8000rpm以上の高回転が楽しいGSX-S125
先にお伝えしたとおりアンダーラインは6000rpm。
でも水冷DOHCエンジンの優秀さを感じるのは8000rpmからです。
最高出力15馬力は『怖っ!』とビビるものではありませんが、驚くことに『遅い』とも感じません。
コーナーを脱出して次のコーナーに飛び込むまで、常にスロットル全開!
125ccだからこそできる快感です。走ること以外は考えられない、そんな至福がありました。
このエンジン、けっこう速い!
GSX-S125の価値はエンジンだけじゃない
そして全開から、どこでスロットルをオフにしてブレーキングに入るか……そこに全神経を集中させるんです。
タイヤはダンロップD102。ABSが標準装備ですが、けっこうなハードブレーキングにも不安なく応えてくれます。
この時は12月で路面が冷えていましたけど、この季節でこれなら暖かい季節は相当イケそうです。
ここで言っておきたいのが、ブレーキの絶対的な制動力よりも、前後サスペンションの優秀さ。
きちんと減衰が効いています。スカスカな感じはゼロ。
強いブレーキで上の写真みたいにノーズダイブする時も、リヤサス側が違和感なく伸びて、フロント側がグウッと粘りながら沈み込む。
姿勢変化に『急』が無いから恐怖感はありません。
むしろ写真を見て「こんなにノーズダイブしてたの!?」って、後で驚きました。走ってる間は全然、そう感じてなかったので(汗)
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この前後サスペンション、かなりイイですね。
街乗りではすこし固めに感じるかもしれませんが、ワインディングでは最高!
GSX-S125の足周りはコーナリングでこそ本領を発揮するセッティングだと思っておいてください。
鉄壁のフレーム剛性を誇るGSX-S125
さらに、このバイクに限らずスズキは本当にフレームに関して、一切の妥協をしないメーカーだとボクは思っています。
フレームの良し悪しは、ビギナーもベテランも関係なく、ライダーが走りを楽しめるかどうかを決定づける要因です。
それをスズキは熟知しているからこそ、スズキはフレームにきちんとコストをかけるのだと、かねてから推測しています。
言わずもがな、GSX-S125も車体のしっかり感が125ccの常識を飛び越えてる。
軽くて線の細い車体なのに、コーナリング中にギャップを踏んだってビクともしない!
こういう実直なモノ作り精神。これはすべてのスズキ車に共通する美徳です。
さらに乗車姿勢の話ですが、まずもう跨った瞬間にびっくりするはず。
「エッ!?」って思うほど衝撃的にスリムです。
両足でニーグリップしてみると、恐ろしいほどのスリムさが体感できるので、みなさんも跨るチャンスがあったら、ぜひ両足でニーグリップしてみてください。
あまりの細さに、かなり驚くと思います……
シートはスリムで滑りにくい表皮を採用。スポーティです。
ちょっと腰をズラして走る時も、下半身でグッとバイクをホールドしやすい。タンク形状と合わせて、お見事!と感じました。
ちなみに、なぜかスズキはこういう肉厚の薄いシートでもお尻が痛くなりにくいんですよ。これだけは本当に不思議。いつかスズキのシート設計の人とお話してみたい……
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原付二種/125ccの枠に収まらない……
乗り手に一切の不安を感じさせない高剛性なフレーム、前後のタイヤの接地感を明確に伝えてくれる優秀なサスペンション、コントローラブルなブレーキとABSの安心感。
125ccだからってナメちゃいけない。
それはむしろエンジンパワーの話よりも、走り全体を支える車体の完成度にこそ向けられるべきだとボクは感じています。
GSX-S125が原付二種/125ccとは思えない走りを披露するのは、すべてこの車体がありき!ですから。
(後編へ続きます)
GSX-S125が『ピュアスポーツ』だと感じた瞬間
後編は本日まもなく公開。ちょっとお待ちくださいね!