鈴鹿8耐会場でサプライズ披露された新型「GSX-R1000R」と電動の“ミニGSX-R”を世界初公開!
先日行われた鈴鹿8耐2025は例年にも勝る猛暑の中、GSX-R1000Rを翔る「ヨシムラ SERT Motul」が3位表彰台を獲得!
そしてサスティナブルパーツと100%バイオ燃料のGSX-R1000RでEXPクラスに挑み、アクシデントを乗り越え33位で完走を果たした「チームスズキCNチャレンジ」の活躍もあり、大盛況で幕を閉じました。

そんな決勝レースと並行して、鈴鹿サーキットに併設されるGQスクエアではスズキブースも出展されていました。
まるで真夏のモーターサイクルショーのようなスズキ会場では、スズキ・スポーツバイクの代名詞「GSX-R」シリーズの生誕40周年を記念して、この鈴鹿で世界初披露となるニューモデルが展示されたんです!


歴代のレジェンドモデル「GSX-R」&「初代GSX-R750R」と並んで、なにやら黄色い新型車が……
鈴鹿サーキットの灼熱の空気が漂う中、スズキのブースでひときわ存在感を放っていたのが、新型「GSX-R1000R」でした!
待望の復活!新型「GSX-R1000/R」40th Anniversary

スズキブルーにホワイトとレッドのトリコロール配色がなされ、カウルには40周年ANNIVERSARYのデザイン、そしてカーボン素材のウイングレットも装備された新型「GSX-R1000R」が会場の来場者に向けてワールドプレミアされました。

しかもカラーリング「パールビガーブルー×パールテックホワイト」、「キャンディダーリングレッド×パールテックホワイト」、「パールイグナイトイエロー×メタリックマットステラブルー」の3色が展示。
日本仕様の正式発表はまだですが、このタイミングの鈴鹿で発表したということは、国内仕様も展開されることに期待していいはず!

LEDヘッドライトの左右に配置されたカーボン製ウィングレットは、昨年2024年の鈴鹿8耐でチームスズキCNチャレンジが使用したものと基本設計を共有し、ドライカーボンの中空構造によりダウンフォースを生み出すエアロパーツ。
ノーマル状態でウイングレットが装着されての登場になるのか……正式な発表はまだでしたが、純正オプションパーツ扱いになるかもしれません。
車体は従来どおり、アルミツインスパーフレームを継承し、「しなやかフレーム」としてそのしなり特性と高剛性を両立させる構造を維持。フレーム剛性の絶妙なバランスは、サーキットだけでなく公道でも扱いやすい特性として愛されてきたため、継承による安心感があります。



サスペンションは前後ともにショーワ製を継承(BFFフォークとBFRC-Liteリアショック)し、ABSユニットは最新型に刷新。さらに、バッテリーに「ELIIY Power製リチウムイオンバッテリー」が採用され、従来より軽量化と小型化を実現しています。
ちなみに新型「GSX-R1000」は、末尾にR無しのスタンダード仕様も発表されていmす。こちらはサスペンション等の仕様が違うとのこと。
他にも、スズキインテリジェントライドシステム(S.I.R.S.)に、新たに「リフトリミッター」が追加され、電子制御システムも一新。IMU(慣性計測装置)と車輪速センサーが車体姿勢と速度を検知し、バンク角と回転数に応じて後輪の駆動力を制御する「ロールトルクコントロール」が追加されました。
トラクションコントロール、リフトリミッター、ロールトルクコントロールは「スマートTLRシステム」として連動して機能し、より自在で確かな制御を実現しているそうです。
まさかのGSX-Rイーポ⁉︎「CNチャレンジ ミニ」(コンセプトモデル)

そして、もう一台の"GSX-R"も事前告知一切なしでサプライズ登場!
なんと、電動バイクの「ミニGSX-R(正式にはCNチャレンジ ミニ)」も鈴鹿8耐会場でワールドプレミアされたんです!

スズキの電動モペッド「e-PO(イーポ)」コンセプトモデル
駆動システムは内燃機エンジンではなく、新しい電動モビリティとして登場が期待されているスズキの電動モペッド「e-PO(イーポ)」のユニットを大胆に採用したEV仕様のミニバイクとして発表されました。

まず目を奪われるのは、その見事な造形です。フロントマスクやカウルライン、色使い、ステッカーの位置まで、GSX-R1000RのCNチャレンジ仕様を忠実に再現。細部に至るまで強いこだわりが感じられます。
バッテリーとモーターはe-POと同一のものと思われ、ワンオフのフレームによって支えられています。溶接による手作り感あふれるフレームでありながら、実に精緻な仕上がりに。
ホイール径が前後とも10インチ、全長は約半分、重量は車体比で1/10程度という驚異的なミニチュア感。専用設計されたフレームにはe-PO用のバッテリーとモーターが組み込まれ、見た目の可愛さとは裏腹に本格的な作り込みが感じられました。

このミニバイクを見ているお客さんや私自身も「これ欲しい!」という声を自然と漏らしてしまうほどでした。そこでスズキの神谷さんがポソリと語ったのは「1000台受注があれば市販化も考えてもいいでしょう」という言葉。思わず興奮が高まり、ファン同士ですぐに「1000人集まれ!」と盛り上がっていました。
(下に続きます)
今年の鈴鹿8耐2025のスズキブースは「GSX-R1000R」という歴史と性能の重みを纏った頂点と、「CNチャレンジ ミニ」という未来への遊び心がひっそり息づく場所でした。
どちらも“スズキらしさ”が息づき、ファンの心を熱くさせる瞬間に満ちていました!