青いラインと赤い文字が目を引く「スズキラーメン」の正体とは?
どこかで見たような青いストライプに赤いロゴの店名……。
冒頭から“出オチ”のような写真なので「スズキがラーメン屋でもはじめたのか!?」と思われた方も少なからずいらっしゃるかもしれませんが、このお店は今年2023年4月下旬に、静岡県・磐田エリアに新しくオープンした『スズキラーメン』というネーミングの、ガチのラーメン店です。
結論から言いますと、このお店は店長の鈴木瑞輝さんがオープンさせたので“スズキラーメン”、と言う非常に分かりやすい店舗名だったのですが、我々『スズキのバイク!編集部』も前々からかなり気になっていたお店なので、とにかく実際に行って確かめてみるしかないでしょう!
……と言うことで、まずはそのネーミングや店舗デザインなどについて、店長の鈴木さんに電話で伺ってみました。
鈴木さん「バイクで来店された方にもよく聞かれますが、“スズキラーメン”という店名は、まず、私の苗字が“鈴木”だからでして、メーカーのスズキさんとは全く関係ないんです。でも、オープン前に念のためスズキの法務部に電話して『スズキラーメン』と言う店名の了承は、一応、頂いています」
とのことで、スズキの“Sマーク”や“SUZUKIロゴ”を使わないことを条件に、リスペクトの意味を込めてスズキのディーラーっぽいデザインをオマージュしつつ、クルマやバイク好きの方がフラッと立ち寄りたくなるような店名ロゴや外観にしたのだそうです。
鈴木さん「お店が完成したら、スズキ本社の方も苦笑いされていましたが……(笑)」
……何はともあれ、スズキラーメンと言うネーミングやユーモラスな外観デザインのインパクトは強烈だったようで、オープンして直ぐにSNSやクチコミでウワサが広がり、特にバイク乗りのお客さんがいっぱい訪れるようになったのだそう。
しかも、スズキラーメンがオープンした静岡県の磐田エリアと言えば、あのヤマハ本社の目と鼻の先という……。バイク好きのお客さんからは「ヤマハの隣りのスズキラーメン」として話題になっているようなんです(笑)。
バイク乗りにとっても利用しやすい「朝ラー」って?
まず、このスズキラーメンの特徴は、朝の開店が早く、通常営業は早朝6:00からオープンしているところ。
鈴木さん「オープンを早めに設定しているのは、朝早くツーリングへ出掛けるバイク乗りの方や、早朝から働く現場作業員の方などに食べてもらいたいからです。ラーメンってサッと食べれて、サッと出られるところがいいと思うんですよ」
確かに、一人でも気軽に入れてサッと腹ごしらえできるのは、ツーリング前のバイク乗りにとっては嬉しい限り。
実際、このお店のある静岡県の磐田エリアやお隣の浜松エリアなどでは、朝にラーメンを食べる、通称「朝ラー」と呼ばれる文化も根付いているようで、ツーリング前の“朝ラー目的”で来るライダーもかなり多いんだとか。
もちろん、朝の部の営業時間は、お昼過ぎの14:00までやっているので、遅めのランチまで楽しめますよ。
あっさりなのにコクがある豚骨醤油ベースのスープは時間帯で濃度や味を変えている⁉
お店の注文システムも、何かと忙しい朝の時間帯のお客さんに合わせて、スピーディな提供の仕方を心掛けているそうだ。
まず、券売機で食券を購入しカウンターへ注文すると、店のスタッフの方がその場で作ったラーメンを受け取って自分で席へ運ぶ、と言うセルフサービス方式になっているのですが、驚きなのは、麺の茹で時間。
普通の麺の硬さなら1分程度でサッと茹で上がるように、埼玉県新座市の「村上朝日製麺所」と言う製麺所から直送される生麺を使っているため、カエシとスープの調合やトッピングをのせる工程も含め、完成まで僅か2分程度で提供されるんです。
実は筆者の私(イワセ)もかなりのラーメン好きでして、日本全国の様々なラーメン店に足を運んでいるのですが、ここまで提供が早かったお店ははじめてでした(笑)
スズキラーメン (中華そば)
こちらがスタンダートのメニューとなる「スズキラーメン(食券名は中華そば)」。
直径15cmはあろう特大チャーシューが3枚と、多めのネギをトッピングしたシンプルな醤油ラーメンですが、普通盛りでもボリューム満点の大きさで、見た目のインパクトもかなり強烈に伝わってきます。
麺は中華そばらしいやや黄色い細麺を使用。好みの茹で加減で仕上げてくれますが、普通の硬さでもしっかりとコシがあり、麺自体にもほんのり甘い味付けがされているように感じます。
筆者は少し固めの麺が好みですが、普通の硬さを注文してちょうど良いくらいでした。
シンプルなストレート麺ですが、スープに麺がちゃんと絡んでくれるので、食べた瞬間に麺とスープの双方の味がしっかり伝わってくるんです。
スープのベースは、豚のゲンコツや頭骨、丸鶏などを寸胴鍋で長時間煮込み、別の鍋でも用意した新しいスープを継ぎ足していくと言う、豚骨ラーメンで知られる久留米エリアで用いられる“呼び戻し”という手法で仕込んでいるそうです。
そんな手間暇かけたスープを、醤油ベースのカエシと合わせることで、スッキリとした味わいでも深いコクと旨みがある豚骨醤油のラーメンに仕上がっています。
しかもこのラーメン、朝と昼はもちろん、曜日や時間帯などによっても、スープの濃度や温度などをその時の食べやすい味に変えているんだとか!
鈴木さん「どの時間帯でも味を均一にすることもできますが、そのためにはスープを管理する人もお金もかかるし、逆にいつ来ても味がちょっとずつ違うことをウリにしてしまおうかと」
……なるほど、どおりで朝にラーメンを食べても重さを感じることがなく、また食べたくなる味だったワケだ(笑)。実際、ラーメンを食べた後でもそのままバイクに乗って普通にツーリングに行けるくらいのスッキリ感なんです。
ちなみに、このラーメンはご飯にすごく合うようにスープがスッキリとしているので「朝にラーメンとお米ってちょっと重たすぎるかなぁ……」と思っていましたが、余裕で完食!できました(笑)。
しかも、ご飯はなんと50円でおかわり自由!(※時間帯によっては無料サービス)玉ねぎのトッピングは常に無料なので、腹ペコのライダーさんにも超おすすめです。
限定メニューもあり!夜の部は「ヨシムラ」の暖簾が!
そしてこのスズキラーメン、8月から朝ラーメンだけじゃなく、17:00〜21:00(LO 20:30)までの夜の部の営業もスタートしたそうなんです。
しかも店の入り口には、これまたスズキに縁の深い「ヨシムラ」の暖簾が!
そう、スズキラーメンは夜の部になると「ヨシムララーメン(あくまでも通称)」にカスタムされるんです(笑)。
そして、夜の部はメニュも一新されます。
スタンダードメニューだった“中華そば”は「豚骨醤油」に変わっていますね。
なるほど、これなら1日で2度楽しめるってワケなのか〜。実際に朝ラーメンを食べて、ツーリングの帰りにまた夜の部を食べに来るヘビーユーザーもいらっしゃるのだとか(笑)
そしてこちらが夜限定のラーメン、通称「スズキ改ヨシムラ」。
改!? って……わかってるなぁ。
スープの色やトッピング、盛り付けなども別のラーメン屋のものに見えるくらい違います。ちなみに、スープの濃さは朝の部の約3倍の濃度で作っているとのこと。
そして!夜の部のメニューには……
「油ソバ」なんてのもある‼︎
油ソバ
鈴木さん「油ソバ、この夏からはじめたんです、美味しいですよ!」
なんと!これはタイムリー‼︎
実のところ、夜の部は“ヨシムラの暖簾”だけ撮影させて頂こうかと思って伺ったのですが……これも食べてみるしかないでしょう!
スタンダードのラーメンよりもかなり濃いめの出汁に甘みのある太麺がよく絡んで、これもまた旨い!
ボリュームも満点でガッツリ系なのでツーリング帰りにも超おすすめです!
ちなみに“スズキラーメン”のロゴが入ったタオルも100円で販売されています。100円って(笑)
バイク乗りの方がお土産として、けっこうたくさんの人が(ひとりで複数枚)購入していくそうですよ。
ツーリングやラーメンが好きなライダーはもちろん、このラーメン店はスズキ乗りにとって新しい聖地になるかもしれません。
(下に続きます)
静岡エリアをツーリングの際には、是非、スズキラーメンを食事処の立ち寄りスポットとして加えてみるのはいかかでしょうか。絶対おすすめですよ!
スズキラーメンの詳細情報はこちら!
■住所:静岡県磐田市西貝塚2034-1
■営業時間:AM 6:00〜PM 14:00(朝の部)PM 17:00〜21:00(夜の部)※LO 20:30
■定休日:月曜日(祝日の場合翌日休み)
■公式「X(旧Twitter)@ramen_suzuki」https://twitter.com/ramen_suzuki
※取材当時の情報につき、営業時間や定休日などは変更になる場合があります。出発前に最新の情報をご確認ください。