軽くてコンパクトでパワフル! 期待値大の『GSX-8R』をさらに掘り下げます!
11月7日のEICMA2023で発表された注目のフルカウルスポーツ『GSX-8R』をさらに掘り下げています。
まず現時点でわかっていることは昨日の記事にまとめたとおり。
GSX-8Rの注目ポイントは車体側にあるように思えます。
今回は先の記事で触れていないことについて補填していきますが、まずフルカウル化されたことで重量が変化します。
GSX-8Rの車両重量は205kg!
……軽いです。だってネイキッドのGSX-8Sが重量202kgなので……3kgアップに留められています。
ちなみにSV650は排気量が650ccなのでエンジン本体が軽く、車両重量は199kg。
ですがSV650の最高出力72馬力/最大トルク6.4kgf・mに対して、GSX-8RやGSX-8Sに搭載される新設計並列2気筒エンジンの最高出力は80馬力/最大トルクは7.7kgf・m。
ぶっちゃけSV650の199kgとGSX-8Rの重量差6kgを跳ね返すだけのパワー差はあります。GSX-8Sに乗ったことがある私(北岡)として、そのパワー感には圧倒的な差があると断言できます。
走りにおいてGSX-8RとGSX8S&SV650で大きな違いとなりそうなのは、セパレートハンドル採用とフロントフォークの変更。
セパレートハンドルは上の写真を見てもわかるように、それほど低い位置では無さそうです。
だけどフロントフォークに新採用されているSHOWA製のSFF-BP倒立フォークの威力はかなりあると予想されます。
私(北岡)は他社製バイクでSFF-BP倒立フォークを何度も体感しているのですが、正直かなり良いサスペンションです。一気にフロントタイヤの接地感が増します。
個人的な感覚ですが、スポーツライディングっていうのは突き詰めていくと『フロントタイヤの接地感』が生命線になると思っているので、GSX-8Rの走りの最大の焦点はココになるのではないかと……。
ちなみにタイヤは信頼のダンロップ製SPORTMAX RoadSport2。150馬力のGSX-S1000にも装着されているタイヤなのでグリップ力は充分です。
ただ、ネイキッドの場合ヘッドライトがフロントフォークにマウントされるのに対して、フルカウルの場合はフレームに直接マウントされることになります。
重量物が無くなることによってフロントフォークはより自然にセルフステアを発生できるので、GSX-8RのハンドリングはGSX-8SやSV650以上に軽快かつニュートラルになるはず。狙ったラインを外さない走りができるかも!?
詳細はまだ不明な部分がありますが、エンジンスペックの数値自体はGSX-8Sと同じなので、基本的にはパワー特性は同じと予想しています。パワーモードセレクトのSDMS(スズキドライブモードセレクター)やトラクションコントロール、アシストスリッパークラッチなどは標準装備。
ただ、スズキはバイクのキャラによって最終減速比を変更してくることがあります。そのあたりのギア比などはまだ不明なのですが、GSX-8Rはフルカウルスポーツということで、さらに高速重視にしてくる可能性もあります(←完全に予想です)
シート高はGSX-8Sと同じ810mmなので、足つき性は大型スポーツバイクとしては標準的なレベルに収まるはず。
参考までにGSX-8Sで私(北岡)が跨った印象はこんな感じ!
シート高810mmは大型スポーツバイクとしては高くもなく、低くもなくといったところ。ただし新設計フレームのスリムさとシート形状により足が下ろしやすく、身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったりと接地します。
車体がコンパクトなので400ccクラスのバイクのような気軽さがあるのが特徴。セパハンですこし前傾姿勢になるとはいえ、GSX-8Rも同じような足つき性になることでしょう。
足つき性に関して言えば、SV650(国内仕様)のシート高785mmが若干優れているかもしれません。まぁ、SV650の足つき性は世界的に見ても大型バイクとしてかなり優良なのですが……
個人的にはエンジンパワーは既に充分すぎると感じているので、それをガツンと受け止めることができる車体が与えられたGSX-8Rの走りには興味深々です。
見た目的にフルカウル&セパレートハンドルのインパクトは絶大ですが、GSX-8Rの真髄はおそらく『車体設計』になるのではないでしょうか?
おそらくですが、このGSX-8Rこそが、2022年登場の新設計並列2気筒エンジンを最も楽しめるバイクになるはず。
価格などは英国などでもまだ未発表なので、気になる部分だらけですが……
実物を見てみたい!
ていうか、乗ってみたい!
そんな気持ちが止まらないバイクだってことは確かです!