航行するだけで海を綺麗にする世界初の船外機
スズキはバイクやクルマ以外にも、小型船舶やボートなどに搭載する「船外機」の開発&販売も行っていることをご存知でしょうか?
当サイト「スズキのバイク!」では、そのサイト名の通り、基本的には“スズキのバイク”に関する情報を発信させていただいているのですが、今回はスズキマリンの船外機がちょっと尊いのでご紹介させて頂きたいと思います。
そもそも“船外機”とは、主に小型船舶やボートなどに搭載する船用のエンジンのことで、バイクのエンジンと同じようにガソリンと空気の混合気を爆発させる内燃機型の機構になっています。
スズキの船外機では、馬力ごとの種類によって「パワフル(350〜150PS)」「ミドル(140〜25PS)」「ポータブル(20〜2PS)」にクラス別けがされていて、それぞれ運転できる船舶免許も異なります。
ちなみに、エンジン名の数字は「排気量」ではなく「馬力」を示していて、それぞれ140馬力、115馬力を示しています。水の抵抗は半端じゃなく大きいので単純な比較はできませんが、バイクで言ったらなかなかのハイパワーな部類になります。
そして今回、そのスズキの新型船外機の「何がスゴいのか?」と言うと、海上を新型の船外機を搭載したボートで走るだけで、海中に漂うマイクロプラスチックごみを自動で回収するという、とってもエコロジーで画期的な装置を搭載していることなんです。
しかも、これはスズキの船外機が世界初!
主に小型船舶などに搭載する船外機のエンジンには、水冷のバイクのようなラジエーターは無く、ウォーターポンプで汲み上げた大量の海水でエンジンを冷却しています。
そのエンジン冷却に使っている海水は、通常そのまま海中へ戻すのですが、その戻り水の経路にフィルターを取り付けることで、海中に浮遊するマイクロプラスチックごみを回収する構造を取り付けたということですね。
このような機構は、一見、単純かつ容易に思いつきそうな仕組みかもしれませんが、実際は世界のどの企業も実用化はしていませんでした。
これを本当に実現しちゃうってのが、スズキらしいところ!
しかもマイクロプラスチック回収装置自体は、冷却水が通るホースをフィルター付きのホースに交換するだけなので、構造的には既存モデルの船外機にも設置可能とのこと。
マイクロプラスチック回収装置が搭載されるのは、「DF140B」をはじめ、他の5機種の船外機にも標準搭載されていく予定とのことです。
海を綺麗にする「スズキ・クリーンオーシャンプロジェクト」って?
マイクロプラスチックごみとは、海に落ちた(捨てられた)ペットボトルやレジ袋、包装フィルムなどが海中を漂いながら粉々になった、直径5ミリメートル以下の小さなプラスチック破片のこと。
これらの“ごみ”はそのまま放置しておいても自然界に戻ることはほぼ無いとされ、毎年約800万トン以上のプラスチックごみが世界の海洋に流出し続けているという試算もあります。
このマイクロプラスチックごみを魚やウミガメなどが食べたり、水質汚染や水害に大きく影響する世界的な社会問題になっているのです。
そんな世界的な“海のごみ問題”に向き合うために、スズキでは「クリーンオーシャンプロジェクト」という活動を開始し、生産事業などから生じるプラスチックごみを削減するために、製品梱包用資材からポリエチレンやフィルム類のプラスチック素材を紙製の梱包に切り替えるなどの取り組みを行ってきました。
他にも、水辺の清掃活動などを継続し、海洋プラスチックごみを回収する活動を行ったり、環境に配慮した梱包材を採用するなど、プラスチックの削減に積極的に取り組んでいます。
人類が生み出したごみを、未来にできるだけ残さないために、今できること。
スズキらしい課題解決の仕方やアイデアを活かしたクリーン活動が、今回のマイクロプラスチック回収装置を生み出すきっかけになっているのかもしれません。
ですから、スズキファンのみなさん!
我らがスズキの『志の高さ』に触れることができるので、ぜひ一度、下の動画をご覧になってみてください。たぶん、もっとスズキのことが好きになれると思いますので!
ファンなら見て、知っておきたい約4分の動画です!
【スズキ クリーンオーシャンプロジェクト】
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スズキクリーンオーシャンプロジェクトの公式HPはこちら!
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