スズキ渾身の新型『Vストローム1050/XT』はこんなバイク!
パワフルさと優しさを使い分ける1台2役のエンジン特性、シャシーによる違い、アドベンチャーなシチュエーションなどでの印象をこれまでお伝えしてきましたが、ここで1度まとめてみます。
まず衝撃だったのが発表時のプライスです。
こっちが本命かな?と思われる電子制御が山盛り&装備充実しまくりの上級モデル『Vストローム1050XT』ですら価格は先代のVストローム1000XTから比べても、たった4万4000円アップに留まっています。
スタンダードモデルなんて、これだけのスタイリングの変化にも関わらずお値段が据え置きという驚愕の発表でした。
モデルチェンジでいきなり高額になるケースも『よくあること』なので、こういうところにスズキの良心を感じます。
そして実際に乗ってみると、驚きは二重三重に。
それらの印象は各レビュー記事をご覧ください。
でも今回はもっと基本的なこと、実際に触ってみての感想から、足着き性やディテールなどをお伝えします。
(下に続きます)
Vストローム1050/XTの『足着き性』はどうだ?
わたくし(キタオカ)は身長が176cmの痩せ体型ですので参考にしにくいかもしれませんが、足着き性はシート高850mmという数字よりは、はるかに足着き性が良いです。
体感的には830mmくらいの印象。ちなみにこの印象は『ボクが15年以上乗っている愛車のひとつがシート高830mm』だからという経験に基づきます。
先代Vストローム1000とほぼ同じか、わずかに腰高?といった感じ。
エンジンがVツインということもあり、足を下ろす部分がかなりスリムなことが数値以上の足着きの良さに貢献していると思われます。
身長170cmで日本人の標準体重であれば、充分に扱える印象でした。
信号待ちなどでの片足のみで立つ場合では、カカトまでべったりいけます。
それでもちょっと心配だな……と感じられるライダーのかたは純正オプションのローシートでマイナス30mm、シート高を下げることも可能。
それもあって、かなり幅広いライダーに対応可能だと思われます。
Vストローム1050XTの車両重量は247kgですが、取り回しなどで先代に比べて『重くなったな』とはあまり感じません。
というか、ボディもかなり大きいですから、ここまでの車格になればバイクは何でもだいたい重くなりますから(笑)
なので取り回し軽々!とは言いません。
このクラスの大型アドベンチャーとして一般的だと思う。
愛車になったら、そのうち慣れるレベルです。
ハンドルに感じるスズキの『Vストローム』らしさ
ちなみに嬉しいのがハンドルです。
国内外の有名どころアドベンチャーに比べると、ハンドル幅がちょっと狭い。
車幅が940mmなので、ハンドル幅はほぼ同寸かと思われます。
しかも、幅だけじゃなくて、ハンドルの垂れ角や絞りがごく自然。
おかげで大柄な車体を感じないリラックスしたライディングポジションがとれます。
大型アドベンチャーはけっこう、日本人体型だと『うわっハンドル広っ!?』ってなりやすいですが(笑)
このバイクにはそれがありません。
こういう跨った時のフィット感にも『スズキはやっぱり日本のメーカーなんだなぁ』っていう安心感を感じます。
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