さすがにVストローム250と言えども……
高速道路が快適すぎて『まぁいくらでも走れるんじゃない?』という気持ちだったんですが……ここにきて前編の冒頭で言った寒波が影響。
前編からお読み頂いているかたはおわかりでしょうが、このお話は1月のことなんです。
さらに西へ向かうための新名神や名神高速方面で『雪』の表示が出てました……
さすがにVストローム250でも雪は無理です(笑)
なので一度、気分転換に高速を降りてみることに。
亀山の関宿をのんびり散策。
もともと先を急ぐ旅ではありませんからネ。
それにしても、こういう宿場町って良いですね。なんだか日常を離れて『遠くまで来たな』って実感します。
まぁ朝に東京を出て、ここまでもう400kmくらい走ってますから、本当に遠いんですけど(笑)
早朝出発で時間もまだ昼前でしたし、特に疲れも感じていないせいか、東京から三重県まで来た実感が薄いくらいです。
ほんとVストローム250、快適すぎでしょう……
そして、ここからは西を諦めて南下します。
南にいけば寒波の影響も少ないだろうという安易な発想。というか他に選択肢がありません(笑)
まだ出発から5時間強。
元気は有り余っていますし、まだまだ先へ進めます!
一般道で『Vストローム250』がバランスする
三重から和歌山方面へ下ると、高速道路も終わり、一般道を走るシーンが多くなります。
そこで気づいた。
Vストローム250、やっぱりというか本領は一般道ですね。
高速道路も250ccとしてはありえないレベルで快適だったのに、一般道はさらにイイんですよ。
低速域から力強さと、ライダーを急かさないパワーフィーリング。そしてソフトな前後サスペンションによる乗り心地の良さ。
パズルのピースがすべてピタリとはまるように、一般道のシチュエーションとバイクの特性がバランスするんです。
ゆっくり走るほうが楽しい。トバさないほうが気持ちいい。
これに気づくとなんだか気持ちの余裕がたっぷり湧いてきます。
通りすがりの道で『お? なんかスゴそう!』って思う場所を見つけたら、即座にUターンして戻ってみよう!って思える。
そうはいっても所詮は189kg程度の重量ですしね。大型アドベンチャーに比べたら軽い軽い。
それに足着き性だって、ご覧のとおりの両足ベッタリ。
体感的にはシート高800mmよりも低く感じる安心感と、極低速がとにかく扱いやすいエンジン特性のおかげで、何をするにも気軽なんです。
おかげで『寄り道してみよう』っていう精神的な余裕が生まれるんですね。
(下に続きます)
時速30kmですらVストローム250は楽しい
それと、Vストローム250が素晴らしいのは『遅いペースが苦痛じゃない』っていうところ。
旅先だと超のんびり運転の軽自動車などに行く手を阻まれるケースも多々ありますけど、そんな時も無理に追い越しをしようって思わない。
これは旅するバイクとして、けっこう得難い資質のひとつだと思います。
先を急ぐ旅は、風情がありませんから(笑)
それに3000回転とか4000回転程度でゆっくり走っていると、控え目にエンジンのパルス感が伝わってきて悪くない気分。
排気音も静かで、徹底してライダーを疲れさせないパッケージになっているんです。
でも、だからってワインディングが楽しめないなんてことはありません。
むしろ峠道のペースってVストローム250の得意分野な速度域を使うことが多い。
【Vストローム250でのツーリングをバーチャル体験できます】
バイクを寝かせていっても、相変わらず安定感は損なわれないし、ちょっとミスしても持ち前の低速トルクでリカバリーも早い。
突き詰めて速く走る!なんていうVストローム250には似合いませんし、余裕をもってスポーティさを楽しむなら十分すぎです。
時速30kmの一定速からワインディングまで、Vストローム250の守備範囲が広すぎる……
懐の深さも250ccクラスの枠には収まりませんね。
ちなみにこのツーリング、前編で言ったとおり『1日でどこまでいけるかな?』という旅ですが……最終的にどこまで行けたと思います?