モヤモヤが続くチーム・スズキ・エクスターだったけど……
スズキファンのみなさま、もしくはレースファンのみなさまはご存じの通りでしょうけれど、スズキがMotoGPから撤退する意向を表明して以来、なにかのバランスが崩れてしまったかのように『チーム・スズキ・エクスター』は苦戦が続いています。
しかも、私(北岡)が個人的に激推しのゼッケン42/アレックス・リンス(以下 リンス様)は5月中旬のフランスGPにおける『もらいクラッシュ』で左手首を負傷。モヤモヤはたまる一方でした。
だけどサマーブレイク明け一発目の第12戦イギリスGP……なんだか、見ててワクワクした!
予選はリンス様が11番手、そしてゼッケン36/ジョアン・ミルが12番手で4列目スタート。
でも4列目スタート程度は、スズキファンの人々にはわかると思いますが『わりといつものこと』みたいな感じ。それよりも2台がほぼ同タイムで予選を通過したことに『お、なんかこの展開……久々かも?』と思ったのは私だけではないはずです。
ここ最近は予選も不安定な感じでしたから……
そしてリンス様!!!
やってくれました。11番手スタートにも関わらず狙っていたとしか思えないロケットスタートが炸裂! スタートと同時に一気に大外へ出て、一気に5番手までジャンプアップです。
よしきたっ!
左手首の負傷を感じさせないリンスの勢いは止まらず、4LAPめには表彰台圏内の3番手につけます。
ミルは堅実なスタートで、それでも12番手から8番手へ浮上。その後もポジションを上げて7番手に。
このレースはかなり接戦というか、団子状態でトップ争いはコンマ数秒の戦いが連続。そんな中でリンス様は6LAPめにトップへ!
しかし、並み居るドゥカティ勢や最近、調子を上げてきているアプリリアも強い……
トップを走るリンス様の後ろにぴったりつけるドゥカティ。
12LAPめ、ついにリンスはパスされてしまいます。どうもこの中盤あたりからリアタイヤのトラクションが悪くなり、ペースが落ちてしまったようです。
しかも、15周目にはミルが転倒。路面温度の高さと大混戦でタイヤのマネジメントができなかった、とのコメントでした。
残念ながらリンスも、リアがトラクションを失った状態では大混戦のトップグループで戦い抜くことができず、最終的には7番手でフィニッシュとなります。
だけど、どうでしょう?
なんか、今回のレースは見てて面白かったというか……チーム・スズキ・エクスターの戦い方らしかったというか……
(下に続きます)
後半戦への可能性を感じさせてくれる1戦だったように思えています。
残りは8戦。ここから巻き返すのは容易ではありません。ちなみに言うと私(北岡)は、もうポイントとかランキングは、ここ数戦の流れもあって、わりとどうでも良くなってきてます。
今はただ純粋に『強いスズキ』を見たい。そう願っています。
反撃の狼煙は上がった。そう信じて、次戦オーストラリアGPを待ちたいと思います!