スポーティーなイメージを演出するシャープなデザインが魅力!
『アヴェニス125』のポイントとして最初に上げるとすれば、やはりスポーティーで迫力のあるスタイリングですよね。
スズキのスポーツバイクを象徴する縦2灯レイアウトの迫力あるヘッドライトはLEDを採用。広い範囲で明暗の差が少なくなるよう設計され視認性良好。ウィンカーはハロゲンバルブとなっています。
最初からエアロカスタムされているようなエッジの効いたカウル類に加えて、スタイリッシュなツートンカラーや『アヴェニス125』の頭文字「A」を疾走感のあるデザインで表現したグラフィックなど、外見から読み取れる情報すべてがスポーティーさを演出します。
また、一目で『アヴェニス125』とわかる2灯式が採用されたテールランプもリアビューに個性を加え、走り去る姿をより印象づけるものとなっています。
扱いやすい出力特性と優れた燃費性能を両立する新型「ESPエンジン」
新型『アヴェニス125』が心臓部に抱えるのは、同時に登場した兄弟モデルの新型『アドレス125』に搭載されている空冷4ストローク124cc単気筒の新型「ESP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジン」。
従来型のアドレス125エンジンをベースに平成32年(令和2年)の国内排ガス規制に対応し、最高出力を落とすことなく燃費性能を向上させた完全上位互換です。
しかし、エアクリーナーやマフラーなど吸排気系を見直し、従来型と同等の最大トルクをより低い回転数で発生させることで、街中で多用される低中回転域の力強さを強化。
燃焼室やバルブの形状にも新たな技術が投入され、燃焼効率を上げるとともにフリクションロスを低減することで優れた燃費性能も獲得しています。
さらに、『アヴェニス125』はよりスポーティーな走りを味わえるようECUが専用設定されていて、発進のパワー感がよりダイレクトになっているようです。
また、燃焼効率向上と力強い低速トルク発生に貢献するマフラーは、タイヤ交換時に取り外す必要がなく、メンテナンス性にも優れたレイアウトが新採用されました。
専用デザインのマフラーガードもカッコいい!
フレームは『アヴェニス125』専用設計!
フレームも『アドレス125』をベースとしてはいるのですが、もちろん“そのまま流用”なんてことはありえません!
よりスポーティーな走行を意識して、高い安定性とコーナリング性能を発揮する専用設計となっています。
軽快な走りを実現する足まわり
前後12インチホイールはスポーティーなデザインに貢献する5本スポークを採用。タイヤはダンロップのD307を標準装備します。
ブレーキはフロントに油圧式シングルディスク、リアに機械式ドラムを採用し、左レバーで前後ブレーキが連動して作動する「コンバインドブレーキ」を搭載。
また、エンジンのセッティングやフレームの最適化に伴い、前後サスペンションも専用の設定が施されているとのこと。
フレームに加え、足まわりもしっかりスポーツ仕様に仕立てられているようで走りに期待が持てます!
シートは赤いステッチ仕上げのツートンカラー
スポーティーな走りを実現するためライディングポジションを『アドレス125』に比べて前方へ。
しかし、タンデム時のパッセンジャーにも十分配慮した広さが確保され、つかみやすいグラブバーも用意。滑りにくい表皮と足の下ろしやすい形状もポイントです。
でも個人的に嬉しいのはシートに走る赤いステッチとツートンカラー。こういった点で高級感を演出してくるのが憎いです……!
立体デザインが特徴のインストルメントパネル
『アドレス125』がアナログ式のスピードメーターを採用しているのに対し、『アヴェニス125』はよりスタイリッシュさを追求し、フルデジタル液晶パネルを採用。
ハンドルカバーに浮かせたように見えるフローティングデザインがポイントで、デジタルメーターの先進的なイメージを際立たせます。
スピードやオド・トリップ、燃料計などを見やすく配置しているほか、燃費に良い運転が一目でわかる「エコドライブインジケーター」も実装されています。
日常コミューターとして活躍する機能も充実!
しかしスポーティーな性能を意識しても『アヴェニス125』が主に活躍するのは日常シーン。スクーターとしての便利な機能もしっかり押さえてあります!
ハンドル下には左右にインナーラックを装備し、左側はフタ付きでUSBポートを内蔵。
中央にはコンビニ袋などをかけるのに便利なフロントフックが用意され、足元にもストッパー付き折りたたみ式ホルダーが採用されています。
加えて21.5Lのシート下ラゲッジスペースも確保され、荷物の積載・収納面は優秀そうです。
シート下のラゲッジスペースには、サイズ・形状的にフルフェイスヘルメットを収納することはできませんが、代わりにヘルメットホルダーが左右ひとつずつ用意されています。
また、ガソリン給油口がシートを開けなくても給油が可能な位置になっています。
ガソリンタンク容量は5.2Lで、公式スペックのWMTCモード値から算出すると、282.26kmの航続距離があることに……一周回って恐ろしい燃費性能(笑)
フロアボードはワイドでフラットな形状が採用され、跨った際の窮屈感はありませんでした。フロアボードサイドがカットして足つき性に配慮している点も嬉しいポイントです。
この他、サイドスタンドで坂道に駐車する場合に便利なリアブレーキロックシステムやシャッター付きキーシリンダー、センタースタンド/サイドスタンド両方の標準装備など、スポーティーなだけでなく扱いやすさにも配慮された設計となっています。
スタイリングだけでも目を見張るものがありますが、スポーティーな性能や日常での快適性もかなり魅力的な一台に仕上がっていて、これは一躍人気スクーターになる予感!
次ページでは、『アヴェニス125』に実際に跨ってみたライディングポジションや足つき性、カラーバリエーションなどを紹介します。