リアルなキャンプ旅でスズキ『ジクサー150』の燃費の底を探る!
ジクサー150は発売されるやいなや、ひとつの特化した性能がユーザーや二輪メディアによって明らかになりました。
それが、抜群の燃費。
レギュラーガソリン1Lあたり55kmを超えるとか、満タンからの航続距離が600kmを超えるとか、ウソだとしか思えない記録を発表する人が続出しました。
「スズキのバイク!」でも、実走調査を行なっています。編集部キタオカのチャレンジはぜひご覧ください。
さて、僕も燃費計測に挑戦してみました。といっても、ちょっとイジワルな実験です。
キャンプ道具を満載にして、燃費のことなど何も考えずに、いやむしろ開けまくって走る! という燃費調査です。
走ったのは、東京新橋から首都高→中央道→河口湖線の高速道路を約110km。そして河口湖から西湖のあたりをグルグル回ったりしたのち、箱根を超えて神奈川の江の島まで一般道を約200km、そこから横浜新道と首都高で新橋まで約50km。
延べ368.7kmを走りました。
僕の体重は75kg、これにキャンプの荷物が約20kg加わり、ブーツやウエアなどを加えると計100kgとなります。
ジクサー150の燃料タンク容量は、スペック表記で12L。
さすがは燃費キング、368.7kmを無給油で完走してくれました。
しかし、このとき燃料計の目盛りは残りひとつ。
果たしてこの状態で、何リットルのガソリンが残っていて、1リットルあたりの燃費はどうなるのか!?
結果発表!!
走行距離:368.7km
給油量:9.88L
燃費:37.3km/L
僕のイジワル燃費調査では、ご覧のような結果となりました。
実際に走った身としては、予想よりもいい数値が出たと思っています。なぜなら、まず荷物を満載にしているだけで、小排気量車は燃費がだいぶ落ちます。
そのうえ高速道路では、あえてトップギアの5速だけでなく、4速や3速で回転数がどれだけ上がるか、などテストをしていました。
(下に続きます)
荷物を満載したジクサー150は、瞬発力がマイルドになり、つねに発進時はいつもの1.5倍ほどのスロットル開度でスタート。一般道の距離も長く、途中の御殿場の街中では渋滞にもひっかかっています。
そして箱根の峠では2速や3速でトルクフルに走りを堪能。総じて燃費のことなんて、まったく考えていない走りとなっていました。
それなのに、37km/L超えはありがたい限りです。
なによりも368kmもの距離を無給油で、まだ2L以上残っていたというのが驚き。大型バイクのネイキッドバイクなら、200~250kmを目安に給油することが大半です。
400kmの航続距離を持つバイクはそれだけでセールスポイントになります。ビッグタンクを搭載したアドベンチャーモデルなど、車種は限られてきます。
ジクサー150の燃費キングとしての噂は、僕の中でウソじゃなかったんだ、という結論に至りました。
荷物の積載さえ上手くクリアできれば、北海道や九州をぐるっと回るロングツーリングを行なったり、日本一周を目指すバイクとしてもかなり魅力的なバイクだと思います。
文・写真:西野鉄兵
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