愛車のスズキ車をもっと快適に楽しむためのバイク初心者向けノウハウを紹介!夏に走ったバイクの健康状態を簡単に確認できるチェック方法について解説します!

夏のツーリングを楽しんだ後『愛車の健康状態』はどうなっている?

画像1: 夏のツーリングを楽しんだ後『愛車の健康状態』はどうなっている?

みなさんは今年の夏、どこへツーリングへ行きましたか?

夏の暑さに負けず、風を切って走った爽快なワインディングやシーサイドライン、仲間との週末のひととき……愛車とともに駆け抜けた夏は、きっと思い出の一部になったことでしょう。

しかし、その楽しいサマーシーズンを終えた後……バイクのことをそのままにしていませんか?

夏の高温や長距離走行で少なからず疲れているバイクを放置しておくと、知らず知らずのうちに劣化が進み、秋のツーリングシーズンになって突然トラブルに見舞われることもあります。

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だけど少しの手間をかけて確認しておくだけで、これからのシーズンも安全で快適に楽しむことができるのです。

それらのちょっとした確認作業は慣れれば10分程度で終わる簡単なものばかり。夏を走り切った愛車をチェックし、オイルやタイヤ、ブレーキやバッテリー、ラジエーターの状態を見直すことで、秋のツーリングシーズンを心から楽しむ準備が整います。

紅葉の道や涼やかな風を感じる季節に、安全で気持ちのよいライディングを満喫するために、今このタイミングでバイクの健康状態を確認するための『5つの簡単セルフメンテナンス』を解説します!

10分間でできる夏の終わりの簡単チェックはこの5つ

①エンジンオイル

画像1: ①エンジンオイル

夏のツーリングを終えたあとにまず確認したいのが「バイクの血液」とも呼ばれるエンジンオイルの状態です。エンジンオイルは潤滑や冷却、洗浄、防錆といった大切な役割を果たしており、真夏の長距離走行や渋滞時の高温下では想像以上に負担がかかっています。

点検の方法は難しくなく、時間も10分あれば十分です。最初にエンジンをかけて数分ほどアイドリングさせて油温を適度に上げ、その後にエンジンを停止。2〜3分ほどそのまま置いてオイルがエンジン内部で落ち着くのを待ちます。

そのうえでバイクをできるだけ水平に保ち、点検窓やレベルゲージを見て油量が上限と下限の間にあるかを確認します。

画像2: ①エンジンオイル

もしオイルが少なかったりした場合は、メーカー指定のオイルを少しずつ継ぎ足します。このときに量を入れすぎたり、銘柄を混ぜたりするのは避けましょう。また、量だけでなく色や透明度にも注目することが大切。真っ黒に濁っていたり、ザラつきが感じられたりする場合は交換時期に達しているサインです。

一般的には5000kmごと、あるいは半年ごとが交換目安ですが、酷暑の中を走り切った後であれば、距離がまだ届いていなくても早めに交換しておくと安心です。初心者の方にとってはエンジンオイルを確認する習慣を持つだけでもトラブル回避の第一歩になりますし、チェック自体はすこし手が汚れる程度で特別な工具も必要ありません。

たった10分の確認作業が、エンジンの寿命を大きく延ばし、次のシーズンを安心して迎えることにつながるのです。

②タイヤチェック

画像1: ②タイヤチェック

次に確認したいのが、バイクと路面をつなぐ唯一の接点であるタイヤの状態です。真夏の路面は思いのほか高温になり、ゴムが柔らかくなることで摩耗が進みやすい傾向があります。ツーリングで長距離を走れば、さらなる消耗は避けられません。そこで行いたいのはタイヤを一周ぐるっと回して表面を観察し、ひび割れや異物の刺さり、そして摩耗具合をチェックすることです。

スリップサインと呼ばれる溝の限界を示す突起が露出していれば、すぐに交換が必要です。

見た目に問題がなければ次は空気圧の確認です。タイヤの空気は自然に抜けていくため、走行していなくても数週間単位で適正値より下がっていることがあります。規定値はサービスマニュアルや車体のステッカー(コーションラベル)に記載されていますので、それに合わせてエアゲージで測り、低ければ充填しましょう。

画像2: ②タイヤチェック

空気圧が不足していると接地面が広がってグリップ力が上がるように感じられるかもしれませんが、実際は燃費の悪化や偏摩耗、さらにはバーストの危険性につながります。逆に空気圧が高すぎるとグリップ不足を招きますので必ず指定値に合わせることが大切です。チェックが終わったら、タイヤ全体を手で軽くなぞって異常な凹凸やゴムの剥がれがないかも確認しておくと安心です。

これらの作業は慣れれば5分もかからずに終わりますが、万が一異常を見逃すと走行中のトラブルに直結するため、初心者の方こそ習慣的に点検したいポイントです。安全性、燃費、乗り心地、そのすべてを支えているのがタイヤです。

③ブレーキ

画像1: ③ブレーキ

必ず確認しておきたいのが前後ブレーキの状態です。

ブレーキはバイクを安全に止めるための最重要部品であり、エンジンやタイヤが万全でもブレーキに不具合があればすべてが台無しになります。夏にたくさん走って、知らず知らずのうちにパッドの摩耗やフルードの劣化が進んでいる可能性があります。

チェックの方法はシンプルで、まずはバイクを前後に動かしながらブレーキレバーとペダルを操作し、効き具合を確かめます。いつもより握った感触がスカスカしていたり、効き始めが遅く感じられたりしたら注意が必要でしょう。

次にブレーキパッドの残量を目視で確認します。キャリパーの隙間から覗くとパッドの厚みが見えますが、残りが2mm程度まで減っていたら交換時期と考えてよいでしょう。

また、ディスクローターに変色がある場合は熱によるダメージを受けている可能性も。異音や制動力低下の原因となります。

画像2: ③ブレーキ

そして忘れがちなのがブレーキフルードの状態です。マスターシリンダーの窓から液量を確認し、減っていないかをチェックします。フルードは吸湿性が高いため、夏の高温多湿な環境で水分を吸うと沸点が下がり、ブレーキの効きが急に悪化する「ベーパーロック」を引き起こす危険もあります。

色が濁っていたり茶色っぽくなっているようであれば早めの交換を考えるべきです。これらの点検はひと通りやっても10分程度で終わり、難しい工具も必要ありません。ブレーキに関しては少しでも違和感を覚えたら早めにプロに相談するのが何よりの安心につながります。

夏を走り切った今こそ、自分の命を守るブレーキにきちんと目を向けるタイミングなのです。

④バッテリー

画像1: ④バッテリー

また、夏の暑さを乗り越えたあとのチェックで意外と忘れられがちなのがバッテリーです。実は気温が高い夏はバッテリーの内部で化学反応が活発になり、電解液の劣化や消耗が進みやすい季節でもあります。そのためシーズンが一段落したところで、簡単なセルフチェックをしておくことが安心につながります。

チェック方法は簡単。まずはセルを回したときの音や始動性を観察します。キーをオンにしたときのランプが暗かったり、セルを回すときに「キュルキュル」ではなく「カチカチ」と弱い音しかしなかったりする場合は、電圧低下のサインです。

画像2: ④バッテリー

最近はシートを外せば簡単にバッテリー本体にアクセスできる車種も多いので、端子の緩みや腐食を目視で確認しておくことも大切です。緑青のような白い粉が付着している場合は接触不良を起こしやすい状態なので注意してください。

夏にあまり乗らずに放置気味だったバイクは、自己放電でバッテリーが弱っていることも珍しくありません。その場合は市販の充電器で補充電しておく必要があるでしょう。

ツーリング先で突然エンジンがかからなくなるトラブルほど困るものはありませんから、今のうちにバッテリーの健康状態を確かめておくことが、次のシーズンを気持ちよく走り出すための準備になるのです。

⑤水冷エンジンはラジエーターのクーラント液もチェック!

画像1: ⑤水冷エンジンはラジエーターのクーラント液もチェック!

最後に、愛車が「水冷エンジン車」の場合に確認しておきたいのがラジエーターを中心とした冷却系です。

夏の暑さはエンジンにとって最大の敵……現代のバイクはオーバーヒート対策がしっかりされていますが、それでもラジエーターや冷却液の点検を怠るとトラブルに直結します。点検の手順はまずリザーブタンクの冷却水量を確認することから始めましょう。

画像2: ⑤水冷エンジンはラジエーターのクーラント液もチェック!

冷却水のタンクには「FULL」と「LOW」の目盛りがあり、エンジンが冷えている状態でその間に水位があれば問題ありません。少なければ専用のクーラントを補充。入れすぎないよう注意します。

同時にキャップ周りやホースの接続部に漏れ跡がないかも目視で確認してください。

乾いた白い跡やにじみがあれば、夏の熱で圧力がかかりすぎた可能性があり、早めに点検を依頼するのが安心です。さらに、ラジエーターのフィンに虫や小石が詰まっていないかも見ておきましょう。夏のツーリングはどうしても虫が多く、冷却効率を下げてしまうことがあります。

柔らかいブラシやエアで優しく清掃するだけでも効果的です。冷却水は2年ごとの交換が目安とされ、古くなると防錆効果が薄れて内部に錆が発生しやすくなりますので、走行距離が少なくても年数が経っていれば交換を検討すべきです。

こうしたラジエーター周りのチェックは、難しそうに感じるかもしれませんが「実際は目で見るだけ」なので、初心者でも10分ほどあれば十分に終えることができます。冷却系の不調はエンジンに大きなダメージを与える場合があるため、この時期に点検しておくことがおすすめです。

画像3: ⑤水冷エンジンはラジエーターのクーラント液もチェック!

簡単チェックで秋のツーリングシーズンを快適に楽しもう!

夏を目いっぱい楽しんだ今こそ、愛車の健康状態を見直す絶好のタイミングです。エンジンオイルやタイヤ、ブレーキ、バッテリー、ラジエーターのそれぞれを簡単にチェックするだけで、次のシーズンに安心して走り出すことができます。

(下に続きます)

秋の紅葉や快適な気候の中でツーリングを楽しむためにも、愛車の夏の疲れをリセットし、万全の状態を整えましょう。

簡単メンテで、これからの秋シーズンを思いっきり楽しんでくださいね!

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