GSX-R1000Rの足つき性とライディングポジションは?
低いクリップオンハンドルやバックステップなど、スポーツライディングで最高のパフォーマンスを発揮するライディングポジションが設定されています。
なかなかにキツめの前傾姿勢となりますが、公道使用も前提とされているため、1000ccスーパースポーツとしては優しいポジションです。
シート高は825mmとスーパースポーツとしては一般的。もしくは若干低いシート高で身長175cmのライダーの場合、少し踵が浮く程度。特に足つきに不安はありません。
装備重量203kgとリッタークラスの大型バイクとしては車体も軽いため、降車時の取り回しはしやすい印象でした。
スズキ『GSX-R1000R』で実際に走ってみた燃費は?
GSX-R1000R ABS の指定ガソリンは無鉛プレミアム、つまりはハイオク。タンク容量は16Lです。
高速道路6~7割程度で合計747.4km走った際に給油したガソリンの合計は44.34L。満タン方式で算出した燃費は約16.85km/Lでした。
この数値で計算するとガソリン満タンで269.6kmの航続距離となります。
GSX-R1000Rの装備/ディテールを解説
長い年月を経て改良が繰り返された信頼性の高い水冷直4エンジンは1万3200回転で197馬力を発生させます。
高回転域でのパワーアップを実現する可変バルブシステムや、リニアなスロットルレスポンスを可能とするスズキトップフィードインジェクターなど、MotoGPで開発された「ブロードパワーシステム」が惜しみなく投入されています。
出力の立ち上がりの変化を3段階から選択できるドライブモードセレクター(SDMS)を備え、ローRPMアシストにより市街地で扱いやすい点もGSX-R1000Rの美点のひとつです。
双方向クイックシフトシステムが標準装備。シフトアップ/ダウンの際にクラッチ操作をする必要がなくなり、よりスピーディーかつスムーズなシフト操作が行えるようになっています。
はじめは少し違和感がありますが、慣れてしまえば通常のクラッチ操作に戻れなくなりそうなほどの快適性を実現しています。
チタンをマットブラックに塗装し、見た目は落ち着いた印象のマフラー。
低回転時は低く唸るような音を奏でますが、高回転まで回すと途端に突き抜けるような迫力あるサウンドを轟かせます。
倒立のフロントフォークにはSHOWA製最高級フロントフォークのBFFを採用。減衰力応答性の向上により路面状況を把握しやすく、公道の荒れた路面でもしっかりとギャップをいなしてくれるため、安定した接地感を得ることができます。
フロントブレーキシステムはΦ32mm対抗4ピストンのブレンボ製モノブロックキャリパーをラジアルマウントで搭載。ローターもブレンボ製でΦ320mmのステンレスディスクを採用。
非常に高い制動力と操作性を合わせもち、あらゆるシーンで安定したブレーキングを可能とします。
リアショックはSHOWA製BFRC liteを装備。
体感的にはそれほどストローク感を感じないのですが、路面のうねりやギャップは見事に吸収。ただ固いだけのサスペンションとは次元の違う、最上級レベルの上質な動きが印象的でした。
プリロード、伸び側/圧側のダンパーの調整が可能なフルアジャスタブルです。
リアブレーキにはニッシン製シングルピストンキャリパーにΦ220mmのブレーキローターの組み合わせ。高い速度域での扱いやすさなど、コントロール性が際立っていました。
バイクの印象を大きく左右するフェイスデザインは、近年のスーパースポーツで横2灯が流行する中、スズキらしい縦目2灯を採用しています。
上側がロービーム、下側がハイビームとなっていいて、視認性の高い高輝度LEDは照明の無い夜間の高速道などでも遠方の視界を鮮明に照らし出します。
ヘッドライトの両脇に配置された吸気ダクトとシャープなポジションライトがGSX-Rらしい独特なスタイルを生み出し、丸みを帯びたシェイプに鋭く好戦的な印象を与えています。
多機能インストルメントパネルには時速から瞬間燃費まで多くの情報を見やすく表示。
ニュートラルやハイビーム、ターンシグナルなどの一目で把握したいインジケーターランプはパネル左右に配置されています。
6段階の輝度調節が可能で、あらゆる環境下での見やすさに配慮がされています。
左スイッチボックスに用意されたシンプルでボタンで、インストルメントパネルの表示情報を切り替えからドライブモードの選択、10段階のトラクションコントロールの介入度の設定変更が可能。
複雑ではなく、直感的に操作できるシンプルさには非常に好感が持てました。
タンクの最大容量は16L。指定燃料はハイオクです。
写真では見えませんが電子制御式ステアリングダンパーが搭載されており、高速走行時には外乱や振動を軽減し安定感の向上に寄与。低速走行時には安定性とシャープなハンドリングを両立しています。
スポーツ性を重視したシートは路面の接地感を掴みやすく、滑りづらい表皮のおかげでコーナリング中もホールド性が高いです。
また、長距離を走ってもお尻の痛みが少なく、スポーツ性・快適性の両方を備えた実用的なシートとなっています。
テールランプを含め灯火類は全てLEDで統一。
LEDはバルブタイプと比較して小型かつ振動に強いため、結果として軽量でシンプルなリヤフェンダーが実現しています。