『ジクサーSF250』なら長距離クルージングも快適です!
というわけで仕事を放り出して、お気に入りのジクサーSF250で飛び出した逃避行ツーリング。
街中では記憶通りの軽快な走りで、仕事の事なんて一瞬で忘れさせてくれました。
早々に高速道路で都心を抜け郊外を目指します。
せっかく夏で天気もいいので、目指すは海!
会社のある新橋から西に進路を取って高速道路をひた走ります!
以前、ジクサーSF250に試乗したのは1年半前で季節は冬。
当時は何とか乗り切れた、と記していますが、どうしたってウインドスクリーンが小ぶりなジクサーSF250は幾分寒さを感じ、震えて走ったのを覚えています。
しかし、今回季節は夏真っ盛り!
寒さに怯える心配はありません。
ただ、問題は猛暑。
出発前は陽を遮ることのない高速道路で暑さに苦しめられるのではないかと思っていました。
ですが、そんな予想とは裏腹に高速道路は快適そのもの。
出発時刻が早かったというのも理由のひとつですが、コンパクトなスクリーンのおかげで風を上半身にしっかり受けることができるのが大きかったように思います。
ジクサーSF250はライディングポジションの自由度が高く、自然に上半身を起こした状態で乗れるのもメッシュジャケットの全面から風を取り込めるのもポイントかもしれません。
……自分の所有するバイクはカウルがデカすぎてメッシュジャケットが何も意味をなさないので、この夏はずっとガレージで待機。
フルカウルモデルで夏が涼しいって、こんなに嬉しいものなのか……。
また、ジクサーSF250のカウルは下半身への走行風をしっかりガードするデザインになっていますが、特段それで夏場は暑いという印象はありませんでした。
油冷方式を採用した単気筒エンジンもそこまで熱を持つ感じはしません。カウルでしっかりカバーされているおかげで上(ライダー側)に熱が上がって来ないというのもひとつの要因かもしれません。
振動の少ないフィーリングも前回の試乗から変わっておらず、6速巡行時における回転数と速度の関係も前モデルと変わらず。
80、90、100km/hでそれぞれ概ね5250rpm、6000rpm、6750rpm。
これらはジクサーSF250が一番気持ちよく加速してくれる回転域でもあるので、車の流れの変化にも素早く対応できました。
そして、前回はあまり感じませんでしたがジクサーSF250は存外、長距離でも乗り心地が快適です。
単気筒だけれどシルキーに回るエンジンのおかげで振動による疲労も少なく、ライディングポジションも優しいので身体への負担も少ないです。
バイクでの長距離移動はどうやっても疲れますが、ジクサーSF250はバイク全体で見てもライダーへの負担が少ないバイクに感じました。
リアショックが少し硬めかな、とも感じたりしましたが、シートが肉厚なためひどい突き上げに悩まされることもなかったので、あまり気になりませんでした。
ただし、新東名高速等の120km/hでの高速巡行になると話は別。
回転数が7000回転を上回りエンジンの振動が増えます。
車体も軽く速度が上がれば路面のギャップや横風なんかの影響も受けやすくなるので、ジクサーSF250で高速道路を使用するときは、6速5750回転くらいを使用した100km/hくらいでの巡行が気持ち良いでしょう。
約7500回転以上でエンジンがよりパワーを発揮するので鋭く力強いフィーリングを楽しめるのですが、同時に振動も増えるのでずっと高回転域で走るのは流石に疲れます(汗)
なので、高回転域は高速道路を降りた先のワインディングにとっておくことにしましょう!
そして、この風を切る爽快感やポジションの優しさがあれば、高速道路に限らず炎天下でも海沿いクルージングとかは案外快適に走れるのでは⁉
(下に続きます)
そんな計画を立てながら街中、高速道路を走っていたのですが、乗っているうちにちょっとずつ違和感が出てきました。
あれぇ、なんかちょっと、前と違うような……?
そんなことを思いつつたどり着いたワインディングではジクサーSF250の印象が変わっていて……?
To be continued……
【文:石神邦比古(モーターマガジン社)】