「扱いやすい」「便利」「コスパ」を突き詰めるとレッツに至る?
現在、新車で販売されているスズキ・レッツ。日常を支えるみんなの足として、お求めやすい価格ながら利便性を追求したモデルです。
スクーターというバイクは「気軽に乗れる」ということをコンセプトとし、生まれた経緯があります。
脚を大きく上げずに跨れる乗り降りのしやすい車体デザインからスタートし、ギアチェンジを不要とするアクセルをひねるだけで進むオートマチック車が生まれました。
その後、さらなる便利さを追求。シートの下に収納スペースを設けるなど、買い物や通勤などにもすこぶる便利な乗り物へと至ります。
スズキ「レッツ」は、いわばその歴史の集大成。「扱いやすい」「便利」「コスパ」を徹底的に突き詰めたモデルというわけです。
スズキの公式サイトでは「いたずらに流行を追いかけない。使いやすく、本当にいいものを」というキャッチコピーでレッツは紹介されています。
取り立てて最新テクノロジーを持つ機構などが備わっているわけでありません。
シンプルイズベスト。
「必要にして充分」を手ごろな価格でカタチとしたことでロングセラーにつながったのです。
50ccスクーターとして申し分なし!スズキ『レッツ』の装備と特徴
特徴的なヘッドライト。50ccスクーターでは数少ない丸目タイプです。
愛嬌がありますね。かわいらしいけど、どこかたくましい。老若男女を問わず、誰もが親しみを込めて乗れるデザインに一役買っています。
ヘッドライト、テールランプ、ウインカーは電球タイプ。
大きいバイクではLEDが主流となる中、コストが安く、切れたときの交換も簡単な電球が採用されています。筆者は夜間の走行も行ないましたが、明るさにも一切の不満はなし。
シート下の収納スペースはジェットヘルメットやフルフェイスヘルメットがぴったり1つ入る設計です(※ものによっては入らないヘルメットもあります)。
最初どの向きで入れたらいいんだ、と戸惑ったのですが、さりげなくヘルメットの向きがシートの内部に示されていました。
ただ、荷物を何か入れたらヘルメットは入りませんよね?
ということで、ヘルメットホルダーも備わっています。
あご紐の金具などをここに引っかけてシートをパタン。すると、シートを開けるか、あご紐を切るでもしない限り外すことはできません。
シートを開け閉めするのも、エンジンをかけるのも同じ鍵穴を利用しているのも美点。いちいち抜き差しする必要がないためラクチン!
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スズキの『レッツ』には便利と安心が標準装備!
鍵穴にはいたずら防止用のシャッターも備わっています。シャッターはキーの角の部分で開け閉めする仕組みです。
ガソリン給油口はシートの下に備わっています。
シートの下にあることで、いたずらされることもありませんから、給油口自体に鍵は備わっていません。これもラクチンなポイント。
燃料タンクの容量は4.8L。原付スクーターの中では大容量といえる部類でしょう。
いまの50ccスクーターは燃費もいいため、一度満タンにすれば200km以上軽々と走れます。
スクーターを乗っていて便利だと思うのは、シートの下に収納スペースがあること。そして、このフロントインナーラックです。
写真のペットボトルは555mlですが、1Lサイズまで入るように設計されています。これが何かと役立ちます。外した手袋を一時的に入れておくのもいいですし、タオルを入れておくと、バイクが雨で濡れてしまったときに活躍します。
そして、「コンビニフック」と一般的に呼ばれるフックもこの部分に備わっています。ビニール袋やトートバッグ、カバンの持ち手を引っかけられるので便利。
さらにリアキャリアも標準装備。形状も使いやすいものです。
右側だけくるっと鍵型になっているのは、別売りの盗難防止用U字ロックを留めるための工夫。
U字ロックはキャリアの下側に装着できるため、積載能力を損ねずに装着できます。これを見たときに、細かいところまで突き詰めているなあと驚かされました。
スズキの細やかな配慮は、こんなところにも。
スタンドをかける際に支えやすいようグリップが装備されています。これがあるとないでは、大違い。
メーターはシンプルなアナログ式。スピードメーターと燃料計、総走行距離を示すオドメーターを搭載。昼間は目立ちませんが照明が付いていて、夜でも見やすくなっています。
「Speed」と記されたランプは、制限速度の時速30kmを超えた走行をしている際、赤く点滅します。エンジンなどに速度を抑える機構は備わっていません。
見やすいスピードメーターと警告ランプは、制限速度の超過を知るためにもありがたい装備です。