オールマイティじゃない。だからこそ逆に『GSX-S1000F』は愛せる！
バイクっていうのは不思議なもので、万能すぎるタイプより、ちょっとクセのあるバイクのほうが、最終的に長く愛せたりする……と、わたし（北岡）は思ってます。
そこで言うGSX-S1000Fって、良い意味でクセが強め（笑）
エンジンから車体は本当にスポーティで走りは最高なんですが、のんびりツーリングとなると、GSX-S1000Fの本質である『スーパースポーツ的な本格派の走り』のせいで、ちょっと乗り心地がゴツゴツに感じたりとか、ツーリングで荷物をどう積むかに悩んだりとか（笑）
でもそれを、自分好みにアレンジしたり、ちょっとした工夫で解決したり。
バイクってそういうところも『楽しさ』だったりします。
そして、そうやって自分だけの1台に育てていくと、どんどん愛着が増してくるんですよね。
愛せるバイクとしての土台がGSX-S1000Fには揃ってる
今回、乗ってみた感想の【中編】あたりでお話しましたけど、GSX-S1000Fの走りは本当に鋭いです。
掛け値なしにスーパースポーツ顔負け。
以前にプロライダーさんを呼んでサーキットで走らせたことがありますが、148馬力のエンジンは、ストリート向けにチューニングされているとはいえ素性はスーパースポーツの強心臓。
メーター読み200km／hなんて、あっさり超えてしまうバイクです。
しかも、そこからまだグイグイ加速する。それでも強固なフレームは全然負けません。
本当にめちゃくちゃ速いバイクだと思います。
それで何が言いたいかっていうと、GSX-S1000Fっていうバイクには、明確に『走りのパフォーマンスが高い』っていう土台が完成されてるっていうこと。
そこがしっかりしているからこそ、オーナーはすぐに『次』を目指せるんです。
GSX-S1000Fは『自分だけの1台』を作りやすい。
例えばですけど、高速道路。
ノーマルのウインドスクリーンは快適ウインドプロテクション！というものではないですが、あると無いとでは快適性は大違い。
でも、もっと快適にしたい！と思うなら純正オプションに設定されている『ロングスクリーン＆バイザーセット』を装着すればいいだけです。
ここで後でつければいいだけ、なんて気軽に言うのはGSX-S1000Fの車両価格が120万7800円と良心的なのが理由。
初期投資を抑えられるぶん、好みのカスタムをしていく余裕が生まれるはずです。
ウインドスクリーンを大きなものに変えて、グリップヒーターやETCつけて、お気に入りのツーリングバッグを吟味して、自分だけの『スーパースポーツ・ツアラー』を目指してもいいと思いますし、ヘルメットやウェアを新調するのだっていい。
（下に続きます）
ノーマルのままでも十分ですけど、タイヤが交換時期に来たら、よりスポーティな性格のタイヤをチョイスしてみるのもアリだし、スライダーとかつけたり、マフラーを変えてみたりとスポーティ方向にカスタムしていくのもいい。
そういう意味で、GSX-S1000Fってすごく自由度が高いんです。
スーパースポーツ並みのパフォーマンスをベースに『自分だけの1台』に仕上げていく楽しみが存分に味わえるバイクなんですね。
気が付けば『GSX-S1000F』が、本当の意味での愛車になっている
最高出力148馬力のアップライトなスーパースポーツ。
GSX-S1000Fは基本的に『走りが好きな人』のバイクです。
だけど、上半身を起こせるライディングポジションのおかげで操りやすく、普通に乗るぶんには高いスキルは必要ありませんから『速いバイク初心者』の人にもおすすめできる。
GSX-S1000Fはキャラクターが明確だからこそ、それぞれのライダーが『こういう方向でカスタムしたい』というイメージを持ちやすいんです。
そして、長く付き合っていくうちに仕上がるのは『自分だけの1台』です。
本当の意味ので愛車、になります。
最初【前編】で言ったことですが速さは譲れない、だけどキツいのも嫌という人には、このバイクは本当にフィットすると思う。
そして買った後に時間をかけて、自分の理想をカタチにしていく。
（下に続きます）
それが出来上がった時に感じるのはきっと……
『このバイク、買ってよかったナァ』
っていう満たされた気持ち。
いっしょに長い時間を過ごした後にもそう思える愛車に出会えるのって、バイク乗りとして、けっこう幸せなことですよネェ。