AIに丸投げの「エキサイティングなツーリング」は完全に崩壊した……だけど苦行に近い1日の中で、私の手の中に残ったものがひとつだけある。

AIよ、俺はもうお前を信じない

一難去ってまた一難。人工知能AIにまかせれば幸せへの最短距離のツーリングができると思ったのに……

蓋を開けてみれば「話が違う!」の連続でした。

まさかこんなことになるとは……

3度目のアクシデントで心が折れそうになりましたが、Vストローム250のおかげでなんとか再び走り出せそうです。

ちなみにここで声を大にして言っておきたいことがあります。このツーリングの時の「真夏の炎天下」においてVストローム250の3ケース仕様は本当に素晴らしかった! だって……出発前に凍らせてからケースに入れておいた冷え冷えの飲み物を飲めたんですから。これがなかったら冗談抜きに走れなかったかも……Vストローム250の積載力に感謝です。

しかし、秘境&酷道エリアだけにスマホの電波状態は最悪そのもの。ルートの検索も思うようにいきません。どうやって目的地の会津若松方面へ抜ければいいんだ?

しかし、かろうじて表示された周辺地図を見ながら気づいた!

AI様に聞いた「エキサイティングなツーリング」の2日目のルートにある国道252号線。

この道は2日目に走る予定の道だったけど、大きく迂回すればそのルートで会津若松方面へ走っていけそう。しかもこのルートはAI様が「古道のような雰囲気」を楽しめるうえ「廃墟好きにとってもたまらない」探検感のあるルートらしい。

というか現実問題として、もう国道252号線以外に「ツーリングルート」としての選択肢がない……

度重なる予想外のアクシデントでメンタルが弱っている私(北岡)は、積極的に走る意欲が湧かず、完全に「Vストローム250に乗せられている」状態でした。

それでも諦めずに前に進めたのは完全にバイクのおかげ。アドベンチャーバイクやツーリングバイクというのは過酷な状況に陥った時にこそ真価を発揮するものです。

だから……

もう何も言うまい。

4度目のアクシデント。だが問題はない。AIよ、俺は既にお前のことを信じていない。

しかし、これで「ツーリングらしい道」としての最後の望みだった国道252号線のルートも絶たれました。でもここで引き返してはAIに負けた気になる。

行こう相棒。なんとしても会津若松へたどり着くのだ!

その後の私は心を無にして『よくある田舎の県道』を淡々と走りました。はじめて聞く名前のインターで高速道路にも再び乗った。

特に楽しい要素はなかったです。Vストローム250の優しい乗り心地と、ロングストローク設計ならではのテイスティなエンジンフィーリングだけが心の支えだったと思う。

そして辿り着いた会津若松。

爽快ルートで心身ともにリフレッシュ! といった瞬間がゼロだったので、さすがにちょっと疲れたけど……なぜか「AIに勝った!」という達成感はあった(笑)

AIのおかげで昼食の機会も逃していたので、そのまま付近の喜多方ラーメンのお店へ。本当は喜多方ラーメンの有名店に行こうと思っていたんだけど……スミマセン、その気力はさすがに出ませんでした。

けれど数多の苦難を乗り越えて辿り着いたラーメンはまさしく至福。エアコンの効いた店内も極楽そのものでした。

時刻は16時43分。朝からここまで、回り道に回り道を重ねての走行距離は551km。1日かけて高速道路と特徴のない国道&県道を走っただけ。ツーリングらしい楽しさは何ひとつ無かったけど、諦めずに走りきれたことには満足感がありました。

本当にVストローム250が今回の相棒で良かったと思う。

今日はメンタルも体力も削れるばかりの過酷な1日だった……それでも走れたのは間違いなくバイクがVストローム250だったからに他なりません。私(北岡)は過去にこのバイクを『一般道ツーリング最強』と言っていますが……今回もう一度、同じことを言いたい。

Vストローム250は一般道ツーリング最強バイクだ!

特に今回のフルパニア3ケース仕様は本当に無敵だと思いました。250ccクラスに限って言えば、断言していいです。それでいて高速道路も快適なんだから……こんなバイク、他にそうそうありません。

そして……

帰ることした(笑)

本当は一泊二日のツーリング予定だったけど、AIが提案してきたルートは(2日目の行程も含めて)全部通行止めだっていうことがもうわかってるし。

会津若松からの帰路は距離にしてざっと300km。ラーメンとエアコンで回復できたとはいえ……この時点から「よし、帰れる。このバイクとなら走れる!」と思わせてくれるVストローム250がすさまじいです。

ツーリングとしては大失敗&超ハードな1日だったけど、そんな状況だったからこそ逆にVストローム250の底力を実感できたのかもしれません。今回、唯一にして最大の収穫といえるかな?

Vストローム250は見た目も、走りも、快適性もパーフェクト!

でも……それだけじゃないんだぜ?

(下に続きます)

このバイクには『本物の旅バイク』としての資質がある。

Vストローム250は過酷な環境でライダーを護る『一流のアドベンチャーバイク』なのでした!

※注 AIツーリングをする場合はルートの最新情報や下調べを入念に行ってください! そうしたらたぶん私のようにはならない……はず!

【負の連鎖】よろしければ最初の【前編】からお読みください!

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