スズキ「レッツ」はシンプルだけど、便利な装備が充実
街乗りシーンでは圧倒的軽さとクイックな旋回性が光り、快適な通勤を提供してくれたスズキの50ccスクーター「レッツ」。
ですが、何より私が気に入ったポイントはレッツに備わった50ccスクーターとしての機能的な装備でした。
大型フロントインナーボックスが多様なシーンで快適性アップ
まず何より大きかったのは大きなフロントインナーボックス。
ペットボトルはなんと1Lのものがすっぽり収まる容量が確保されているのは驚きました。間口が広く設計され、グローブやスマホ、長財布などもポンポンと放り込めるため、とても重宝しました。
今までバイクだと駐輪場でお金払う時に『外したグローブどうしよう!?』ってなって、仕方なくお尻の下に敷いてたりしたのですが、レッツはグローブの置き場に困らなかったので、それだけでもう感動。
また、少し遠くへ足を延ばす際にペットボトルを入れておけるのは、ちょっとした停車中にも水分補給ができるので助かりました。今は冬ですが仮に炎天下だとしたら、その中を時速30キロでトコトコ走っていると簡単に熱中症になってしまいそうでしたので……。
そして、フロントインナーボックスはフタが無いのにも関わらず、意外にも走行中に雨が当りにくいことに気付きました。もちろん雨で濡れない、という話ではないんですが物の出し入れは限りなくラクです。
中央には便利な荷掛けフックが用意されていて、コンビニでのちょっとしたお買い物ではこれがとっても便利!
……というか今回、買い物で使ったときはこのフックしか使っていなかったような……?
シート下スペースにはフルフェイスヘルメットが入ります!
シート下スペースもフルフェイスヘルメットが横向きに納まる大容量を確保。早速自分のジェットヘルメットを入れようとしたのですが……
Oh……
ヘルメットよっては入らない場合もあるようです……。
このヘルメットは全体的にスポーティな形状だったのが良くなかったみたいです。そもそもフルフェイスじゃないですが……
スズキ公式サイトにも『形状、大きさによりトランクスペースに収納できないヘルメットもあります。ご購入の際にご確認ください』と注意書きがありました。でも見た感じだと突起の少ないタイプのヘルメットなら大抵は収納できそうです。
ちなみにフルフェイスヘルメットの入れ方は図のように横向きで入れます。フルフェイスヘルメットが収納できるよう設計されているのには、ライダーの安全を思うスズキの配慮を感じます。
シート下スペースは買い物袋やバッグ、ヘルメットを入れるのが主な用途だと思いますが、レインコートを常に入れておくといざという時に便利です。
リアキャリアを標準装備。これがあれば何でもできそうな予感⁉
そして、個人的にレッツの大きなポイントだと感じているのは標準装備された「リアキャリア」。
今回お世話になることはありませんでしたが、活用次第でフロントインナーボックスやシート下スペースと併せ、かなり大きな積載量を確保できそう。
というか、ツーリングバッグが積めればロングツーリングやキャンプも夢じゃないのでは……?
というワケで……
とりあえず積んでみた!
あれ……ほんとに何でもできそうな気がしてきたぞ⁉
シート下にシュラフを詰めて、カバンにテントやクッカーを入れれば立派にキャンプツーリングもできそう!
……この勢いで行っちゃう? とも思いましたが、上司から許可がでると思えないので断念。いつかチャレンジしてみたい。
でも、もし私がレッツでキャンプツーリングしようと思うなら、むしろ気になっているのはバリエーションモデルの「レッツ バスケット」。
ロールシャッター付きのフロントバスケットを装備してさらに積載量を確保したモデル。これなら持っていける荷物も増やせそう。
ちなみに、1996年に発売された初代レッツにも開閉式のバスケットが付いています。
下写真のヘッドライト上のカバーが開いて前カゴになるらしい。
……ナニソレカッコイイ
変形は男のロマンですから。現行レッツにも実装されていたら嬉しいと思うのは私だけでしょうか……?
レッツの実測燃費を計測!
最後に、レッツの実測燃費を計測してみました。
222.1km走って給油した燃料が3.90Lなので、今回の実測燃費は56.95km/L。スズキが発表しているWMTCモード値が52.8km/Lなので、カタログ値より良い結果が出ました。
って、レギュラーガソリン1Lで約57km走れるってすごくない!?
ちなみにレッツの燃料タンク容量は4.8Lなので、この実測燃費をもとに計算すると、273.36kmの航続距離があることに。
私の場合、自宅から駅までが往復10kmほどなので、月22日出勤した場合でも一か月以上給油しなくて済む計算です。
これってかなり経済的なのでは⁉
「レッツ」は50cc原付スクーターのあるべき姿を体現した1台だと思う
十分な走行性能と便利な装備、そして経済性を兼ね備えたレッツは、普段使いで必要な要素すべて兼ね備えた理想的な1台と言えます。
シンプルなデザインは、どこでも、どんな服装でも、そして誰にでも違和感なく馴染む。これぞ50ccスクーターのスタンダード!といった感じ。
最近では125ccの原付二種バイクが盛り上がりを見せていますが、まだまだ『地元での足』としては50ccの原付一種も負けてないと思います。
(下に続きます)
17万1600円というリーズナブルな新車の価格設定を含め、ユーザーへの配慮が隅々まで行き届いたレッツは、きっと日常の中で欠かせない存在となってくれるはず!
初めての原付としても、他からの乗り換えでも、幅広い層の方々におすすめできると思った1台です!