世の中、うまい話ばかりじゃありません何も失うことなく最新の排ガス規制をクリアなんてできないはず。重箱の隅をつつくレベルで『GSX-R125』を追い込んでみたのですが……

最強125ccスポーツ『GSX-R125』への愛ゆえに

こちらは【前編】の続きで、今回はまるでGSX-R125のアラ探しをしているようなお話になっております。

だって、最新の排ガス規制をクリアして、小排気量125ccのバイクのエンジンが何の影響も受けないなんて美味い話、私(北岡)は信じません! なので、それをこの目、この身体で確かめるのです。

【前編】でもお伝えした通り、気分はほとんど嫁のアラ探しをする昭和の姑さん。

執拗なまでに2022年モデルのGSX-R125のエンジンに対し、嫌がらせ同然の負荷を掛け続けました。中回転域(4000~6000回転くらい)がすこしトルクダウンしているような気がするけど、決定的な証拠がない。なかなかボロを出さないGSX-R125……やりおる。

GSX-R125に試練を

そこで私、やってみました。タンデム。しかも男ふたりで。

我々『スズキのバイク!』に、かわいい女性モデルさんを雇うカネはないので、後席にエスコートしたのは、わりと筋肉質のカメラマン。なので写真は無いのですが、ここにきて、ついに!!!

男ふたりでタンデムしたら……上り坂で加速しない!

パワーが負けてる。この時は3速でしたが、7000回転くらいまで回さないと加速しないのです!

してやったり。2022モデルの正体みたり!

と、そこでカメラマン。

『でもこれって高回転型の125ccなんでしょ? 普通そうなるんじゃない?』

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ごもっとも。

愛は時に、人を盲目にさせる

一体、私は何をやっていたのか。走りはじめて小1時間、まるきり無駄にした気がする……すまんかったGSX-R125。

そして冷静を取り戻した私ですが、ここでひとつ白状しておきます。

実は私、スズキの現行車バイクラインアップの中で、このGSX-R125が最も『手強い』と思っているバイクなのです。

GSX-R1000Rとは話が違う

ここで『手強さ』という話ならば、スーパースポーツGSX-R1000Rのほうが手強いだろうと思うかもしれませんが、それは違います。

私は以前にGSX-R1000Rに乗った記事も書いていますが、あれはなんと言うか……格が違う。私程度では役者不足なのです。

ところがGSX-R125はその名の通り排気量125cc。パワーだってMAXで15馬力。

数字としては取るに足らない、と言っていいでしょう。だけど、私が個人的に最も運転に気を使うのがこのバイクなのです。

それこそ、以前の記事でもサブタイトルに『修行』と入れてしまうほどに。

GSX-R125に乗ると、いっつも四苦八苦する。

それはとても楽しい時間なんですけど、同時に自分のヘタクソさに呆れてみたりもする訳で……毎回、15馬力のバイクと全力で格闘するハメになります。

ところで誤解の無いように言っておきますが、それはあくまで『スポーティに走る時』だけのお話。普通に流す分には、初心者の人にだって扱いやすいバイクですよ?

本気でいくと、けっこう速いのがGSX-R125

ではなぜ、15馬力程度のバイクが手強いのか?

答えは簡単。GSX-R125は高い潜在能力を秘めた『速いバイク』だから。そして、それを引き出してあげられない自分の未熟さにモヤモヤするからです。

先の過去記事【修行インプレ】内で、私は『小排気量バイクを乗る極意』を宇宙人レベルに運転が上手い人から教えてもらいました。だけど現実として、まだその境地は遠い……

ところが今回、ふと気がついたんです。

(下に続きます)

前編から続く、執拗なGSX-R125イジメの間ずっと、これまでにないほど自分がGSX-R125をうまく操れていたことに。

あれぇ……

2022年モデルのGSX-R125って、なんか……実はけっこうイイのかも?

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