まさか原付二種スクーター/アドレス110に、バイク乗りとして『楽しさ』を感じるとは……
原付二種スクーターにわたし(北岡)が求めるもの。
それは『便利』『気軽』『安全』の3つです。
走りにそこまで高性能とか速さとか求めてません。
そういうつもりでアドレス110に乗ってみたのですが……これが意外でした。
個人的にアドレス110に乗って、いちばん気に入った部分。
それがなんと『エンジン』だったんです。
アドレス110のエンジンには『鼓動感』と『味わい』がある
エンジンは排気量112ccの強制空冷単気筒エンジン。最高出力は8.8馬力。
まあ『こんなもんかな?』という数字です。
だけど、乗ってみて思いました。信号待ちで気づいたんです。
アドレス110……なんか鼓動感がいい感じ……
トットットッ……ってエンジンの躍動がこういうスクーターとしては強めに感じられる。排気量112ccなので限度はありますが、良い意味でエンジンに存在感があるんです。
これが原付二種スクーターとして、一般的に良いことかどうかはわかりません。振動が少ないほうが良いのかもしれない。
でも、わたし(北岡)は2気筒エンジンとか単気筒エンジンのバイクが大好きなタイプ。
ぶっちゃけこの『バイクに乗ってる感』は気に入りました。
そこにあわせて、アドレス110はマフラーからのサウンドもしっかりしてます。
これも静粛なほうが一般的にはいいのかもしれません。
だけど、先に言ったのと同じ理由で個人的に好き。良い音がする!
そして、調べてみてわかったんですが、アドレス110ってエンジンのボア×ストロークが51.0mm × 55.2mmのロングストローク設計なんですね。
ちょっとマニアックですけど、スクーターっていうのはほとんどの車種が、エンジンとスイングアームが一体になった『ユニットスイング式』でエンジンがフレームにマウントされています。
細かい部分は省きますけど、スクーターのアンダーボーンフレームにこの方式でエンジンをマウントすると、エンジンの振動がダイレクトにフレームに伝わりやすいんです。
なかなかに勇ましいサウンドは別として、この鼓動感はおそらくロングストローク設計のエンジンによるもの。ちょっと予想外だったけど、このエンジンけっこう楽しいかも!?
ちなみに、同じスズキの原付二種スクーター『アドレス125』とか高級車『スウィッシュ』はショートストロークのエンジンです。
125cc以上? やたらと元気なアドレス110の加速力!
そして、アドレス110のエンジンが楽しいのは鼓動感だけじゃありません。
このバイク、スタートダッシュの加速がやたら元気(笑)
『え?これアドレス125以上にダッシュ速くない?』って感じるレベルにあります。
これが嘘でもお世辞でも無いんですよ……
時速60kmまで。そこまで一気に加速する。限定的ですが、加速キャラクターに昔の2ストエンジンの面影を感じるくらいです。
(下に続きます)
これも低~中速に強いロングストローク設計の110ccエンジンのおかげ。
そして110ccだからこそ実現できた100kgジャストという軽さのおかげでしょう。
そして、アドレス110は走らせていると『なんとなくいつも時速60kmになってる』エンジン特性です。
そこまで一気に加速して、60km/hくらいでフッと加速が落ち着く感じ。
そういう時にメーターを見ると、意識してないのに、だいたい時速60kmになってます(笑)
ちなみに言うとアドレス125とかスウィッシュの場合は、ここから先の伸びが全然違います。
(下に続きます)
だけど、最初に言いましたけど、わたし(北岡)はそういう要素を原付二種スクーターに求めてません。
激しい都市交通に翻弄されない動力性能があれば、それでいいんです。
その点、アドレス110は時速60kmまでがものすごくパワフル。そこから先だって十分に加速するけど、あんまり必要性を感じないので、このパワー特性は気に入りました。
これなら、うっかりスピード違反しなさそう(笑)
60km/hまで勇ましいサウンドと共にグッと加速。無理なくクルマを置き去りにした後、60km/hで落ち着いて、後は鼓動感を感じながらクルージングする。
いやこれ、けっこう良いですよ?
実用200%スクーターだと思っていたせいもあるのか、想像のナナメ上からの裏切りに好感度が上がり気味です。
なので、まずはひとつめ!
アドレス110のお気に入りポイントは『エンジンが楽しいぞ!』っていうところです!