隼で徹底してのんびり走る! エンジン回転数は4000回転まで! その縛りで一般道に降りてみると、スポーティに走る時とは、全然違うものが見えてきました!

新型『隼』はゆっくり速度域も強化されてる?

新型『隼』は高速道路において、2代目までと圧倒的に突き放す快適性を『一面的に』発揮しました。

【高速道路編】でお伝えした『アレ』だけは初代そして2代目の隼には逆立ちしても真似できない。

もはやチート。ツーリングが好きな隼乗りとってはヨダレが出るほど羨ましいはずです。

なんなら、はじめて新型『隼』ではじめて高速道路を走った時の加速感の衝撃よりも、今回知ってしまった現実のほうが隼オーナーには印象に残るかもしれません。

新型は高速道路で明らかに『速くなった』と感じるバイクでしたが、私(北岡)の愛車である2代目様だって十分以上に速いですからね。

まさかでしたが、むしろ時速90kmでゆっくり走った時のほうが違いが大きいとは……

一般道のペースに新型『隼』は対応できるか?

しかし、本番はここからといっても過言ではありません。

高速道路を降りた後の一般道。制限速度は時速60kmがMAX。

そのゆっくりペースに新型『隼』は対応できるかどうか……ちなみに言っておくと、私の愛車である2代目様は時速50km巡航も得意分野だと過去の記事にてお伝えしております。

それと同じことが新型『隼』にもできるのか?

実はここ、個人的にはけっこう気になるポイントなんです。

新型は世界で最も厳しい欧州の最新排ガス規制EURO5に対応していて、排ガスもめちゃくちゃクリーンです。ちなみに、どんなバイクであっても、この規制に対応するために『失うもの』は何かしらあると思ってください。

そして、ここでひとつ、先に誤解が無いように言っておきたいことがあります。

新型『隼』は最高出力が188馬力(日本仕様)となりましたが、これを『排ガス規制に対応させたらパワーダウンした』と気軽に言うのは、個人的にはちょっと間違いがあると思ってます。

最新の規制に(電子制御スロットル化などで)対応しつつ最高出力の『数値』を上げるだけなら、もうすこしエンジンの最高出力発生回転数を上げる、つまり高回転型エンジンにしてやれば解決できるケースも多い。だけど、それをやると低~中速域が弱くなるのは避けられません。

おそらくスズキは、それを嫌ったんだろうと私(北岡)は思っています。

これは私が隼を所有しているから、というのもあるんですが、やっぱり低~中速域の魅力が失われてしまっては『隼』じゃなくなっちゃうんですよ。

何より優先すべきは、隼が隼であること。

そのために新型は最高出力の数値にこだわることをやめた。これは、スズキ以外のどこのメーカーもやっていない大英断です。

時速50kmで満足できるバイクであるために

まぁ、そんなこと言ってる時点で鋭い皆様のこと、だいたい予想はついてると思います。

新型『隼』様はべったべたのゆっくり一般道ペース、余裕です。

6速/2000回転でジャスト60km/hといったところ。50km/hで流すなら5速を使うのもいいかもしれません。

ほほう?と感心したのはブレーキをかけない状態からのアクセルOFFの時でした。

スズキのエンジニアさんに確認した訳ではないので、個人的な感想にすぎませんが、アクセルをOFFにした瞬間がなんだかいい感じなんです。

ガクンと車体が揺すられることもなく、自然に、綺麗にエンジンブレーキ状態へ移行する。小排気量バイクならあまり気にならない部分ですが、1340ccの大排気量エンジンで、このスムーズさはお見事。

ギクシャク感がまるで無いんです。これも電子制御スロットル化された恩恵のひとつだろうと感じています。

最高出力を188馬力としたことで、新型『隼』は隼らしさを失うことがなかった。

これ、本当に良かったと思ってます。

だって私、新型がもし余裕で200馬力オーバーになっていたとしても、低速域がスカスカだったら『こんなもん隼じゃないよ』って感じるだろうし『新型いいなぁ』なんて思いません。

みなさまご安心を。

新型『隼』は時速50kmできっちりダラダラ走れるバイクです。

やっぱりね、隼はこうでなきゃ!

あ、でも……そうだ!

(下に続きます)

これ私だけの感覚かもしれませんけど、時速50kmで走っている時の『エンジンのゴリゴリした感じ』は2代目様のほうが濃厚で好き。

新型『隼』の洗練されたフィーリングもいいけど、2代目様だって味わいがあっていいんだぞ! っていうことを、2代目オーナーとしてちょっと付け加えておきたいです!

NEXT▶▶▶次は非常に珍しい『まったくトバさない』峠インプレッションです(笑)

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