GSX-R1000Rには、スズキの『実力』が詰まっている
強烈な前傾ライディングポジションと200馬力級の最高出力。
一般的なバイク乗りには、ちょっと縁遠く感じるのがスーパースポーツっていうジャンルです。
こういうの、いくら『乗りやすくて速い!』とか言われても、いまいちピンときませんよネ(笑)
それに215万6000円の価格も、やっぱり現実感がありません。
でもバイクが好きなら、ちょっと知っておいてほしいのがGSX-R1000Rなんです。
最近はバイクの値段が高すぎる……
昔に比べると国産バイクって高価になりました。
特にスーパースポーツのジャンルでは、その傾向が顕著です。
そして、どのメーカーでもスーパースポーツには『素のモデル』と『上級モデル』が設定されているのが最近の常識。
そして、その『上級モデル』になると250万円オーバーなんて当たり前。中には300万円を超えるバイクもあります。
正直に言いますけど、もはや普通の人が気軽に趣味で買える範囲じゃありませんよね……
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GSX-R1000Rはスズキの最上級バイクです
ちなみにスズキのGSX-R1000Rは『上級モデル』に該当しますが、その価格は215万6000円に抑えられています。
スーパースポーツに限った話じゃなく、すべてのスズキ車に言えることですけど、スズキはいつもボクたち一般的なバイク乗りのことを考えてくれているナァと感じる部分です。
それにまつわる逸話のひとつ。
最近のスーパースポーツはフルカラー液晶が主流ですが、GSX-R1000Rはネガ表示のLCDメーター。フルカラーじゃありません。
このバイクが新型として発売された当時にわたくし(キタオカ)は、スズキの人に『なんでフルカラーのメーターじゃないんですか?』と聞いたことがあります。
そうしたら
『メーターがフルカラーになっても性能には関係ありません。でも価格はけっこう高くなっちゃいますから』
と即答されました。
.スズキってすごい……と感じた、ひとつの出来事です。
ものすごい性能なんだから高くて当然でしょ? メーターだってフルカラーでカッコいいでしょ? だから高額になっても仕方ない!
その考え方はスズキには無いんです。
自社ラインアップのトップエンドに対しても、ユーザーにとって適正な価格であることを常に模索してくれる。
そういうメーカーとしての一貫した姿勢に本当に感動します。
このところのバイク(特にスーパースポーツ)の新車価格を見ていると、尚更そう思いますね。
GSX-R1000Rは技術的にもハンパじゃない
それなのに、GSX-R1000Rには最先端技術が惜しげもなく投入されています。
今でこそスーパースポーツでは当たり前のように聞くようになったフィンガーフォロワーロッカーアームだって、スズキは採用が早かった。
その理由はもちろん、MotoGPで培った技術だから。
シンプルだけど驚異的な可変バルブタイミング機構『SR-VVT』だってそうだし、フレームなど車体に関する部分も同じ。
この型のGSX-R1000Rの開発には、MotoGPのスタッフが、がっつり絡んでいるんです。
驚くべきは、その市販車へのフィードバックのスピード感でしょう。
スズキは本当に出し惜しみ無しで、技術を市販車への還元するんです。
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GSX-R1000Rは他のスーパースポーツと違う
しかも、それが走らせてみると、すぐにわかるんです。
ワインディングのペースでも、よくわかる。
一般道ペースでその真価を感じやすいのは、スーパースポーツにおいてGSX-R1000Rがナンバーワンかもしれません。
そしてそれこそがスズキが貫いてきたGSX-R1000らしさ、でもあるんです。