスは右腕骨折してたはずなのに、まったくそれを感じさせないし。鉄人か。
これはアレですね……『ツキ』とか『流れ』が悪い感じ。
ここからサマーブレイク(MotoGPの夏休み)に入りますから、その間にリフレッシュして、後半戦は良い流れを引き寄せて欲しいところです!
3位表彰台よりジョアン・ミルに感謝したこと
そしてゼッケン36ジョアン・ミル。
この人もやっぱりスゴかった。スタートは10番手だったけど、相変わらずの安定感ある速さを発揮。
オープニングラップの8番手から1LAPめには7番手へ、4LAPめには6番手へ。
じり、じりじり……とポジションを上げていきます。
そして15LAPめには4番手となり、表彰台まであと1歩のところまでたどり着きます。
そして19LAPめに!!!
序盤でリンスと接触し、その後、3番手を走っていた某ライダーをオーバーテイク!
表彰台圏内に入ったことも嬉しかったけど、なんか個人的にはごめんなさい、ちょっと気分がよかったかも。
リンスの悔しさをチームメイトのミルが取り返した! みたいな気持ちになった。
某ライダーとて、ぶつけようとしてぶつけた訳じゃないだろうから、これはあくまで私個人の気分の話ですけどね。リンスファンとしては、ちょっと嬉しかったのです。
その後、後続のライダーたちの猛追を寄せ付けず、そのままミルは3位表彰台を獲得。
派手さは無いのですが、この表彰台獲得によって、なんだかんだ年間チャンピオンシップでランキング4位へと順位を上げているところにも注目です。
ほんと、チーム・スズキ・エクスターの2人って実力ありますよね。
彼らを支えるGSX-RRだってそうです。
次戦スティリアGPは8月8日ですから、しばらく時間が空きますが、この間にGSX-RRも進化してくることでしょう。
そうなれば後半戦、リンスとミルはさらに活躍してくれるはず!
正直、今シーズンはヤマハやドゥカティが強さを発揮しています。
昨年2020シーズンのスズキの進撃を止めるために、彼らは努力したんでしょう。でも、スズキだってどんどん進化しますからね!
後半戦、GSX-RRの戦闘力は変わってくるのか?
(下に続きます)
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2021シーズンMotoGPは、まだまだスズキから目が離せません。
だけど、とりあえずリンスとミルは、シーズン前半戦おつかれさまでしたっ!
ありがとう!