機織機製造から始まったスズキの歴代バイクを見てみよう!
今から100年前の1920年3月に機織機の製造から始まったスズキは、その製造技術を生かしモーターを搭載した輸送用機器や自転車用補助エンジンの開発を1952年からスタートしました。
そんなスズキの歴代バイクを、現存する貴重な写真と共に1台ずつ振り返ってみましょう!
今回は1953年に発売された『ダイヤモンドフリー』です。
スズキ ダイヤモンドフリー 1953年 3月
「月生産6000台を記録した2スト60ccモデル」
スズキの最初のオートバイとして1952年に発売された「パワーフリー」に続いて、翌年の1953年にリリースされたのが、こちらの「ダイヤモンドフリー」です。
パワーフリー号の排気量が36ccだったのに対し、ダイヤモンドフリーは2倍近い排気量の60ccで登場しました。
2ストロークの60ccエンジンを搭載し、最高出力は2PS/4000rpmを発揮。ギアは前進2段で、当時の価格は38,000円だったそうです。
パワーフリー号と同じく、自転車に内燃機エンジンを搭載したようなルックスではありますが、この時点で随分とバイクらしいデザインに生まれ変わっています。
ダイヤモンドフリーは月産6000台を記録する爆発的なヒットとなったモデルで、スズキが2輪メーカーとしての確固たる地位を築いた偉大なモデルでもあるんです。
1956年1月に排気量を拡大して70ccとなり、1957年6月まで生産されたモデルでした。
現行車に例えるならどんな車種?
さて、ここからはあくまでもスズキのバイク編集部 岩瀬の個人的な主観で「現在のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。
もし今選ぶとしたら、排気量や姿形は異なりますが燃費の良さと日常的に使いやすい50ccモデルの『レッツ』と比較してみたいと思います!
「日常使いに便利な原付一種の定番モデル」
スズキの原付一種モデル「アドレスV50」と人気を二分する「レッツ」。
全体的に丸みをおびた可愛らしいデザインに、日常で使いやすいディメンションで、老若男女の誰もが安心して乗ることができるコミュニティスクーターです。
1953年にリリースされたダイヤモンドフリーが、月生産5000台を記録するほど多くの人々に親しまれていたことからも、現在のラインアップに例えるならこちらの「レッツ」が近いかもしれません。
アドレスV50よりも価格を20,000円ほど抑えているのにも関わらず、広いシート下やフロント収納スペース、リアキャリアや買い物フックなど、日常的にあると便利な装備はしっかり備わっています。
「ダイヤモンドフリー」を、もし“スズキの現行モデル”に置き換えるとしたら、通勤や街乗りに便利で、誰にでも親しみやすいスクーターの『レッツ』がピッタリではないでしょうか?