GSX-8Tのハンドリングは『GSX-8S』よりすこし穏やか?
レトロテイストのスタイルに合わせて走り出した新型GSX-8Tは2気筒エンジンらしいテイスティさを味わいつつ流すには最高のバイクでした。
ライダーもそれっぽく見た目を整えて雰囲気を満喫したいバイク……なんだけど峠道に入ったら困惑することに。
まず先に言っておかないといけないのがGSX-8Tのハンドリングについて、です。
先の【前編】でも言いましたがGSX-8Tはエンジンやフレーム、足まわりからライディングポジションに至るまで基本的にストリートファイター『GSX-8S』と同じとなっています。
だけど実際に乗ってみると、ちょっと違う気がするのだが……?

8Sより少しだけハンドリングが優しく感じるんです。でも個人的には鋭すぎるハンドリングのバイクは苦手なのでこっちのほうが好みかも。
この変化の理由は、おそらくですが燃料タンクとバッテリーの影響じゃないかな? と個人的には推測しています。


GSX-8Tは燃料タンクの容量が16リットルでGSX-8Sよりも2Lの容量アップを果たしていますが、リチウムイオンバッテリーの新採用で軽量化しているため、車両重量自体は8Sよりも1kg軽い201kgとなっています。
バイク自体は軽くなってる。だけど重量物の位置関係は変化してる訳です。

燃料タンクが2Lの容量アップを果たしているということは、燃料が満タンの時は(GSX-8Sよりも)車体上部の重さが増すことになります。ガソリンは比重が水よりもけっこう軽い(水が比重1として0.65~0.75くらい/気温20度の場合)のですが、それにしたって重量が増すことに変わりはありません。

また、シート下のバッテリーは従来型の鉛バッテリーからリチウムイオンへ変更。これによって2.1kgの軽量化に成功しています。
つまるところGSX-8Tは8Sに対しシート下で2.1kg軽くなって、(ガソリン満タン時は)燃料タンクの部分がすこし重くなる、ということに。
このあたりがすこしハンドリングを穏やかに感じた理由じゃないかと。でもまぁ、ぶっちゃけ気にするほどの差ではないです(笑)

だけどパッと乗った瞬間に私(北岡)の体内になるスズキセンサーはそう感じました。これならワンディングものんびり楽しめるんじゃないかな、なんて思いつつ。
でも、実際にワインディングに入ってみたら……

ガツンとブレーキ! さすがはストリートファイターが8Sがベースなだけあります。けっこう強めのブレーキでもへこたれません。そこからバイクをコーナーへ!
クルージングの時に感じていた穏やかさ、一瞬でどっかに消えちゃった!?
軽快にスパッと!
これはGSX-8S譲り……というか、そのものでは?

走りがぜんっぜんレトロじゃねええぇぇぇっー!?
予想していたことだけど、あまりにも予想通りすぎの結果になりました。そして後悔。バイクの見た目に合わせて選んだジェットタイプのヘルメットじゃ奥まで踏み込んでいけません。
これはもう完全にフルフェイスヘルメットじゃないとダメな走りです。バイク自体は安定してるし余裕たっぷりだけど、私の「心のブレーキ」と「メンタル制御スロットル」が自動で介入してしまいます。

今回は諦めて、深くバイクを寝かせることはせず、立ち上がりで加速フィーリングを楽しむ程度で我慢。不完全燃焼……
さらに言っておくと使っていた走行モードは『B』モードです。相変わらずフルパワー『A』は速すぎるので、フルフェイスヘルメットでないと対応できません。いつも思うことだけど、このエンジンの最高出力80馬力って『ホントに数字あってる?』と感じます(笑)

特に大型バイク初心者のみなさまは特にご注意ください。GSX-8シリーズのエンジンは「高トルク型」です。最高出力だけを判断基準にすると、1000ccリッターバイクみたいな加速にドン引きすることになると思うので……

ともあれ、今回(身に染みて)わかったのは『レトロな見た目に服装を合わせると走りを楽しみ切れない』という教訓でした。わかっちゃいたけど、なんというジレンマ。
でも考えを変えてみれば、これは『一粒で二度おいしい』ということ!
(下に続きます)
雰囲気をとるか、走りをとるか。
GSX-8Tは「見た目に惚れた」という理由で買うバイクだと思っているけど、レトロな見た目に反して走りは完全にストリートファイターです。
スタイルにこわだるライダーも、走りが楽しすぎてポリシーが揺らぐかも? どうやらGSX-8Tというバイクは、クラシカルなバイクが好きなライダーを大いに悩ませる1台と言えそうです(笑)







